幻の初恋
横島と小竜姫の甘すぎる空気に、周りの乗客は呆れ気味に砂糖を吐く
「若いっていいわね~」
おばさん達は興味津々に横島と小竜姫を見つめている
「バカップル」
「何故あんなボンクラそうな男がっ!!」
「神は死んだ!!」
「意外とお似合いね」
など様々な噂をされるが、当の2人にはもはや周りは見えてない
横島と小竜姫はそんな甘い空気のまま事務所に向かう
「うむ… あの小竜姫がすっかり女になっておるの~」
老師は面白そうにつぶやく
「パピも遊びに行きたいでちゅね」
パピリオは少し羨ましいようだ
「いよいよ、美神さんとのご対面なのねー!!」
ヒャクメはお菓子を頬張りワクワクした様子である
そして横島と小竜姫は美神事務所の前に到着する
手こそ繋いでなかったものの、楽しげに寄り添い歩く2人はどっからみても恋人にしか見えない
横島と小竜姫はそんな雰囲気のまま事務所に入っていく
「こんちわ…」
横島は令子が怖いので、様子を伺いながら声をかける
ギロッ!!
デスクに座る令子は不機嫌そうに横島を睨む
令子は横島が一週間も連絡無かった上、今朝から霊感が疼いて不機嫌だったのだ
大きな仕事ならいいが、厄介事は御免である
そんな中、一週間ぶりに横島が顔を出したのだ
必然的に怒りは横島に向けられる
「こんにちわ、美神さん」
横島がそっと開けたドアから横島に寄り添うように小竜姫が現れる
「あら… 小竜姫様どうしたの? 突然訪れるなんて事件?」
令子は小竜姫の姿に、今朝の霊感はこのことだったと悟った
小竜姫の来訪はいつも事件絡みだ
面倒だが金になる
令子の興味はひとまず横島から小竜姫に向かう
横島は令子に怯えた様子で居心地わるそうだし
小竜姫はそんな横島を思いやるように優しく微笑む
「………」
令子はそんな2人に違和感を覚える
目の前の2人の間に前とは違う空気を感じたのだ
何故かはわからないが、令子は怒りが込み上げてくる
「いえ、事件ではありません。 先日横島さんが保護した竜神族の子供の件で、横島さんには一週間妙神山に滞在して頂きました。 美神さんにその説明に来ました」
小竜姫は笑顔で説明するが、令子はその笑顔が気に入らない
一瞬横島を見て、嬉しそうに微笑む
まるで恋人みたいな空気を出す小竜姫に、令子は怒りのボルテージが上がっていく
「そう… わざわざそれだけの為に来たの?」
令子の周りは怒りのオーラが隠しきれなくなっていた
それは当然のように横島と小竜姫に向かう
暗に邪魔者のように小竜姫に言う令子
神様相手にそんな態度をとるのは令子くらいだろう
(あかん… あの状態はシャレにならん)
横島は小竜姫が令子の怒りを収めてくれることに期待していたが……
「ええ、『私の横島さん』を無意味に虐待されたら嫌なので」
小竜姫は勝ち誇ったような満面の笑みで令子を見る
ピシッ!!
令子の表情が一変する
先ほどまでは、一応落ち着こうと努力していたのだが、小竜姫の言葉に殺気を放ち始めた!
小竜姫は整然と笑顔でその殺気を受け流すが、横島はすでに顔面蒼白で小竜姫の影に隠れだす
「若いっていいわね~」
おばさん達は興味津々に横島と小竜姫を見つめている
「バカップル」
「何故あんなボンクラそうな男がっ!!」
「神は死んだ!!」
「意外とお似合いね」
など様々な噂をされるが、当の2人にはもはや周りは見えてない
横島と小竜姫はそんな甘い空気のまま事務所に向かう
「うむ… あの小竜姫がすっかり女になっておるの~」
老師は面白そうにつぶやく
「パピも遊びに行きたいでちゅね」
パピリオは少し羨ましいようだ
「いよいよ、美神さんとのご対面なのねー!!」
ヒャクメはお菓子を頬張りワクワクした様子である
そして横島と小竜姫は美神事務所の前に到着する
手こそ繋いでなかったものの、楽しげに寄り添い歩く2人はどっからみても恋人にしか見えない
横島と小竜姫はそんな雰囲気のまま事務所に入っていく
「こんちわ…」
横島は令子が怖いので、様子を伺いながら声をかける
ギロッ!!
デスクに座る令子は不機嫌そうに横島を睨む
令子は横島が一週間も連絡無かった上、今朝から霊感が疼いて不機嫌だったのだ
大きな仕事ならいいが、厄介事は御免である
そんな中、一週間ぶりに横島が顔を出したのだ
必然的に怒りは横島に向けられる
「こんにちわ、美神さん」
横島がそっと開けたドアから横島に寄り添うように小竜姫が現れる
「あら… 小竜姫様どうしたの? 突然訪れるなんて事件?」
令子は小竜姫の姿に、今朝の霊感はこのことだったと悟った
小竜姫の来訪はいつも事件絡みだ
面倒だが金になる
令子の興味はひとまず横島から小竜姫に向かう
横島は令子に怯えた様子で居心地わるそうだし
小竜姫はそんな横島を思いやるように優しく微笑む
「………」
令子はそんな2人に違和感を覚える
目の前の2人の間に前とは違う空気を感じたのだ
何故かはわからないが、令子は怒りが込み上げてくる
「いえ、事件ではありません。 先日横島さんが保護した竜神族の子供の件で、横島さんには一週間妙神山に滞在して頂きました。 美神さんにその説明に来ました」
小竜姫は笑顔で説明するが、令子はその笑顔が気に入らない
一瞬横島を見て、嬉しそうに微笑む
まるで恋人みたいな空気を出す小竜姫に、令子は怒りのボルテージが上がっていく
「そう… わざわざそれだけの為に来たの?」
令子の周りは怒りのオーラが隠しきれなくなっていた
それは当然のように横島と小竜姫に向かう
暗に邪魔者のように小竜姫に言う令子
神様相手にそんな態度をとるのは令子くらいだろう
(あかん… あの状態はシャレにならん)
横島は小竜姫が令子の怒りを収めてくれることに期待していたが……
「ええ、『私の横島さん』を無意味に虐待されたら嫌なので」
小竜姫は勝ち誇ったような満面の笑みで令子を見る
ピシッ!!
令子の表情が一変する
先ほどまでは、一応落ち着こうと努力していたのだが、小竜姫の言葉に殺気を放ち始めた!
小竜姫は整然と笑顔でその殺気を受け流すが、横島はすでに顔面蒼白で小竜姫の影に隠れだす