その一
「夜の露天風呂もいいもんだな」
その後横島達とピート達は早々に話を終えて自由時間になるが、おキヌ達は実戦が初めての魔理にいろいろと教えるらしい。
横島は暇だったので一人で、また露天風呂に入りつつ夜の空と海を眺めていた。
(なんか気になるんだよな)
あまり悩まない横島が珍しく悩んでるのは雪之丞の件である。
何か釈然としないモノを感じるのだ。
(ヒャクメに調べてくれるように頼むか)
横島自身も自分の感じてる何かはただの気のせいかもしれないと思うが、横島の知り合いで雪之丞と恋人を調べることが出来るのはヒャクメくらいだった。
妙神山に時々遊びに行く際にヒャクメにも会うことがあるが、彼女の性格上雪之丞に恋人が出来たとなれば好奇心から調べてくれるだろうと考えている。
「本当に面倒なことになった」
雪之丞とその恋人を思い出しいろいろ考え込む横島だが、ぶっちゃけ横島にはあまり関係のない話だった。
ただここまで関わった以上、気になる件を放置するのもスッキリしない。
結局は違和感の理由を探るしかなかったのである。
そして翌朝朝食を終えた横島達は除霊をするかしないかを話し合う為に依頼人と再度交渉をするが、微妙な緊張感が依頼人や横島達を支配していた。
依頼人は金策をしたり美神事務所のことや六道女学院のことを多少なりとも調べたのだろう。
美神事務所自体は依頼の達成率は高いが、反面で料金も高いことで有名であることから緊張するのも当然だが。
「八百万は用意しました。 残念ながら私どもではこれ以上は無理です」
固い表情の支配人が挨拶の後に本題に入るが、支配人は最初に金額の上限を語る。
見積書には千五百万との金額が書かれており、流石に七百万を値引きするのは難しいと考えてるようだ。
ただ今回の除霊には幾つかの作業に分かれており、最悪土地の浄化などをしなければ八百万でも除霊自体は可能だった。
支配人は作業を絞ることを考えてるらしい。
「全部込みで七百万で構いませんよ。 もちろん研修としての特別価格ですけど」
そのまま具体的な交渉に入ろうとする支配人だったが、横島が昨日聞いた地方の最安値である七百万で受けると告げると支配人やタイガーや魔理は驚きの表情を見せる。
それは基本査定額の半額以外であり、依頼人からすると逆に不安になる金額であった。
安いことに不満などないが、安いからと言って仕事がいい加減では困るのだ。
「よろしくお願いします」
予想外の金額に少し悩んだ依頼人だったが、最終的には美神事務所の評判を信じて頼むことに決める。
魔理の特攻服など懸念はあるが、美神令子ほどの名の知れたGSならばいろいろ大変なのだろうと勝手に誤解してしまったようだ。
横島達は今日の午後には帰らねばならないので、交渉が纏まり次第さっそく除霊に取り掛かることになる。
その後横島達とピート達は早々に話を終えて自由時間になるが、おキヌ達は実戦が初めての魔理にいろいろと教えるらしい。
横島は暇だったので一人で、また露天風呂に入りつつ夜の空と海を眺めていた。
(なんか気になるんだよな)
あまり悩まない横島が珍しく悩んでるのは雪之丞の件である。
何か釈然としないモノを感じるのだ。
(ヒャクメに調べてくれるように頼むか)
横島自身も自分の感じてる何かはただの気のせいかもしれないと思うが、横島の知り合いで雪之丞と恋人を調べることが出来るのはヒャクメくらいだった。
妙神山に時々遊びに行く際にヒャクメにも会うことがあるが、彼女の性格上雪之丞に恋人が出来たとなれば好奇心から調べてくれるだろうと考えている。
「本当に面倒なことになった」
雪之丞とその恋人を思い出しいろいろ考え込む横島だが、ぶっちゃけ横島にはあまり関係のない話だった。
ただここまで関わった以上、気になる件を放置するのもスッキリしない。
結局は違和感の理由を探るしかなかったのである。
そして翌朝朝食を終えた横島達は除霊をするかしないかを話し合う為に依頼人と再度交渉をするが、微妙な緊張感が依頼人や横島達を支配していた。
依頼人は金策をしたり美神事務所のことや六道女学院のことを多少なりとも調べたのだろう。
美神事務所自体は依頼の達成率は高いが、反面で料金も高いことで有名であることから緊張するのも当然だが。
「八百万は用意しました。 残念ながら私どもではこれ以上は無理です」
固い表情の支配人が挨拶の後に本題に入るが、支配人は最初に金額の上限を語る。
見積書には千五百万との金額が書かれており、流石に七百万を値引きするのは難しいと考えてるようだ。
ただ今回の除霊には幾つかの作業に分かれており、最悪土地の浄化などをしなければ八百万でも除霊自体は可能だった。
支配人は作業を絞ることを考えてるらしい。
「全部込みで七百万で構いませんよ。 もちろん研修としての特別価格ですけど」
そのまま具体的な交渉に入ろうとする支配人だったが、横島が昨日聞いた地方の最安値である七百万で受けると告げると支配人やタイガーや魔理は驚きの表情を見せる。
それは基本査定額の半額以外であり、依頼人からすると逆に不安になる金額であった。
安いことに不満などないが、安いからと言って仕事がいい加減では困るのだ。
「よろしくお願いします」
予想外の金額に少し悩んだ依頼人だったが、最終的には美神事務所の評判を信じて頼むことに決める。
魔理の特攻服など懸念はあるが、美神令子ほどの名の知れたGSならばいろいろ大変なのだろうと勝手に誤解してしまったようだ。
横島達は今日の午後には帰らねばならないので、交渉が纏まり次第さっそく除霊に取り掛かることになる。