しばらくしてチビ小竜姫はやっと納得したようだ…


「やくそく… デートするの…」


チビ小竜姫はそう話して……


横島のほっぺにキスをした


「うそついたら、仏罰だからね…」


チビ小竜姫は少し恥ずかしそうに言った

横島は優しくチビ小竜姫を見た

「ああ、約束な…」

「またね… ぜったいだよ…」


チビ小竜姫は最後まで横島を見つめて居なくなった…


チビ小竜姫が居なくなると…

横島は静かに涙を流していた

「元気では……小竜姫ちゃん……」

誰も居ないゲートを横島はしばらく見つめていた

そして


「横島さん…」


残った小竜姫は静かにそんな横島を見つめていた


小竜姫は思い出していた…

自分が長年夢見た人が横島だったことを……


優しく抱きしめて、撫でてくれたのが横島だった事実を…


いつの間にか、小竜姫も涙を流していた

ずっと会いたかった…

何度も夢に見ていた…


その人に私は出会っていた……


それはずっと会えなかった寂しさと、また会えた嬉しさが混じった涙だった



小竜姫は涙を拭いて、落ち込む横島の隣に立った


「横島さん… 約束守って下さいね？」

小竜姫はそう話して横島に抱きついた


それは記憶の中の温もりと同じだった…

小竜姫は懐かしくて嬉しそうに横島に抱きついていた


「小竜姫様…？」

横島は驚き小竜姫を見た


その時の小竜姫の顔は紛れもなく、無邪気に横島に抱きついたチビ小竜姫の笑顔だった…


「ああ、約束したもんな… また会ってデートするってな…」


横島の中で小竜姫とチビ小竜姫が一つに重なっていた

横島は小竜姫を優しく抱きしめて頭を撫でてあげた

「ずっと探してたんですよ… また会うって約束したから…」

「待たせてごめんな…」

二人は幸せそうに見つめ合った


そして……


再会のキスをした……




「私の存在をみんな忘れてるのねー！」

ヒャクメは一人ふてくされてテレビを見ていた……