嵐を呼ぶかもしれない男
「横島君何してんの?」
「うん? 霊力を扱う修行をちょっとな。」
同じ頃横島は学校に来ていたが、授業の合間に右手と左手に交互に霊力を集める修行というかちょっとした練習をしてした。
竜装術はなんとか使えているものの心眼のサポートが無くば竜気を抑えることすら出来ぬ横島に必要なのは基礎中の基礎である霊力コントロールであり、それは横島といえど日々の積み重ねが必要なことだった。
地下鉄の一件以来、横島は暇な時間を見つけてはまずは両手に霊力を集めることから修行をしている。
「なんか不思議ね。 横島君が真面目に修行してるなんて。」
「ちょっとムカつく野郎が居てな。 見返してやろうかと。」
クラスメートの中には横島が本当に霊能者となり真面目に修行をする姿を信じられないと言わんばかりに見ていたり面白くなさそうに見てる者も居るが、少なくとも霊力を知る愛子とピートとタイガーは驚異的に力を付けつつある横島が本気で霊能者なろうとしてる姿を素直に見守っていた。
小竜姫に切っ掛けを与えられGS免許を取得して以来、横島は修行をしてはいたが全ては小竜姫に言われるがままの受け身の修行だった。
それでも真面目に修行をしていて成果は出つつあったが、地下鉄の一件で西条と行動を共にして理解したのは小竜姫から与えられた力が無ければ自分は役立たずの荷物持ちと変わらぬという事実である。
西条の嫌みにも受け取れたアドバイスは悔しいが真実だと横島も理解した。
状況判断に戦い方に霊力の使い方まで西条は何もかもが横島より上で、横島は所詮は小竜姫から与えられた力に頼ってるだけでしかないのだ。
「ねえ、実際横島君ってどうなの?」
「実力はありますよ。 最近霊力を扱えるようになったとは思えないくらいに。」
一方クラスメートは横島の実力を他でもないピートに尋ねていた。
タイガーは今一つ影が薄いのと貧乏だったり暴走しかけたりとあまり評価されてないが、やはりピートは見た目もあって評価されている。
そんなピートは横島本人の気持ちと裏腹に高く評価していた。
いかに小竜姫に気に入られ大きな力を与えられてるとはいえそれを使うのは結局横島なのだ。
バンパイアハーフとして長い時を生きたピートからすると少なくとも今の段階では十分すぎる実力を見せてると思っていてる。
正直ピートは横島の努力する姿に少し焦りすぎではと思ってさえいた。
「中途半端なままだとダメなんだよ。」
ピートが評価するとクラスメートも評価するが横島にとって必要なのは周囲の評価ではなく、小竜姫の足手まといにならず願わくば守れる力なのだ。
地下鉄の一件も結局小竜姫に助けられたし現状では足手まといにしかならない。
横島自身は無自覚ながら感じてるのかもしれなかった。
メドーサと小竜姫の第二ラウンドが迫っていることを。
そして小竜姫と一緒に居るには何よりも力が必要なことを。
平穏な日々の中で横島は着実に奇跡ではない力を身につけつつあった。
「うん? 霊力を扱う修行をちょっとな。」
同じ頃横島は学校に来ていたが、授業の合間に右手と左手に交互に霊力を集める修行というかちょっとした練習をしてした。
竜装術はなんとか使えているものの心眼のサポートが無くば竜気を抑えることすら出来ぬ横島に必要なのは基礎中の基礎である霊力コントロールであり、それは横島といえど日々の積み重ねが必要なことだった。
地下鉄の一件以来、横島は暇な時間を見つけてはまずは両手に霊力を集めることから修行をしている。
「なんか不思議ね。 横島君が真面目に修行してるなんて。」
「ちょっとムカつく野郎が居てな。 見返してやろうかと。」
クラスメートの中には横島が本当に霊能者となり真面目に修行をする姿を信じられないと言わんばかりに見ていたり面白くなさそうに見てる者も居るが、少なくとも霊力を知る愛子とピートとタイガーは驚異的に力を付けつつある横島が本気で霊能者なろうとしてる姿を素直に見守っていた。
小竜姫に切っ掛けを与えられGS免許を取得して以来、横島は修行をしてはいたが全ては小竜姫に言われるがままの受け身の修行だった。
それでも真面目に修行をしていて成果は出つつあったが、地下鉄の一件で西条と行動を共にして理解したのは小竜姫から与えられた力が無ければ自分は役立たずの荷物持ちと変わらぬという事実である。
西条の嫌みにも受け取れたアドバイスは悔しいが真実だと横島も理解した。
状況判断に戦い方に霊力の使い方まで西条は何もかもが横島より上で、横島は所詮は小竜姫から与えられた力に頼ってるだけでしかないのだ。
「ねえ、実際横島君ってどうなの?」
「実力はありますよ。 最近霊力を扱えるようになったとは思えないくらいに。」
一方クラスメートは横島の実力を他でもないピートに尋ねていた。
タイガーは今一つ影が薄いのと貧乏だったり暴走しかけたりとあまり評価されてないが、やはりピートは見た目もあって評価されている。
そんなピートは横島本人の気持ちと裏腹に高く評価していた。
いかに小竜姫に気に入られ大きな力を与えられてるとはいえそれを使うのは結局横島なのだ。
バンパイアハーフとして長い時を生きたピートからすると少なくとも今の段階では十分すぎる実力を見せてると思っていてる。
正直ピートは横島の努力する姿に少し焦りすぎではと思ってさえいた。
「中途半端なままだとダメなんだよ。」
ピートが評価するとクラスメートも評価するが横島にとって必要なのは周囲の評価ではなく、小竜姫の足手まといにならず願わくば守れる力なのだ。
地下鉄の一件も結局小竜姫に助けられたし現状では足手まといにしかならない。
横島自身は無自覚ながら感じてるのかもしれなかった。
メドーサと小竜姫の第二ラウンドが迫っていることを。
そして小竜姫と一緒に居るには何よりも力が必要なことを。
平穏な日々の中で横島は着実に奇跡ではない力を身につけつつあった。