その二
「なあ、なんでこんなに手も足も出ないんだ?」
「攻撃が単調で読みやすいんですわ。 それと金縛りなどの直接攻撃しない搦め手に弱すぎます。」
そして数日後の霊能の授業にて来週に行われるクラス対抗戦の選抜と対策を練る為に生徒同士で手合わせをしていたが、かおりの相手は魔理であった。
霊能科ではそれなりに対人戦では強さを発揮している魔理であるが、やはりかおりが相手では手も足も出なく翻弄されてしまう。
長年の積み重ねは無駄ではないし短いながら小竜姫との修行とアドバイスにより今も努力するかおりと魔理の実力は残念ながら縮まってない。
「氷室さんに言われたのでしょう? 力に対して力で対抗してはダメですわ。 人が持てる力など神魔に比べれば微々たるもの。 貴女が本当にGSを目指すならば基本に戻り霊力の扱い方からやり直すべきだと思いますわ。」
昨年の除霊旅行を境に魔理も努力しているが性格が原因か基本よりは戦う力を求めていて、それがなまじ成果となってることが余計に基本を疎かにする原因となっている。
だが魔理は本当の絶対的な強さを持つ神魔など見たことがないのだから仕方ないのかもしれないとかおりは思う。
「でも弓のような強さあれば別だろう?」
「変わりませんわ。 本当の絶対的な強さを持つ神魔と比較すれば私も一文字さんと大差ない力しかありません。」
一方魔理は口には出さないが自身が思い描く強さというのは他ならぬかおりであった。
それ故にかおりのような強さがあればと口にしてしまうが、かおりは冷静に自身と魔理の実力を比べても神魔からすると大差ないとあっさりと言い切る。
「ねえ弓さん。 その口振りだと弓さんは神魔と会ったことがあるように聞こえるけど?」
「ええ、ありますわ。 名は明かせませんが。 力の差など考えることさえおこがましいほどの方とお会いしましたわ。 それに私だけではなく氷室さんもお会いしてると聞きましたわよ。」
そのあまりにあっさりとしたかおりの言葉には担任の鬼道もクラスメートも驚き固まってしまう。
最近は変わったとはいえ自身の実力を魔理と大差ないと言うとは流石に思わなかったのだろう。
そして一人のクラスメートがかおりに対して神魔と会ったことがあるのかと尋ねると、かおりは名前こそ明かさなかったが絶対的な強さを持つ神魔と会ったことがあると口にするとクラスメート達にはどよめきが起こった。
「氷室さんに教わってるのでしょう? もっと氷室さんの言葉に耳を傾けるべきですわ。」
結局かおりと魔理の手合わせは圧倒的な実力の差以外見えないものだったが、それでも魔理に対してアドバイスらしき言葉をかける辺りかおりは最近になりまた変わっていた。
どうせ言っても聞かないからと半ば放置していた友人に再び苦言を口にするようになったのは、以前とは違う人間的な成長の証だろう。
対する魔理はまたかおりが一歩も二歩も自分より先に進んだことが素直に悔しくてたまらなかった。
努力しているにも関わらず開く力の差の原因はなんなのと魔理は考え始めることになる。
「攻撃が単調で読みやすいんですわ。 それと金縛りなどの直接攻撃しない搦め手に弱すぎます。」
そして数日後の霊能の授業にて来週に行われるクラス対抗戦の選抜と対策を練る為に生徒同士で手合わせをしていたが、かおりの相手は魔理であった。
霊能科ではそれなりに対人戦では強さを発揮している魔理であるが、やはりかおりが相手では手も足も出なく翻弄されてしまう。
長年の積み重ねは無駄ではないし短いながら小竜姫との修行とアドバイスにより今も努力するかおりと魔理の実力は残念ながら縮まってない。
「氷室さんに言われたのでしょう? 力に対して力で対抗してはダメですわ。 人が持てる力など神魔に比べれば微々たるもの。 貴女が本当にGSを目指すならば基本に戻り霊力の扱い方からやり直すべきだと思いますわ。」
昨年の除霊旅行を境に魔理も努力しているが性格が原因か基本よりは戦う力を求めていて、それがなまじ成果となってることが余計に基本を疎かにする原因となっている。
だが魔理は本当の絶対的な強さを持つ神魔など見たことがないのだから仕方ないのかもしれないとかおりは思う。
「でも弓のような強さあれば別だろう?」
「変わりませんわ。 本当の絶対的な強さを持つ神魔と比較すれば私も一文字さんと大差ない力しかありません。」
一方魔理は口には出さないが自身が思い描く強さというのは他ならぬかおりであった。
それ故にかおりのような強さがあればと口にしてしまうが、かおりは冷静に自身と魔理の実力を比べても神魔からすると大差ないとあっさりと言い切る。
「ねえ弓さん。 その口振りだと弓さんは神魔と会ったことがあるように聞こえるけど?」
「ええ、ありますわ。 名は明かせませんが。 力の差など考えることさえおこがましいほどの方とお会いしましたわ。 それに私だけではなく氷室さんもお会いしてると聞きましたわよ。」
そのあまりにあっさりとしたかおりの言葉には担任の鬼道もクラスメートも驚き固まってしまう。
最近は変わったとはいえ自身の実力を魔理と大差ないと言うとは流石に思わなかったのだろう。
そして一人のクラスメートがかおりに対して神魔と会ったことがあるのかと尋ねると、かおりは名前こそ明かさなかったが絶対的な強さを持つ神魔と会ったことがあると口にするとクラスメート達にはどよめきが起こった。
「氷室さんに教わってるのでしょう? もっと氷室さんの言葉に耳を傾けるべきですわ。」
結局かおりと魔理の手合わせは圧倒的な実力の差以外見えないものだったが、それでも魔理に対してアドバイスらしき言葉をかける辺りかおりは最近になりまた変わっていた。
どうせ言っても聞かないからと半ば放置していた友人に再び苦言を口にするようになったのは、以前とは違う人間的な成長の証だろう。
対する魔理はまたかおりが一歩も二歩も自分より先に進んだことが素直に悔しくてたまらなかった。
努力しているにも関わらず開く力の差の原因はなんなのと魔理は考え始めることになる。