幻の初恋
そんな横島だが、授業自体は普通に進んでいく
高校入学以来苦しい生活の為にバイトに三昧だった横島にとって、生活に不安が無く学校生活を楽しめるのは新鮮であった
しかもご飯などは小竜姫の手作り料理である
横島は普通の高校生のような幸せを感じ始めていた
「おー!! 美味い美味い!」
お昼休みになり、小竜姫手作りの弁当をがっつくように食べていく横島
近くではタイガーがジトッとした目で羨ましそうに指をくわえている
「なんか横島君が普通の人になったみたいだわ~」
羨ましそうなタイガーと幸せそうな横島を見て、愛子はクスクス笑っていた
「俺だって好きで貧乏してた訳じゃないわっ! 美神さんがあまりにケチだから悪いんやー!!」
口にご飯が残ってる横島はモグモグしながらも絶叫する
「よっ横島さん、危険な発言をしますね… 殺されますよ!?」
顔をひきつらせ、脅えたようにキョロキョロするピート
こんな時に令子は突然現れることが多いのだ
「フフフ… ピート、大丈夫だっ! 困ったら小竜姫様が助けてくれる!」
横島が自信満々に言った言葉は、小竜姫に助けてもらうことだった
「横島君が珍しく自信満々な理由は、その小竜姫様って神様に頼ることなのね」
苦笑いの愛子やクラスメート
誰かは知らないが簡単に頼られる、その小竜姫様と言う神様に少し同情してしまう
「小竜姫様が美神さんから横島さんを守ってくれるのですか?」
小竜姫を知るピートは半信半疑である
まるで友達や近所のお姉さん感覚で小竜姫を見るのは横島だけだ
普段妙神山から出ることの無い小竜姫が、本当に横島を助けるのか疑問であった
「おう! この前もあの美神さんを説得してくれたからな!」
覚えてないことを自慢気に語る横島
あの日の修羅場は今でも思い出して無いらしい
「あの美神さんを説得出来る人が居たんですね…」
驚きを隠せないピート
何気に令子に対してヒドいことを言ってるのに本人は気が付いて無い
「で、何でその小竜姫様が横島君を守ってくれるの?」
その時、愛子の瞳が一瞬光った
どうやらどさくさに紛れて小竜姫との関係を聞き出すつもりらしい
「………」
愛子の問いかけに考え始める横島
いつの間にか教室は静かになっており、みんな横島達の会話に聞き耳をたてていた
(なんでって言われても… なんでだろ?)
何度かいい雰囲気になってキスはしたが、恋人かと言われたらわからない
小竜姫の気持ちを横島は聞いてないのだし…
静まり返った教室は横島の言葉をただ待っている
「わからん… なんかいつの間にかそうなってた」
散々引っ張っておきながら、横島らしい答えにクラスは笑いとため息に包まれる
「本当に? 何か隠してる気がするわね~」
ニヤリと笑みを浮かべる愛子は横島の様子を探るように見つめる
「……別に」
「フフフ……」
さっと目を逸らして再び弁当を食べ始める横島に、愛子は意味深な笑みを浮かべていた
高校入学以来苦しい生活の為にバイトに三昧だった横島にとって、生活に不安が無く学校生活を楽しめるのは新鮮であった
しかもご飯などは小竜姫の手作り料理である
横島は普通の高校生のような幸せを感じ始めていた
「おー!! 美味い美味い!」
お昼休みになり、小竜姫手作りの弁当をがっつくように食べていく横島
近くではタイガーがジトッとした目で羨ましそうに指をくわえている
「なんか横島君が普通の人になったみたいだわ~」
羨ましそうなタイガーと幸せそうな横島を見て、愛子はクスクス笑っていた
「俺だって好きで貧乏してた訳じゃないわっ! 美神さんがあまりにケチだから悪いんやー!!」
口にご飯が残ってる横島はモグモグしながらも絶叫する
「よっ横島さん、危険な発言をしますね… 殺されますよ!?」
顔をひきつらせ、脅えたようにキョロキョロするピート
こんな時に令子は突然現れることが多いのだ
「フフフ… ピート、大丈夫だっ! 困ったら小竜姫様が助けてくれる!」
横島が自信満々に言った言葉は、小竜姫に助けてもらうことだった
「横島君が珍しく自信満々な理由は、その小竜姫様って神様に頼ることなのね」
苦笑いの愛子やクラスメート
誰かは知らないが簡単に頼られる、その小竜姫様と言う神様に少し同情してしまう
「小竜姫様が美神さんから横島さんを守ってくれるのですか?」
小竜姫を知るピートは半信半疑である
まるで友達や近所のお姉さん感覚で小竜姫を見るのは横島だけだ
普段妙神山から出ることの無い小竜姫が、本当に横島を助けるのか疑問であった
「おう! この前もあの美神さんを説得してくれたからな!」
覚えてないことを自慢気に語る横島
あの日の修羅場は今でも思い出して無いらしい
「あの美神さんを説得出来る人が居たんですね…」
驚きを隠せないピート
何気に令子に対してヒドいことを言ってるのに本人は気が付いて無い
「で、何でその小竜姫様が横島君を守ってくれるの?」
その時、愛子の瞳が一瞬光った
どうやらどさくさに紛れて小竜姫との関係を聞き出すつもりらしい
「………」
愛子の問いかけに考え始める横島
いつの間にか教室は静かになっており、みんな横島達の会話に聞き耳をたてていた
(なんでって言われても… なんでだろ?)
何度かいい雰囲気になってキスはしたが、恋人かと言われたらわからない
小竜姫の気持ちを横島は聞いてないのだし…
静まり返った教室は横島の言葉をただ待っている
「わからん… なんかいつの間にかそうなってた」
散々引っ張っておきながら、横島らしい答えにクラスは笑いとため息に包まれる
「本当に? 何か隠してる気がするわね~」
ニヤリと笑みを浮かべる愛子は横島の様子を探るように見つめる
「……別に」
「フフフ……」
さっと目を逸らして再び弁当を食べ始める横島に、愛子は意味深な笑みを浮かべていた