嵐を呼ぶかもしれない男
その後除霊と捜査を含めた後始末は日付を越えた翌日早朝まで続いた。
GS達は見える範囲の除霊を終えると解散となったが閉鎖した地下区域は入念な捜査が必要だったのだ。
「これから話すことは捜査機密に当たりますので他言無用に願います。」
そして西条と令子が協力のお礼と報告にと美神事務所を訪れたのは事件から三日後の夜のことだった。
小竜姫とヒャクメとおキヌの三人に雪之丞と横島の揃っていたところで西条は口止めをしつつも、小竜姫達が関係者であることや神族という立場もあり一通りの報告をすることにしたらしい。
「現状では犯人は不明です。 遺留品と工事関係者への聞き込みなど捜査を続けてますが以前として手懸かりはなく。 警視庁ではマネキンとマネキンが持っていた銃器にダイナマイトから犯人を探してますが未だ手懸かりすら掴めていなく。」
オカルトGメンと警視庁は霊障は人為的な事件としてオカルト犯罪防止法を筆頭に殺人や銃刀法違反など複数の罪状で捜査をしているが、オカルトGメンでは捜査をするだけの人員がないので実質的な捜査を警視庁がしつつオカルトGメンがサポートする形を取っている。
当初警視庁では遺留品の多さから犯人の目星くらいは早めに付くのではとの見方があったが、マネキン自体は国内産の物ではなく安価な外国産の量産品であるし着ていた迷彩の服なんかも同じく全て外国産の物なため販売ルートから追うのは簡単ではない。
警視庁が外国の警察に捜査協力を依頼するのは手続きが大変なためオカルトGメンの方から少し調べたが、日本と違い顧客の管理もあまりしてないような会社から複数の貿易会社が海外に売られた物なので追跡調査は不可能かもしれないと報告が出ていた。
銃器などに関しては警視庁がオカルトアイテムはオカルトGメンが調査をしていてマネキンも警察庁の調査が終わり次第オカルトGメンの本部の調査に送る予定だが、今のところ確かな証拠になりそうな物はなく素人の悪ふざけでないことは確かだった。
「ヒャクメ、どう思います?」
「うーん。 現状だと私でも判断出来るほど証拠がないのね。 マネキンが動いていた理由は?」
「簡易的な調査では生き人形だったのではないかと考えてます。 もしかすると悪霊か幽霊をマネキンに括り動かさせていた可能性もありますが。 ただ自爆に関しては遠隔操作の受信機がありましたので自然発生の生き人形ではないと思われます。」
この件に関して報告を受けていたのは小竜姫であるが小竜姫自身は元々武神なため、調査や捜査の専門なヒャクメに意見を求めると彼女はマネキンに注目する。
マネキン自体は先にも述べた通りだが一部機械的な物を持っていて、盗聴器に無線送信のカメラがマネキンに仕込まれていたりしていて最後の自爆も遠隔操作であった。
機械類も全て外国製なため捜査が手間取っているらしい。
「オカルトGメンに類似する事件がないなら目的はマネキンのテストかもしれないのね。 テロなのかオカルトアイテムの開発なのかは分からないけど類似する物を作った人達を探す方がいいかもしれないわ。」
ヒャクメは一通りの報告を聞くと今回の事件は事件そのものよりも、マネキンのテストかデモンストレーションの可能性を指摘していた。
人と同じサイズである程度自由に動かせる人形となると欲しがる者はいくらでも居るだろう。
表だって売るには倫理やら安全性やら煩いが裏で犯罪紛いの目的で売るならば十分である。
ヒャクメ自身も小竜姫から先日の事件のあとに相談されていて、小竜姫の知る未来世界の過去の事件に照らし合わせて該当しそうなのはザンス過激派か南武グループの事件と考えていた。
あいにく双方ともに小竜姫は未来の横島から聞いた程度で詳しい事情は知らないが、双方共に未来横島が関与した事件の前から準備や開発が行われていたのは確実なのだ。
GS達は見える範囲の除霊を終えると解散となったが閉鎖した地下区域は入念な捜査が必要だったのだ。
「これから話すことは捜査機密に当たりますので他言無用に願います。」
そして西条と令子が協力のお礼と報告にと美神事務所を訪れたのは事件から三日後の夜のことだった。
小竜姫とヒャクメとおキヌの三人に雪之丞と横島の揃っていたところで西条は口止めをしつつも、小竜姫達が関係者であることや神族という立場もあり一通りの報告をすることにしたらしい。
「現状では犯人は不明です。 遺留品と工事関係者への聞き込みなど捜査を続けてますが以前として手懸かりはなく。 警視庁ではマネキンとマネキンが持っていた銃器にダイナマイトから犯人を探してますが未だ手懸かりすら掴めていなく。」
オカルトGメンと警視庁は霊障は人為的な事件としてオカルト犯罪防止法を筆頭に殺人や銃刀法違反など複数の罪状で捜査をしているが、オカルトGメンでは捜査をするだけの人員がないので実質的な捜査を警視庁がしつつオカルトGメンがサポートする形を取っている。
当初警視庁では遺留品の多さから犯人の目星くらいは早めに付くのではとの見方があったが、マネキン自体は国内産の物ではなく安価な外国産の量産品であるし着ていた迷彩の服なんかも同じく全て外国産の物なため販売ルートから追うのは簡単ではない。
警視庁が外国の警察に捜査協力を依頼するのは手続きが大変なためオカルトGメンの方から少し調べたが、日本と違い顧客の管理もあまりしてないような会社から複数の貿易会社が海外に売られた物なので追跡調査は不可能かもしれないと報告が出ていた。
銃器などに関しては警視庁がオカルトアイテムはオカルトGメンが調査をしていてマネキンも警察庁の調査が終わり次第オカルトGメンの本部の調査に送る予定だが、今のところ確かな証拠になりそうな物はなく素人の悪ふざけでないことは確かだった。
「ヒャクメ、どう思います?」
「うーん。 現状だと私でも判断出来るほど証拠がないのね。 マネキンが動いていた理由は?」
「簡易的な調査では生き人形だったのではないかと考えてます。 もしかすると悪霊か幽霊をマネキンに括り動かさせていた可能性もありますが。 ただ自爆に関しては遠隔操作の受信機がありましたので自然発生の生き人形ではないと思われます。」
この件に関して報告を受けていたのは小竜姫であるが小竜姫自身は元々武神なため、調査や捜査の専門なヒャクメに意見を求めると彼女はマネキンに注目する。
マネキン自体は先にも述べた通りだが一部機械的な物を持っていて、盗聴器に無線送信のカメラがマネキンに仕込まれていたりしていて最後の自爆も遠隔操作であった。
機械類も全て外国製なため捜査が手間取っているらしい。
「オカルトGメンに類似する事件がないなら目的はマネキンのテストかもしれないのね。 テロなのかオカルトアイテムの開発なのかは分からないけど類似する物を作った人達を探す方がいいかもしれないわ。」
ヒャクメは一通りの報告を聞くと今回の事件は事件そのものよりも、マネキンのテストかデモンストレーションの可能性を指摘していた。
人と同じサイズである程度自由に動かせる人形となると欲しがる者はいくらでも居るだろう。
表だって売るには倫理やら安全性やら煩いが裏で犯罪紛いの目的で売るならば十分である。
ヒャクメ自身も小竜姫から先日の事件のあとに相談されていて、小竜姫の知る未来世界の過去の事件に照らし合わせて該当しそうなのはザンス過激派か南武グループの事件と考えていた。
あいにく双方ともに小竜姫は未来の横島から聞いた程度で詳しい事情は知らないが、双方共に未来横島が関与した事件の前から準備や開発が行われていたのは確実なのだ。