幻の初恋
それから3日後…
横島はすっかり妙神山に馴染んでいた
いつの間にか妙神山には横島の部屋まで出来ており、アパートはただの通路のようになっている
そしてこの3日、朝から毎日学校に通って夕方妙神山に帰るような、規則正しい生活を送っていた
横島自身はバイトに行かないとお金が無い為、美神事務所に行こうとしたのだが…
「お金? 小判があるので不要です。 それより毎日学校に行って下さい」
そんな言葉で、学校通いが小竜姫によって決められていた
しかも何故かは不明だが、朝晩には小竜姫の指導による修行も加わり、すっかり真人間のような生活になっている
ちなみに、妙神山に横島の部屋を用意したのも小竜姫であった
彼女は飴とムチを上手く使い分け、僅か3日で横島のコントロールに成功していたのだ
一方学校での横島は、真面目に登校するのも3日目
最初の2日は天変地異のごとく騒がれた横島の登校も、3日目にはみんな慣れたのか普通になっていた
「横島君、最近顔色いいわね?」
毎日横島の微妙な変化を楽しみにしている机の妖怪は、ここ3日間の横島の変わりように疑いを持っている
(私の横島君にちょっかいを出してるのは誰かしら… フフフ…)
微妙に思考の危ないことに本人は気が付いて無い
令子は無いだろう
おキヌか小鳩か…
愛子は横島に接近した人物を考えて、今後の対策を練っている
「ああ、いつの間にか規則正しい生活になっちまったからな~ 俺はそんなつもりは無いんだが、気が付いたらこうなってた」
笑って不思議そうに首を傾げる横島に、愛子は疑いを確信した
「で? 毎日豪華なお弁当を作ってるのは誰かしら?」
愛子はニッコリ笑顔になり確信に迫る
「ああ、そりゃ小竜姫様だよ。 栄養が足りないとダメだそうだ」
愛子の企みなど気が付かない横島はあっさりと小竜姫の名前を口にしたが、その名前に愛子は不思議そうに首を傾げる
妙神山管理人にして武神小竜姫を、学校の机の妖怪が知るはずも無い
「「小竜姫様!?」」
愛子と横島の会話に聞き耳をたてていたピートとタイガーはハモってしまう
「あれ? 2人は知ってるの?」
自分だけ知らない人物に少し面白くない愛子だが、表向きはそれを隠してピートに問いかける
「ええ、小竜姫様は妙神山と言う山に住む神族ですよ…」
ピートは半信半疑だが小竜姫の説明を愛子にした
小竜姫が横島に弁当を作る?
ピートはさすがの横島もまさか有り得ないだろうと思い、首を傾げていた
「その神様がなんで横島君にお弁当を作るの?」
さすがの愛子も理解出来ないようだ
いくら横島でも神様と付き合うのは有り得ないだろうと愛子も思う
そんな愛子達の疑問の視線は、当然のように横島に向かった
「えーと…、前に事件に協力したお礼にってお弁当をくれたんだ」
横島は少し間があき、微妙に視線を逸らして理由を説明する
しかも、その額にはうっすら汗が滲んでおり怪しさ満点だった
(まさか……)
愛子の思考は信じたくない結論に達していた
横島はすっかり妙神山に馴染んでいた
いつの間にか妙神山には横島の部屋まで出来ており、アパートはただの通路のようになっている
そしてこの3日、朝から毎日学校に通って夕方妙神山に帰るような、規則正しい生活を送っていた
横島自身はバイトに行かないとお金が無い為、美神事務所に行こうとしたのだが…
「お金? 小判があるので不要です。 それより毎日学校に行って下さい」
そんな言葉で、学校通いが小竜姫によって決められていた
しかも何故かは不明だが、朝晩には小竜姫の指導による修行も加わり、すっかり真人間のような生活になっている
ちなみに、妙神山に横島の部屋を用意したのも小竜姫であった
彼女は飴とムチを上手く使い分け、僅か3日で横島のコントロールに成功していたのだ
一方学校での横島は、真面目に登校するのも3日目
最初の2日は天変地異のごとく騒がれた横島の登校も、3日目にはみんな慣れたのか普通になっていた
「横島君、最近顔色いいわね?」
毎日横島の微妙な変化を楽しみにしている机の妖怪は、ここ3日間の横島の変わりように疑いを持っている
(私の横島君にちょっかいを出してるのは誰かしら… フフフ…)
微妙に思考の危ないことに本人は気が付いて無い
令子は無いだろう
おキヌか小鳩か…
愛子は横島に接近した人物を考えて、今後の対策を練っている
「ああ、いつの間にか規則正しい生活になっちまったからな~ 俺はそんなつもりは無いんだが、気が付いたらこうなってた」
笑って不思議そうに首を傾げる横島に、愛子は疑いを確信した
「で? 毎日豪華なお弁当を作ってるのは誰かしら?」
愛子はニッコリ笑顔になり確信に迫る
「ああ、そりゃ小竜姫様だよ。 栄養が足りないとダメだそうだ」
愛子の企みなど気が付かない横島はあっさりと小竜姫の名前を口にしたが、その名前に愛子は不思議そうに首を傾げる
妙神山管理人にして武神小竜姫を、学校の机の妖怪が知るはずも無い
「「小竜姫様!?」」
愛子と横島の会話に聞き耳をたてていたピートとタイガーはハモってしまう
「あれ? 2人は知ってるの?」
自分だけ知らない人物に少し面白くない愛子だが、表向きはそれを隠してピートに問いかける
「ええ、小竜姫様は妙神山と言う山に住む神族ですよ…」
ピートは半信半疑だが小竜姫の説明を愛子にした
小竜姫が横島に弁当を作る?
ピートはさすがの横島もまさか有り得ないだろうと思い、首を傾げていた
「その神様がなんで横島君にお弁当を作るの?」
さすがの愛子も理解出来ないようだ
いくら横島でも神様と付き合うのは有り得ないだろうと愛子も思う
そんな愛子達の疑問の視線は、当然のように横島に向かった
「えーと…、前に事件に協力したお礼にってお弁当をくれたんだ」
横島は少し間があき、微妙に視線を逸らして理由を説明する
しかも、その額にはうっすら汗が滲んでおり怪しさ満点だった
(まさか……)
愛子の思考は信じたくない結論に達していた