幻の初恋
その頃美神事務所は、一応平和な様子であった
どうやら美智恵には被害は無かったらしく、普通に帰ったようだ
デスクに座り何やら本を呼んでるように見える令子だが、本が逆さまなのには気が付いて無い
そんな彼女は本で顔を隠しながら、たまにチラチラと部屋のソファーに座るおキヌを見る
肝心のおキヌはニコニコと笑顔のまま本を読んでるのだが、その表紙の題名に令子は怯えていた
《世界の拷問大辞典》
(あれは、私への警告なの…? 早くと横島君を連れて来いって言う警告なの?)
令子はガタガタ震えながらどうすればいいか考えるが、怖くて頭が回らない
と言うか、おキヌがあの本をどこから持って来たのかと言う疑問すら令子は気が付かない
そんな中、数時間の沈黙を破っておキヌが口を開く
「横島さん、今日も来ませんね… 辞めちゃうんでしょうか?」
寂しそうに語るその姿は優しいおキヌにしか見えない
しかし、その表情にさえ令子は恐怖を感じてしまう
「おキヌちゃん、ちょ…ちょっと出掛けて来るわ」
顔が真っ青な令子は足早に部屋を後にする
「クスクス… ギリギリ、オマケですよ美神さん。 後少し遅かったらオシオキしようと思ってたんですから。 クスクス…」
ニヤリ……
1人になった部屋で、漆黒の笑みとオーラがおキヌを包んでいた
一方、逃げるように事務所を後にした令子は車に乗るのも忘れていた
「あっ… 車のキーを忘れてたわ」
事務所を出た所で悩む令子だが、今戻れば危険だと彼女の霊感が伝えている
結局そのまま歩いて行くしかない令子であった
その頃横島と小竜姫は、腕を組んだまま近所の商店街を歩いている
「横島さん、顔がニヤケ過ぎです… もう少し普通にしてくれないなら腕を離しちゃいますよ?」
あまりに幸せそうな横島の締まりの無い表情に、小竜姫は少し恥ずかしそうにささやく
「それは嫌じゃー!!」
せっかく小竜姫が小声でささやいたのに、大声で絶叫する横島に周囲の人々は何事かと驚き2人を見る
「横島さん、声が大きいです!」
恥ずかしそうに見上げる小竜姫の表情は顔が赤く瞳が潤んでおり、横島に抗議の視線を向けた
「すんません! すんません!」
抗議の視線に慌てて謝る横島に、小竜姫は少し恥ずかしそうにしつつ笑顔を見せる
2人はそんなことをしながらも、結局小竜姫は腕を離さない
(((なんだ… バカップルか…)))
周囲の人々は嫉妬と冷たい視線を向けて去っていった
それから横島と小竜姫はイチャイチャしながら商店街を歩いていく
2人が偶然見つけたゲームセンターに入った頃、ピートとタイガーは影に隠れて尾行していた
「やっぱり横島さんと小竜姫様はデキてるみたいですノー」
「タイガー、僕達は見たことを愛子さんに伝えるだけでいいんだ」
タイガーの幻術とピートの霧になる能力をフルに使って尾行する2人
その表情は明らかに生気に欠けており、完全に愛子の下僕と化したようだ
そして、そんな2人も偶然ある人物に見つかっていた
どうやら美智恵には被害は無かったらしく、普通に帰ったようだ
デスクに座り何やら本を呼んでるように見える令子だが、本が逆さまなのには気が付いて無い
そんな彼女は本で顔を隠しながら、たまにチラチラと部屋のソファーに座るおキヌを見る
肝心のおキヌはニコニコと笑顔のまま本を読んでるのだが、その表紙の題名に令子は怯えていた
《世界の拷問大辞典》
(あれは、私への警告なの…? 早くと横島君を連れて来いって言う警告なの?)
令子はガタガタ震えながらどうすればいいか考えるが、怖くて頭が回らない
と言うか、おキヌがあの本をどこから持って来たのかと言う疑問すら令子は気が付かない
そんな中、数時間の沈黙を破っておキヌが口を開く
「横島さん、今日も来ませんね… 辞めちゃうんでしょうか?」
寂しそうに語るその姿は優しいおキヌにしか見えない
しかし、その表情にさえ令子は恐怖を感じてしまう
「おキヌちゃん、ちょ…ちょっと出掛けて来るわ」
顔が真っ青な令子は足早に部屋を後にする
「クスクス… ギリギリ、オマケですよ美神さん。 後少し遅かったらオシオキしようと思ってたんですから。 クスクス…」
ニヤリ……
1人になった部屋で、漆黒の笑みとオーラがおキヌを包んでいた
一方、逃げるように事務所を後にした令子は車に乗るのも忘れていた
「あっ… 車のキーを忘れてたわ」
事務所を出た所で悩む令子だが、今戻れば危険だと彼女の霊感が伝えている
結局そのまま歩いて行くしかない令子であった
その頃横島と小竜姫は、腕を組んだまま近所の商店街を歩いている
「横島さん、顔がニヤケ過ぎです… もう少し普通にしてくれないなら腕を離しちゃいますよ?」
あまりに幸せそうな横島の締まりの無い表情に、小竜姫は少し恥ずかしそうにささやく
「それは嫌じゃー!!」
せっかく小竜姫が小声でささやいたのに、大声で絶叫する横島に周囲の人々は何事かと驚き2人を見る
「横島さん、声が大きいです!」
恥ずかしそうに見上げる小竜姫の表情は顔が赤く瞳が潤んでおり、横島に抗議の視線を向けた
「すんません! すんません!」
抗議の視線に慌てて謝る横島に、小竜姫は少し恥ずかしそうにしつつ笑顔を見せる
2人はそんなことをしながらも、結局小竜姫は腕を離さない
(((なんだ… バカップルか…)))
周囲の人々は嫉妬と冷たい視線を向けて去っていった
それから横島と小竜姫はイチャイチャしながら商店街を歩いていく
2人が偶然見つけたゲームセンターに入った頃、ピートとタイガーは影に隠れて尾行していた
「やっぱり横島さんと小竜姫様はデキてるみたいですノー」
「タイガー、僕達は見たことを愛子さんに伝えるだけでいいんだ」
タイガーの幻術とピートの霧になる能力をフルに使って尾行する2人
その表情は明らかに生気に欠けており、完全に愛子の下僕と化したようだ
そして、そんな2人も偶然ある人物に見つかっていた