その二
一方、人混みの中の横島達はドラマの撮影を待っていた
「どうやら撮影はまだのようですケン」
タイガーは一通りさがすが、準備をするスタッフしか見つからないようだ
「近畿君まだかな~」
「わざわざ東京から見に来たのに見えないじゃない!!」
銀一のファンの子らしき女の子達が横島達の近くでおしゃべりしており、それを聞いた愛子と加奈は驚き目を輝かせた
「ちょっと、近畿君だってよ!!」
「と言うことは踊るGSの撮影じゃないの!?」
愛子と加奈は興奮気味に話して、どうにか前に行けないかと悩む
(近畿ってまさか… 銀ちゃんか!?)
突然の事態に驚き目を見開く横島
前回行かなかった修学旅行で、まさか銀一の撮影に出会うとは予想もしなかった
(俺と銀ちゃんはつくづく縁があるみたいだな…)
子供の頃や未来での銀一を思い出し、懐かしそうに微笑む横島だったが…
周りの人混みが微妙に変化していたのは気が付いてない
先ほどまでとは違い、コソコソと内緒話をしながら横島とピートをチラホラと見ているのだ
「ねえ、愛子ちゃん。 ヤバいんじゃない?」
周りの変化に気が付いた加奈が愛子に小声でささやき、2人は周りを観察するように見渡す
「みたいね。 残念だけど、逃げた方いいみたいね」
2人は少し残念そうに苦笑いして、横島達を引っ張りその場を離れていく
「ん? 撮影見るんじゃないのか?」
あれだけ騒いでいたのに、突然その場を離れようとする愛子達を、横島達3人は不思議そうに見る
「しっ!! 横島君とピート君の事がバレてるみたいなの!」
加奈は横島とピートに小声で説明して、目立つ前にその場から逃げようとしたのだが…
手遅れなようで、すでに横島達の周りに数人の女の子達が駆け寄っていた
「あの… GSの横島忠夫さんですか?」
1人の少女が確信を持った表情で横島に話しかける
この時、横島がバレたのは不運としか言いようが無い
普通の銀一のファンなら気が付かなかったかもしれないが、この場にはオカルト関係のドラマや映画好きな人も少なからずいた
そんな人が相手では眼鏡程度の変装は無意味なのだろう
「あっ… はい。 そうですよ」
愛子と加奈が慌てて口をふさごうとしたが、横島はつい素直に返事をしてしまった
「ほっ本物!?」
「すいません、ファンなんです。 握手して下さい!」
その返事に、横島達を囲んでいた少女達はテンションが一気に上がり色めき立つ
そしてその騒ぎは周りのドラマの撮影を待つ他の見物人に瞬く間に伝わっていき
撮影が始まらなくて暇を持て余していた見物人は、一気に横島達を取り囲むように集まってしまう
「サイン下さい!」
「ラッキー! 握手して下さい!」
横島とピートを中心に数百人の人だかりが出来て、横島達は動けなくなってしまった
「危ないから押さないで下さい」
「サインも握手もダメです。 道を開けてちょうだい」
突然の事態にピートとタイガーは固まってしまい
横島は困った表情をしつつ、この騒ぎを収める手段を考えるが思いつかない
そんな中、愛子と加奈は人だかりから逃げ出そうと声をあげるが、圧倒的人の数には無理だった
「どうやら撮影はまだのようですケン」
タイガーは一通りさがすが、準備をするスタッフしか見つからないようだ
「近畿君まだかな~」
「わざわざ東京から見に来たのに見えないじゃない!!」
銀一のファンの子らしき女の子達が横島達の近くでおしゃべりしており、それを聞いた愛子と加奈は驚き目を輝かせた
「ちょっと、近畿君だってよ!!」
「と言うことは踊るGSの撮影じゃないの!?」
愛子と加奈は興奮気味に話して、どうにか前に行けないかと悩む
(近畿ってまさか… 銀ちゃんか!?)
突然の事態に驚き目を見開く横島
前回行かなかった修学旅行で、まさか銀一の撮影に出会うとは予想もしなかった
(俺と銀ちゃんはつくづく縁があるみたいだな…)
子供の頃や未来での銀一を思い出し、懐かしそうに微笑む横島だったが…
周りの人混みが微妙に変化していたのは気が付いてない
先ほどまでとは違い、コソコソと内緒話をしながら横島とピートをチラホラと見ているのだ
「ねえ、愛子ちゃん。 ヤバいんじゃない?」
周りの変化に気が付いた加奈が愛子に小声でささやき、2人は周りを観察するように見渡す
「みたいね。 残念だけど、逃げた方いいみたいね」
2人は少し残念そうに苦笑いして、横島達を引っ張りその場を離れていく
「ん? 撮影見るんじゃないのか?」
あれだけ騒いでいたのに、突然その場を離れようとする愛子達を、横島達3人は不思議そうに見る
「しっ!! 横島君とピート君の事がバレてるみたいなの!」
加奈は横島とピートに小声で説明して、目立つ前にその場から逃げようとしたのだが…
手遅れなようで、すでに横島達の周りに数人の女の子達が駆け寄っていた
「あの… GSの横島忠夫さんですか?」
1人の少女が確信を持った表情で横島に話しかける
この時、横島がバレたのは不運としか言いようが無い
普通の銀一のファンなら気が付かなかったかもしれないが、この場にはオカルト関係のドラマや映画好きな人も少なからずいた
そんな人が相手では眼鏡程度の変装は無意味なのだろう
「あっ… はい。 そうですよ」
愛子と加奈が慌てて口をふさごうとしたが、横島はつい素直に返事をしてしまった
「ほっ本物!?」
「すいません、ファンなんです。 握手して下さい!」
その返事に、横島達を囲んでいた少女達はテンションが一気に上がり色めき立つ
そしてその騒ぎは周りのドラマの撮影を待つ他の見物人に瞬く間に伝わっていき
撮影が始まらなくて暇を持て余していた見物人は、一気に横島達を取り囲むように集まってしまう
「サイン下さい!」
「ラッキー! 握手して下さい!」
横島とピートを中心に数百人の人だかりが出来て、横島達は動けなくなってしまった
「危ないから押さないで下さい」
「サインも握手もダメです。 道を開けてちょうだい」
突然の事態にピートとタイガーは固まってしまい
横島は困った表情をしつつ、この騒ぎを収める手段を考えるが思いつかない
そんな中、愛子と加奈は人だかりから逃げ出そうと声をあげるが、圧倒的人の数には無理だった