その二
次の日、魔鈴の異界の自宅ではタマモとケイがテレビの前で眠そうに朝の情報番組見ていた
「あっ!? 兄ちゃんがテレビに出てる!」
「あら、本当ね。 横島だわ」
別に朝の情報番組を見たかった訳ではなく、なんとなくテレビを付けていた2人は、突然テレビに映った横島に驚き目を見開く
「母ちゃん、魔鈴姉ちゃん、兄ちゃんがテレビに出てるよー!」
ケイに呼ばれた魔鈴と美衣がキッチンからやって来て、不思議そうにテレビを見ると
情報番組では昨日の銀一と横島の会見や、横島達が見物人に囲まれて動けなくなってるとこなどの映像を流している
「忠夫さん… バレちゃったんですね」
出掛ける前に注意したはずなのに騒ぎになった横島を見て、魔鈴はそっと呟きため息をつく
昔に比べれば格段に成長した横島だが、まだ自分の存在感を理解してない節がある
魔鈴はそんな横島らしいとこも好きなのだが、もう少し自信とプライドを持たせなければと思う
「あら、横島さんドラマに出るんですね」
魔鈴が考え込む間に話は銀一と親友だった過去や、今回のドラマ出演などの話をいろいろ取り上げていた
(銀一さんとこの時点で再会など前回は無かったはず… 歴史が変わったせいで再会が早まったの? それとも2人の絆はそれほど強いの?)
魔鈴は昨日の横島と同様に、この時点で銀一と再会した理由を考え込んでいた
「すごいわね… スポーツ新聞の1面は全部横島と近畿って人の写真だわ」
タマモが驚いた様子で見ていたのは、次に紹介されたスポーツ新聞の記事である
全てのスポーツ新聞が、横島と銀一が幼なじみだった事実を1面で取り上げていたのだ
「兄ちゃん人気者だね!」
まるで自分のことのように喜ぶケイを見て美衣と魔鈴は笑みを浮かべていたが
魔鈴は銀一との再会の意味や、映画からしばらくしてようやく落ち着いてくるだろう時に、再び第一線で注目を集めてしまった今後の対策で頭がいっぱいであった
「これはまた事務所にマスコミからの取材などが殺到しますね…」
魔鈴は今日の予定を変更して自分も1日マスコミへの対応をしなければならないと考えていた
(忠夫さん、帰ったらお説教です)
魔鈴がそんなことを考えた時、横島は大阪市内のホテルでそのテレビを見ていた
「うーん、ここまで騒がんでもいいだろうに… 俺はたかがGSの新人だぞ」
番組開始からメイン扱いで放送される横島と銀一の話題に、横島は複雑そうな表情をしている
幸い放送内容はどれも好意的な放送な為一安心していたが、あまりの扱いの大きさに困っていた
「あれが普通の反応なのよ横島君。 トップアイドルの近畿君と、アジアのスターの横島君が実は親友だったなんて絶好のネタじゃない」
クスクス笑ってからかうように話しているのは愛子である
横島は困ったような表情になるが、あながち間違いではない
アジアのスターは少し大げさだが、横島と魔鈴は日本のみならずアジア各国でも人気があるのは本当なのだから
「いや、俺は芸能人になるつもりは無いんだが…」
「もう手遅れよ。 これだけテレビで騒がれれば、今日も誰かに見つかる可能性があるわ。 さあ、サインの練習始めるわよ」
愛子と一緒に朝一番に横島の部屋に来ていた加奈は、笑顔で手遅れな事実を告げて横島にサインの練習を始めさせた
横島のサインの形を考えたのは愛子と加奈であり
この日横島のサインが完成した日になった
「あっ!? 兄ちゃんがテレビに出てる!」
「あら、本当ね。 横島だわ」
別に朝の情報番組を見たかった訳ではなく、なんとなくテレビを付けていた2人は、突然テレビに映った横島に驚き目を見開く
「母ちゃん、魔鈴姉ちゃん、兄ちゃんがテレビに出てるよー!」
ケイに呼ばれた魔鈴と美衣がキッチンからやって来て、不思議そうにテレビを見ると
情報番組では昨日の銀一と横島の会見や、横島達が見物人に囲まれて動けなくなってるとこなどの映像を流している
「忠夫さん… バレちゃったんですね」
出掛ける前に注意したはずなのに騒ぎになった横島を見て、魔鈴はそっと呟きため息をつく
昔に比べれば格段に成長した横島だが、まだ自分の存在感を理解してない節がある
魔鈴はそんな横島らしいとこも好きなのだが、もう少し自信とプライドを持たせなければと思う
「あら、横島さんドラマに出るんですね」
魔鈴が考え込む間に話は銀一と親友だった過去や、今回のドラマ出演などの話をいろいろ取り上げていた
(銀一さんとこの時点で再会など前回は無かったはず… 歴史が変わったせいで再会が早まったの? それとも2人の絆はそれほど強いの?)
魔鈴は昨日の横島と同様に、この時点で銀一と再会した理由を考え込んでいた
「すごいわね… スポーツ新聞の1面は全部横島と近畿って人の写真だわ」
タマモが驚いた様子で見ていたのは、次に紹介されたスポーツ新聞の記事である
全てのスポーツ新聞が、横島と銀一が幼なじみだった事実を1面で取り上げていたのだ
「兄ちゃん人気者だね!」
まるで自分のことのように喜ぶケイを見て美衣と魔鈴は笑みを浮かべていたが
魔鈴は銀一との再会の意味や、映画からしばらくしてようやく落ち着いてくるだろう時に、再び第一線で注目を集めてしまった今後の対策で頭がいっぱいであった
「これはまた事務所にマスコミからの取材などが殺到しますね…」
魔鈴は今日の予定を変更して自分も1日マスコミへの対応をしなければならないと考えていた
(忠夫さん、帰ったらお説教です)
魔鈴がそんなことを考えた時、横島は大阪市内のホテルでそのテレビを見ていた
「うーん、ここまで騒がんでもいいだろうに… 俺はたかがGSの新人だぞ」
番組開始からメイン扱いで放送される横島と銀一の話題に、横島は複雑そうな表情をしている
幸い放送内容はどれも好意的な放送な為一安心していたが、あまりの扱いの大きさに困っていた
「あれが普通の反応なのよ横島君。 トップアイドルの近畿君と、アジアのスターの横島君が実は親友だったなんて絶好のネタじゃない」
クスクス笑ってからかうように話しているのは愛子である
横島は困ったような表情になるが、あながち間違いではない
アジアのスターは少し大げさだが、横島と魔鈴は日本のみならずアジア各国でも人気があるのは本当なのだから
「いや、俺は芸能人になるつもりは無いんだが…」
「もう手遅れよ。 これだけテレビで騒がれれば、今日も誰かに見つかる可能性があるわ。 さあ、サインの練習始めるわよ」
愛子と一緒に朝一番に横島の部屋に来ていた加奈は、笑顔で手遅れな事実を告げて横島にサインの練習を始めさせた
横島のサインの形を考えたのは愛子と加奈であり
この日横島のサインが完成した日になった