幻の初恋
その頃、妙神山では…
「小竜姫が帰ってくるな。 私達は失礼する」
ワルキューレは小竜姫がゲートを繋げようとするのを見て立ち上がる
「パピリオ、またな。 横島によろしく」
同じく魔界に帰るベスパも立ち上がって帰ろうとする
「みんな帰るのが早いのね~」
ヒャクメはひとり陽気だが、よく見ると周りには誰も居ない
老師とジークはすでに姿が無く、パピリオもベスパとのお別れに出て行ってしまう
「まあ、いいのね~ さ~て、小竜姫は何してるかな♪」
ヒャクメは楽しそうに遠視するが…
ヒャクメが見えたのは、どこかで見たことある場所だった
「あれ… この後ろ姿は…」
ヒャクメには小竜姫と、小竜姫が見つめる後ろ姿が見える
「ヒャクメさん… 何を見てたのかな?」
その言葉はヒャクメの背後が聞こえた
不自然なまでに普通にかけられた言葉に、ヒャクメは己の運命を悟る
「あっ! 神界に忘れ物して来たのね…」
ヒャクメは後ろを振り返らずに、前に歩こうとしたが
体の震えが止まら無いため立ち上がれずに、四つん這いで逃げるように前に進む
だが、ヒャクメが逃げられるはずがない
突然ヒャクメの体が宙に浮く
「ヒャクメさん、お話があります」
ヒャクメは猫のように首根っこを掴まれて、再びその声を聞く
「おっ…おかえりなのねー 小竜姫」
ヒャクメは笑顔を作って自分を掴む小竜姫を見るが、その真っ青な顔色では笑顔に見えない
冷や汗を全身から流して、引きつった表情のヒャクメ
対して小竜姫も笑顔である
だがこちらはヒャクメとは反対に、素晴らしい笑顔だ
目が笑ってさえいれば…
「再建したばかりの妙神山を傷つける訳には行きません。 異空間で話し合いましょうね」
小竜姫は変わらぬ笑顔でヒャクメを異界の修行場に連れて行く
「しょっ…しょっ…小竜姫? 悪気は無かったのね! 上手くいったのは私のおかげなのね」
ヒャクメは必死に手足をバタつかせ言い訳をする
「わかってますよ? 私と横島さんを覗いてたんですね?」
小竜姫はヒャクメの言い訳を一切聞いてない
小竜姫の顔は恥ずかしさからか、微妙に赤かったが
ヒャクメにそこまで見る余裕は無かった
「今の状況にピッタリの言葉わかりますか?」
小竜姫は異空間に入ると入り口を消して、ヒャクメを見つめる
「…仏の顔も三度までかな?」
ヒャクメは微かな期待を込めているが
「残念。 違います。 じゃあ、ヒャクメ 実演してみますね」
小竜姫はニッコリ否定して、背中の逆鱗を自分で押す
「ちょっと! それはまずいのねー! 洒落にならないのね! あっ 私は小竜姫の逆鱗に触れたのね…」
ヒャクメは荒れ狂う竜と化した小竜姫を見て答えを知る
「誰か助けてなのねー! 老師様ー! 横島さんー!」
小竜姫を止めれそうな人物に助けを呼ぶが、異空間な為聞こえるはずが無い
ヒャクメの長い夜は始まったばかりである
その時老師達は…
「今の小竜姫に触れてはならん」
老師は灯りの消えた部屋で隠れていた
「小竜姫が帰ってくるな。 私達は失礼する」
ワルキューレは小竜姫がゲートを繋げようとするのを見て立ち上がる
「パピリオ、またな。 横島によろしく」
同じく魔界に帰るベスパも立ち上がって帰ろうとする
「みんな帰るのが早いのね~」
ヒャクメはひとり陽気だが、よく見ると周りには誰も居ない
老師とジークはすでに姿が無く、パピリオもベスパとのお別れに出て行ってしまう
「まあ、いいのね~ さ~て、小竜姫は何してるかな♪」
ヒャクメは楽しそうに遠視するが…
ヒャクメが見えたのは、どこかで見たことある場所だった
「あれ… この後ろ姿は…」
ヒャクメには小竜姫と、小竜姫が見つめる後ろ姿が見える
「ヒャクメさん… 何を見てたのかな?」
その言葉はヒャクメの背後が聞こえた
不自然なまでに普通にかけられた言葉に、ヒャクメは己の運命を悟る
「あっ! 神界に忘れ物して来たのね…」
ヒャクメは後ろを振り返らずに、前に歩こうとしたが
体の震えが止まら無いため立ち上がれずに、四つん這いで逃げるように前に進む
だが、ヒャクメが逃げられるはずがない
突然ヒャクメの体が宙に浮く
「ヒャクメさん、お話があります」
ヒャクメは猫のように首根っこを掴まれて、再びその声を聞く
「おっ…おかえりなのねー 小竜姫」
ヒャクメは笑顔を作って自分を掴む小竜姫を見るが、その真っ青な顔色では笑顔に見えない
冷や汗を全身から流して、引きつった表情のヒャクメ
対して小竜姫も笑顔である
だがこちらはヒャクメとは反対に、素晴らしい笑顔だ
目が笑ってさえいれば…
「再建したばかりの妙神山を傷つける訳には行きません。 異空間で話し合いましょうね」
小竜姫は変わらぬ笑顔でヒャクメを異界の修行場に連れて行く
「しょっ…しょっ…小竜姫? 悪気は無かったのね! 上手くいったのは私のおかげなのね」
ヒャクメは必死に手足をバタつかせ言い訳をする
「わかってますよ? 私と横島さんを覗いてたんですね?」
小竜姫はヒャクメの言い訳を一切聞いてない
小竜姫の顔は恥ずかしさからか、微妙に赤かったが
ヒャクメにそこまで見る余裕は無かった
「今の状況にピッタリの言葉わかりますか?」
小竜姫は異空間に入ると入り口を消して、ヒャクメを見つめる
「…仏の顔も三度までかな?」
ヒャクメは微かな期待を込めているが
「残念。 違います。 じゃあ、ヒャクメ 実演してみますね」
小竜姫はニッコリ否定して、背中の逆鱗を自分で押す
「ちょっと! それはまずいのねー! 洒落にならないのね! あっ 私は小竜姫の逆鱗に触れたのね…」
ヒャクメは荒れ狂う竜と化した小竜姫を見て答えを知る
「誰か助けてなのねー! 老師様ー! 横島さんー!」
小竜姫を止めれそうな人物に助けを呼ぶが、異空間な為聞こえるはずが無い
ヒャクメの長い夜は始まったばかりである
その時老師達は…
「今の小竜姫に触れてはならん」
老師は灯りの消えた部屋で隠れていた