幻の初恋
その時、美神事務所の隣のオカルトGメンでは西条が慌てて駆け込んでいた
「先生! 大変です! 令子ちゃんの事務所から凄まじい殺気が溢れてます!」
西条は偶然見た美神事務所の凄まじい殺気に、慌てて美智恵に報告に来たのだ
西条の話に美智恵は窓を開けて隣の事務所の様子をうかがう
「とりあえず、魔族や妖怪の類では無いようね… ほっときましょう」
美智恵はしばらく様子をうかがっていたが、戦闘の気配とは違うと悟り席に戻る
「いいんですか?」
西条が少し困ったように問いかける
「なら西条君、止めて来て。 きっと誰かが令子と痴話喧嘩してるわ。 小笠原さんかしらね?」
美智恵はニッコリと笑って西条にお願いした
「えっ……!? それはちょっと…」
西条はそそくさと仕事に戻っていく
どうやら見なかったことにするらしい
「全く… いつまでも子供なんだから…」
美智恵はため息をはき、隣のビルの方角を見つめるが
美智恵も危険に近寄りたくないようだ
その頃、事務所内部は凄まじいことになっていた
横島は小竜姫に抱き締められたまま、泡を吹き気絶している
どうも殺気のこもった霊気と竜気のぶつかり合いに、耐えられなかったようだ
しかも横島を抱き締める小竜姫の腕に無意識に力がこもっている為、横島の体がメリハリと悲鳴をあげている
「そいつは私の丁稚よ! 神様だろうが悪魔だろうが勝手は許さないわ!!」
令子は真っ赤な顔を誤魔化すように言い放つ
「フフフ… どう許さないんです?」
小竜姫は勝者の笑みを絶やさないが、腕に力がこもっていることや、殺気が出ていることを考えればかなりキレているようだ
「前に小竜姫様が妙神山壊したことみんなバラすわよ!!」
令子は小竜姫を脅迫する
この手法で前は一度成功しているが…
「神族を脅迫するのですか?」
その時小竜姫の笑みが消え、令子との間では殺気が火花を散らしている
「私は勝つためなら何でもするわ! 神も魔も何も恐れるモノは無いわ!!」
この時令子は、初めて優位に立ったと思った
いつもの小竜姫なら……
「そうですか。 なら私も遠慮はしません。 過去は全て忘れて全力で戦います!」
小竜姫の表情がどんどん険しくなっていく
それにはさすがの令子も顔を歪める
甘い小竜姫の性格上、人間に手を出さないだろうと決めつけていたのだ
実際は戦うのは避けたい
お互い睨み合ったまま、しばし沈黙が辺りを支配する
「神族が人間に刃を向けていいの? そんなことすれば小竜姫様も無事では済まないわよ!」
令子は怒り狂ってはいたが、主導権を奪い返す為小竜姫を揺さぶる
「それもいいですね~ 横島さんと2人で愛の逃避行…」
小竜姫は顔を赤らめて少しウットリした
そのまま妄想に入りそうなところで小竜姫は思いとどまり、言葉を続ける
「でも、私には戦う以外にも方法がありますよ。 最近暇な貧乏神が多いんですよね~ 昔に比べて人間界も大人しいですから… 美神さんに2~3体つけましょうか?」
小竜姫はニッコリ微笑んで令子を見つめた
ピキッ……
その言葉に令子は石化してしまった
あれだけ小竜姫に向けられていた殺気も消え失せて、霊気も完全に吹き飛んでいる
「先生! 大変です! 令子ちゃんの事務所から凄まじい殺気が溢れてます!」
西条は偶然見た美神事務所の凄まじい殺気に、慌てて美智恵に報告に来たのだ
西条の話に美智恵は窓を開けて隣の事務所の様子をうかがう
「とりあえず、魔族や妖怪の類では無いようね… ほっときましょう」
美智恵はしばらく様子をうかがっていたが、戦闘の気配とは違うと悟り席に戻る
「いいんですか?」
西条が少し困ったように問いかける
「なら西条君、止めて来て。 きっと誰かが令子と痴話喧嘩してるわ。 小笠原さんかしらね?」
美智恵はニッコリと笑って西条にお願いした
「えっ……!? それはちょっと…」
西条はそそくさと仕事に戻っていく
どうやら見なかったことにするらしい
「全く… いつまでも子供なんだから…」
美智恵はため息をはき、隣のビルの方角を見つめるが
美智恵も危険に近寄りたくないようだ
その頃、事務所内部は凄まじいことになっていた
横島は小竜姫に抱き締められたまま、泡を吹き気絶している
どうも殺気のこもった霊気と竜気のぶつかり合いに、耐えられなかったようだ
しかも横島を抱き締める小竜姫の腕に無意識に力がこもっている為、横島の体がメリハリと悲鳴をあげている
「そいつは私の丁稚よ! 神様だろうが悪魔だろうが勝手は許さないわ!!」
令子は真っ赤な顔を誤魔化すように言い放つ
「フフフ… どう許さないんです?」
小竜姫は勝者の笑みを絶やさないが、腕に力がこもっていることや、殺気が出ていることを考えればかなりキレているようだ
「前に小竜姫様が妙神山壊したことみんなバラすわよ!!」
令子は小竜姫を脅迫する
この手法で前は一度成功しているが…
「神族を脅迫するのですか?」
その時小竜姫の笑みが消え、令子との間では殺気が火花を散らしている
「私は勝つためなら何でもするわ! 神も魔も何も恐れるモノは無いわ!!」
この時令子は、初めて優位に立ったと思った
いつもの小竜姫なら……
「そうですか。 なら私も遠慮はしません。 過去は全て忘れて全力で戦います!」
小竜姫の表情がどんどん険しくなっていく
それにはさすがの令子も顔を歪める
甘い小竜姫の性格上、人間に手を出さないだろうと決めつけていたのだ
実際は戦うのは避けたい
お互い睨み合ったまま、しばし沈黙が辺りを支配する
「神族が人間に刃を向けていいの? そんなことすれば小竜姫様も無事では済まないわよ!」
令子は怒り狂ってはいたが、主導権を奪い返す為小竜姫を揺さぶる
「それもいいですね~ 横島さんと2人で愛の逃避行…」
小竜姫は顔を赤らめて少しウットリした
そのまま妄想に入りそうなところで小竜姫は思いとどまり、言葉を続ける
「でも、私には戦う以外にも方法がありますよ。 最近暇な貧乏神が多いんですよね~ 昔に比べて人間界も大人しいですから… 美神さんに2~3体つけましょうか?」
小竜姫はニッコリ微笑んで令子を見つめた
ピキッ……
その言葉に令子は石化してしまった
あれだけ小竜姫に向けられていた殺気も消え失せて、霊気も完全に吹き飛んでいる