幻の初恋
部屋の中の空気はまるで戦場のように殺伐となってしまう
ニコニコと満面の笑みを浮かべる小竜姫を、令子は青筋を浮かべて敵を見るように睨みつけている
(こっ…殺される! 小竜姫様助けて!!)
顔面蒼白になりガタガタ震えながら小竜姫の背後に隠れていた横島は、祈るように小竜姫にしがみつく
「………どういう意味かしら? 『私の丁稚』を私がどう扱おうが、『他人の小竜姫様』には関係無いわよ」
令子は小竜姫にしがみつく横島の姿に更に怒りのボルテージがあがり、怒りの炎で燃えた表情でニッコリ小竜姫に言い放つ
ピクリ……
『私の丁稚』『他人の小竜姫』
その言葉に小竜姫の表情が微妙に変わり、全身から怒りの竜気が溢れ出して来た
「『私の横島さん』を丁稚扱いとはいい度胸ですね。 可哀想に…、こんなに怯えてしまって」
しがみつく横島を小竜姫は優しく抱き締めて令子に見せ付ける
横島に対しては優しい目で見つめるが、令子に対しては勝ち誇ったように睨む
バチバチ…
ピリピリ…
令子の殺気のこもった霊力と、小竜姫の怒りの竜気がぶつかり合い爆発寸前であった
「よこしまー!! こんなことしてタダで済むと思って無いでしょうね…… そんな『まな板』みたいな胸に騙されるなんてっ!!」
令子は殺気を横島に向けて怒鳴った
メリッ!!
何かがめり込むような音がする
「しょっ… 小竜姫様っ!? ちょっと痛いっす」
横島を抱き締める小竜姫の腕に無意識に力がこもって、どんどん強くなっていく
横島が全身に冷や汗を流して小竜姫を見ると……
(ヤバい! 小竜姫様がキレてる!?)
横島は小竜姫を連れて来た自分の失敗をこの時痛感した
「嫉妬はみっともないですよ? 美神さん。 私と横島さんは一週間一緒に寝てました。 もう夫婦同然です」
小竜姫はニッコリと殺気を込めた竜気を令子に叩きつける
この時の小竜姫の言葉に嘘は無い
確かに妙神山では横島と小竜姫は一緒に寝ていた
但し、一緒の部屋でチビ小竜姫と3人で布団を並べて寝ていたのだ
真ん中にチビ小竜姫が居た為、横島も煩悩より保護欲が先立って何もしてない
しかし、小竜姫はわざと誤解するような言い方をした
神族の小竜姫が嘘をつくのは生真面目な性格から無理だが、令子が誤解するのは勝手である
「横島さんは毎晩優しかったですよ」
小竜姫はトドメとばかりに言葉を続けた
この言葉も説明が足りない
確かに横島は毎晩、チビ小竜姫が寝付くまでお話をしたりして優しくしていた
しかし、この言い方では令子に本当の意味は伝わらない
まあ小竜姫はわざと誤解するように話しているのだが…
一方男性に対して免疫の無い令子は、小竜姫の言葉に見事に引っかかり誤解して顔を真っ赤にしてしまう
(俺はここで口を挟めば死ぬな…)
横島は死の気配を悟り無言を貫く
と言うか、部屋を支配する殺気のこもった霊気と竜気に、その場にいるだけで死にそうであった
この時、建物を管理する人口幽霊は結界の強度を最強にしてはいたが…
その殺気をモロに受けすぎて気を失っていた
ニコニコと満面の笑みを浮かべる小竜姫を、令子は青筋を浮かべて敵を見るように睨みつけている
(こっ…殺される! 小竜姫様助けて!!)
顔面蒼白になりガタガタ震えながら小竜姫の背後に隠れていた横島は、祈るように小竜姫にしがみつく
「………どういう意味かしら? 『私の丁稚』を私がどう扱おうが、『他人の小竜姫様』には関係無いわよ」
令子は小竜姫にしがみつく横島の姿に更に怒りのボルテージがあがり、怒りの炎で燃えた表情でニッコリ小竜姫に言い放つ
ピクリ……
『私の丁稚』『他人の小竜姫』
その言葉に小竜姫の表情が微妙に変わり、全身から怒りの竜気が溢れ出して来た
「『私の横島さん』を丁稚扱いとはいい度胸ですね。 可哀想に…、こんなに怯えてしまって」
しがみつく横島を小竜姫は優しく抱き締めて令子に見せ付ける
横島に対しては優しい目で見つめるが、令子に対しては勝ち誇ったように睨む
バチバチ…
ピリピリ…
令子の殺気のこもった霊力と、小竜姫の怒りの竜気がぶつかり合い爆発寸前であった
「よこしまー!! こんなことしてタダで済むと思って無いでしょうね…… そんな『まな板』みたいな胸に騙されるなんてっ!!」
令子は殺気を横島に向けて怒鳴った
メリッ!!
何かがめり込むような音がする
「しょっ… 小竜姫様っ!? ちょっと痛いっす」
横島を抱き締める小竜姫の腕に無意識に力がこもって、どんどん強くなっていく
横島が全身に冷や汗を流して小竜姫を見ると……
(ヤバい! 小竜姫様がキレてる!?)
横島は小竜姫を連れて来た自分の失敗をこの時痛感した
「嫉妬はみっともないですよ? 美神さん。 私と横島さんは一週間一緒に寝てました。 もう夫婦同然です」
小竜姫はニッコリと殺気を込めた竜気を令子に叩きつける
この時の小竜姫の言葉に嘘は無い
確かに妙神山では横島と小竜姫は一緒に寝ていた
但し、一緒の部屋でチビ小竜姫と3人で布団を並べて寝ていたのだ
真ん中にチビ小竜姫が居た為、横島も煩悩より保護欲が先立って何もしてない
しかし、小竜姫はわざと誤解するような言い方をした
神族の小竜姫が嘘をつくのは生真面目な性格から無理だが、令子が誤解するのは勝手である
「横島さんは毎晩優しかったですよ」
小竜姫はトドメとばかりに言葉を続けた
この言葉も説明が足りない
確かに横島は毎晩、チビ小竜姫が寝付くまでお話をしたりして優しくしていた
しかし、この言い方では令子に本当の意味は伝わらない
まあ小竜姫はわざと誤解するように話しているのだが…
一方男性に対して免疫の無い令子は、小竜姫の言葉に見事に引っかかり誤解して顔を真っ赤にしてしまう
(俺はここで口を挟めば死ぬな…)
横島は死の気配を悟り無言を貫く
と言うか、部屋を支配する殺気のこもった霊気と竜気に、その場にいるだけで死にそうであった
この時、建物を管理する人口幽霊は結界の強度を最強にしてはいたが…
その殺気をモロに受けすぎて気を失っていた