幻の初恋
令子達が解放されたのは日が暮れた後だった
「ご迷惑おかけしてすいませんでした」
何度もペコペコと頭を下げるのは、令子達の身元保証人として呼ばれた唐巣であった
ピートには唐巣しか頼る人は居なく、タイガーはエミを呼ぶわけにもいかない
令子に至っては美智恵やおキヌに知られたくないのだろう
おキヌのおしおきや、美智恵の小言が待ってるのは目に見えているのだから
そんな中呼ばれた唐巣は、胃が痛くなるのを隠しつつ警察官に謝っていた
「特に問題は無かったですが、もう少し人に迷惑をかけないようにして下さいね」
警察官は主に令子に冷たい視線をむけていた
「わっ…私は別に…」
「美神君! 反省したまえ!!」
あまりの恥ずかしさと屈辱に顔を真っ赤にして怒りに震える令子に対して、少し呆れた口調の唐巣が無理矢理頭を下げさせる
やっと警察から解放された令子達はそれぞれ帰っていく
タイガーは唐巣に何度も謝っていくが、令子は誰にも言わないようにキツく口止めして帰っていった
「全く美神君は…」
呆れて言葉もでない唐巣は、今更ながらあの親子に関わったことを後悔していた
「先生…、女性は怖いですね…」
うなだれたようなピートはボソッとつぶやく
(ああ… 明日愛子さんにどうやって説明しよう… 主よ… お助けを…)
心の中で明日のことを考えると、恐怖でおかしくなりそうだった
「そうだね、ピート君。 令子君は、おキヌ君の百分の一でいいから優しさを持ってくれないかね…」
ハラリ… ハラリ…
唐巣の頭から大切なモノが旅だっていたが、ピートは見なかったことにした
(先生、見た目優しいだけでは相手の本性はわからないですよ)
愛子を思い出しつつ、恐怖で叫びたくなるのを抑えてピートは歩いてゆく
ピートや令子に比べれば、唐巣はまだ幸せなのを本人は知らない
これ以上苦労を重ねると、また唐巣の大切なモノが団体で旅だってしまう
そんな日が来ないことをピートは願っていた
一方唐巣と別れた令子は、事務所の前でウロウロしていた
「どうしよう… なんて説明しようかしら…」
まさか警察に捕まって失敗したとは言えず途方にくれる令子
プチン…
「いっ… いっ… おしおきもさいきょういくも、イヤなのよーーー!!」
何かがキレる音と共に令子は走って逃げ出してしまう
しかし、この時事務所の窓から全てを見られていたことを令子は知らない
「クスクス… わたしからにげようなんて、みかみさんわるいこですね~ おしおきとさいきょういくがきまりです」
ゴゴゴゴゴー!!
久しぶりに漆黒のオーラを大解放中のおキヌはニッコリ微笑んでいた
「ご迷惑おかけしてすいませんでした」
何度もペコペコと頭を下げるのは、令子達の身元保証人として呼ばれた唐巣であった
ピートには唐巣しか頼る人は居なく、タイガーはエミを呼ぶわけにもいかない
令子に至っては美智恵やおキヌに知られたくないのだろう
おキヌのおしおきや、美智恵の小言が待ってるのは目に見えているのだから
そんな中呼ばれた唐巣は、胃が痛くなるのを隠しつつ警察官に謝っていた
「特に問題は無かったですが、もう少し人に迷惑をかけないようにして下さいね」
警察官は主に令子に冷たい視線をむけていた
「わっ…私は別に…」
「美神君! 反省したまえ!!」
あまりの恥ずかしさと屈辱に顔を真っ赤にして怒りに震える令子に対して、少し呆れた口調の唐巣が無理矢理頭を下げさせる
やっと警察から解放された令子達はそれぞれ帰っていく
タイガーは唐巣に何度も謝っていくが、令子は誰にも言わないようにキツく口止めして帰っていった
「全く美神君は…」
呆れて言葉もでない唐巣は、今更ながらあの親子に関わったことを後悔していた
「先生…、女性は怖いですね…」
うなだれたようなピートはボソッとつぶやく
(ああ… 明日愛子さんにどうやって説明しよう… 主よ… お助けを…)
心の中で明日のことを考えると、恐怖でおかしくなりそうだった
「そうだね、ピート君。 令子君は、おキヌ君の百分の一でいいから優しさを持ってくれないかね…」
ハラリ… ハラリ…
唐巣の頭から大切なモノが旅だっていたが、ピートは見なかったことにした
(先生、見た目優しいだけでは相手の本性はわからないですよ)
愛子を思い出しつつ、恐怖で叫びたくなるのを抑えてピートは歩いてゆく
ピートや令子に比べれば、唐巣はまだ幸せなのを本人は知らない
これ以上苦労を重ねると、また唐巣の大切なモノが団体で旅だってしまう
そんな日が来ないことをピートは願っていた
一方唐巣と別れた令子は、事務所の前でウロウロしていた
「どうしよう… なんて説明しようかしら…」
まさか警察に捕まって失敗したとは言えず途方にくれる令子
プチン…
「いっ… いっ… おしおきもさいきょういくも、イヤなのよーーー!!」
何かがキレる音と共に令子は走って逃げ出してしまう
しかし、この時事務所の窓から全てを見られていたことを令子は知らない
「クスクス… わたしからにげようなんて、みかみさんわるいこですね~ おしおきとさいきょういくがきまりです」
ゴゴゴゴゴー!!
久しぶりに漆黒のオーラを大解放中のおキヌはニッコリ微笑んでいた