魔神大戦
アシュタロスの反乱から１０年


横島と魔鈴は古代の秘術を蘇らせ、神魔と同じ生命になっていた

それは、かのドクターカオスの不老不死の秘術の上位の術で

古代に人が神魔のように肉体を持たないでより強力な種族になる為に編み出された秘術だった

しかし…、その存在を恐れた神魔により存在を消され封印されし禁断の術である

横島と魔鈴は５年前に結婚したが、ルシオラの子供への転生は失敗していた

元々可能性の低い話で、当時横島を励ます為に出た希望的な話であり、現実には無理だったのだ

落ち込み自分を責め続けた横島を魔鈴は支え続け、横島と共にルシオラを蘇らせる為、古代の魔法の研究を始める


しかし人間が魂を扱い神魔を蘇らせるのは困難を極めた


途中人類最高の天才であるドクターカオスを仲間に加え研究を続けていく


そしてさらに数年がすぎる

魂の加工は難しいが魂の欠片だけの時間を戻して、ルシオラが死ぬ前の状態にする秘術を開発した


直径１０Ｍの巨大な魔法陣で、魔鈴とドクターカオスが魔法を唱えて、横島が２０個の文殊を制御する　
　
１時間にも及ぶ儀式の最終段階で魔法陣が異常をきたした！！

「いかん！！ 魔法を止めよ！ 儀式は失敗じゃ！ 暴走するぞ！」

ドクターカオスの声に魔鈴も横島も魔法陣の制御し止めようとする

「カオス！ 止められない！ 暴走するぞ！」

「忠夫さん！」

「いかん！ みんな一カ所に固まるんじゃ！ どうなるかわからんぞ！！ マリア！」

マリアがすぐに横島と魔鈴を抱えカオスの元に飛んでいく

横島がすぐさまその場に文殊で結界を張る

「カオス どうなるんだ！？」

横島は魔鈴を抱きしめカオスに聞く

「わからん！ が時間の制御が出来てないから、どこか過去か未来に飛ばされるぞ！！」

魔法陣が光に包まれ、横島達も何も見えないで結界が吹き飛ばされる

横島達は必死にみんなでしがみついてマリアが守っているが…


ドッカーーン！！！

激しい音と共にみな消えた


横島が再び目を開けると、小竜姫がバンダナに口づけをしている

「しょっ… 小竜姫さま？？ なんで？」


「バンダナに神通力を授けました。後はあなた次第です。　もしあなたに眠ってる力があればきっとそのバンダナがそれを引き出して やがてあなたにふさわしい武器になってくれるでしょう。　これは殿下と私からのプレゼントです」

横島は呆然としている……


「じゃあ 後はよろしく」

小竜姫はあっさり帰って行く


「横島クン どうしたの？ シリアスな顔して、一生有り得ないことされて気絶した？」

美神は横島を見てバカにしするように笑う


「おキヌちゃんが幽霊だ… まっ… まさか… 明日ＧＳ試験か？」

横島は幽霊のおキヌと若い令子を見て、ここが過去だと理解する

「美神さん！ 俺、今日はもう帰りますね！」


横島は走って去った

「横島さんどうしたんでしょう？」

おキヌは心配そうに見送る

「頭壊れたんじゃないの？ 明日には元に戻るわよ」

令子は笑って終わる


その後、横島はカオスの幸福荘に向かっている

あの時一緒だったカオスならもしかしたら…

そう思ったからだ


ドタバタドタバタ

ドンドン！
ドンドン！

「カオス！ いるか？話があるんだ！」

横島はカオスの部屋のドアを叩く


ドアが開くとマリアが出てきた

「横島さん・無事で良かった」

マリアが話す

「やっぱり…」


「横島、とりあえずなかに入れ。 そこで騒げば大家の婆さんがうるさいでの」

カオスは落ち着きお茶を飲んでいる

「カオス！ お前俺が言いたいことわかるか？」

横島はカオスが未来から来たと確信していたが一応確認してみた

「とりあえず、近い過去に飛ばされただけみたいだな… 変な所でなくて良かったよ」

カオスが落ち着いて説明する

「やはりここは過去か… これからどうすれば… めぐみも来てるのか？ 彼女はイギリスか…」

「未来に戻るのは難しいかもしれん。 わしらは過去の自分になってしまった。 戻ってもわしらの存在は消えているだろう…」

カオスの話に横島は複雑な顔をした

「カオス… 俺のわがままのせいで本当にすまなかった」