その一

美神は横島達が帰ってから考えていた

横島達の話ぶりではおそらく、自分達で妖怪を退治に行くことも考えたんだろう。

ただおキヌの過去が絡んでくるから
私に話を持ってきた。


美神は
横島と魔鈴との仕事は嫌だったが、今の自分にとっておキヌは大切な家族に近い

今回だけはおキヌの為だ
と自分に言い聞かせていた



そして一週間後

横島と魔鈴は
カオスとマリアを連れて美神事務所に来た


「おはようございます。 美神さん」


「あっ 横島さん おはようございます」

出てきたのはおキヌだった

「おキヌちゃん、今日の話聞いた?」

横島の問いかけにおキヌは少し複雑な表情で

「はい、私の死んだ原因になにかありそうだと…」

横島は申し訳なさそうに話す

「おキヌちゃん、正直辛いことを知るかも知れない。 ただ自分の過去の事で、知らないとこで何かされるよりも、知った方いいと思ったんだ。 俺達は仲間だだからさ」


「横島さん…」

おキヌは横島が自分の事をそこまで考えてくれて嬉しかった

今は一緒に仕事出来なくても仲間と呼んでくれたのだから


そうして
一行は人骨温泉目指して行った

車の免許を持つのが美神だけなので、美神の運転で向かった。

途中車の中は微妙な空気が流れてたがなんとか人骨温泉に到着した。


一行は近くの氷室神社に行き古文書を見せてもらい話を聞いた


「決まりじゃな。 ワシとマリアは奴が生きているか調査してくる。」

カオスとマリアはそのまま外に行った


「美神さんはどうしますか?」

横島が聞く

「私はこの辺りを調べるわ。」

「じゃあ俺達も調べてきますね。」

そうして
横島と魔鈴はおキヌの遺体がある祠の辺りを調べ始めた

「忠夫さん、死津喪比女が地中にいたらどうしますか?」

「ちょっと危険だがあぶり出そう。 花が出てくれば魔法薬が使えるしな。」


しばらくすると
遠くで妖気を感じた!

「誰かが奴に会ったか?」

「忠夫さん行きましょう」

横島と魔鈴は妖気の方へ走った


そこでは美神が花と幼虫と戦っていた

「美神さん!」

横島はとっさにサイキックソーサを投げて
美神と組み付いて戦っていた花に攻撃した

続いて魔鈴が同じ相手に炎を放つ

ズシャッ!

ボォアーー

そのまま花が燃え尽きる


「大丈夫ですか?」
横島が問いかける


「ええ、私は大丈夫よ。 死津喪比女は生きてたわ しかも強いわよ!」


「わかりました。」

そうして残った幼虫を三人で片づけた。

「とりあえず神社に戻りましょう。」

魔鈴の言葉に三人急いで神社にもどる



一方神社に残ったおキヌは、死津喪比女が活動して封印施設に戻されていた



そして
神社の周りには、たくさんの死津喪比女の花に囲まれていた
数は数十体はいた


「ちっ! 囲まれてるのかよ!」

横島が言うと
死津喪比女がこちらを向き話す


「お前達か。わしの花を一体摘んだのは、痛かったぞえ。 ここまで花で埋め尽くす必要も無かったがな…」

死津喪比女は勝ち誇っていた


「美神さん、カオスが来るまで頑張って下さい。 マリアに特別装備を積んでます。」

横島が美神に話した

「この数じゃあんまりもたないわよ!」
美神は話して神通混を伸ばした


そうして戦いは始まった!

魔鈴は魔法で炎を撃って燃やして

横島は
霊波砲と霊波刀で、魔鈴と美神に近づいてくる敵を倒していた。

美神は神通混で戦うが、死津喪比女が相手では押されていた

数が三分の一になった頃

マリアがカオスを抱えて飛んできた。

「すまんな 遅れた。 あちらにも幼虫がたくさん現れての」

カオスが話した

「なるほど、他は牽制で、ここの神社を壊すつもりか…」

横島がつぶやく

「カオスさん、例の装備お願いします。」

魔鈴が言った

「マリア! 対植物妖怪の特殊弾発射じゃ!!」


「イエス・ドクターカオス!」

マリアの腕から銃が現れた

マリアは狙いを定めて、三発放った!

バン!バン!バン!

「鉄砲かえ? そんなのはきかな……アアアッー」

弾が当たった花から腐って溶けていった…

「きさまら…何を…」

目の前の死津喪比女が全て腐って溶けていった……

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