嵐を呼ぶかもしれない男
「さあ、バリバリ働くのね!」
「えーと、ヒャクメ様でしたっけ? 初めまして。 キヌと申します。」
翌日になると土曜だったこともあり美神事務所には小竜姫のみならず横島と雪之丞も朝から来ていてこれからのことを話し合う予定となっていたが、何故かやる気満々のヒャクメが令子の席に座り所長代理のネームを着けている。
「私が頼んだんですよ。 私は除霊の料金などにあまり詳しくないので……。」
横島は先日会ったヒャクメであるが雪之丞とおキヌはGS試験の時にちらりとあっただけであり、何故居るのかと首を傾げるも理由は令子が留守の事務所運営の為にヒャクメを呼んだらしい。
霊障自体は小竜姫でも分かるし解決も出来るが、問題は元々金銭関係にあまり興味がなく疎い小竜姫では除霊料金やら経費などの細かいGS事務所の金銭事情がよく分からなかったのだ。
おキヌや横島も最低限は知っているが依頼人との料金交渉までは不安があると言うので、この手の仕事に長けてるヒャクメに頼んだようであった。
「大丈夫なのか?」
「さあ?」
とりあえずはある仕事をするだけでいいので問題ないが新しい依頼は全てヒャクメに交渉を任せると小竜姫は語るも、なんというか軽いノリのヒャクメに雪之丞は不安そうであり横島に大丈夫なのかと尋ねるも横島もそんなにヒャクメを知っている訳ではない。
ただまあどうせ自分達は言われた除霊をすればいいからと、さほど難しくも考えてないが。
肝心のヒャクメであるが彼女は単純に面白がっているだけであり、気を使う調査よりもこうしてみんなで和気あいあいと仕事をする方が好きなようである。
何はともあれ令子の居ない美神事務所は未来とは全く違う形で動き始めていた。
「しかし良かったのかい? 見習いと小竜姫様に事務所を任せて。」
一方の令子は隣のビルのオカルトGメンに出勤していたが、こちらは横島の邪魔が入らないからか和やかな雰囲気のまま西条と打ち合わせをしていた。
「大丈夫よ。 小竜姫様がなんとかするわよ。 ああ見えて意外に強かで抜け目がないから。」
「なんとも不思議な関係だな。」
ただ西条はまさか小竜姫に事務所を任せるとは思わず神族を使うような令子に驚いているも、それ以上に横島と恋仲だったり令子に使われてる小竜姫にも興味を抱いていた。
その辺の地霊や下級神ならばともかく神界出身の神族は一般的には御目にかかるだけでも難しく、令子のように従業員感覚で扱っていい存在ではない。
「本人が今の生活を楽しんでるのよ。 元々妙神山で何百年も代わり映えのしない生活してたから楽しいみたいよ。 まあこの前は鬼道家の親父があまりにもクズだったからキレて吹き飛ばしてたけど。」
令子としては西条の驚きを理解するも、神族も結局それぞれ個性があり小竜姫が満足する環境を提供すれば多少の融通は利くと理解している。
令子にとって変化があったのは横島のセクハラがなくなりその分横島をしばいたり八つ当たりしたり出来なくなったことだが、それを差し引いても小竜姫と彼女が連れてきた雪之丞の実力を考えるとお釣りが山ほど来るのが現状だ。
あまり細かく煩いことは言わないし、これで横島と四六時中イチャ付かなければ文句はないのだが。
「えーと、ヒャクメ様でしたっけ? 初めまして。 キヌと申します。」
翌日になると土曜だったこともあり美神事務所には小竜姫のみならず横島と雪之丞も朝から来ていてこれからのことを話し合う予定となっていたが、何故かやる気満々のヒャクメが令子の席に座り所長代理のネームを着けている。
「私が頼んだんですよ。 私は除霊の料金などにあまり詳しくないので……。」
横島は先日会ったヒャクメであるが雪之丞とおキヌはGS試験の時にちらりとあっただけであり、何故居るのかと首を傾げるも理由は令子が留守の事務所運営の為にヒャクメを呼んだらしい。
霊障自体は小竜姫でも分かるし解決も出来るが、問題は元々金銭関係にあまり興味がなく疎い小竜姫では除霊料金やら経費などの細かいGS事務所の金銭事情がよく分からなかったのだ。
おキヌや横島も最低限は知っているが依頼人との料金交渉までは不安があると言うので、この手の仕事に長けてるヒャクメに頼んだようであった。
「大丈夫なのか?」
「さあ?」
とりあえずはある仕事をするだけでいいので問題ないが新しい依頼は全てヒャクメに交渉を任せると小竜姫は語るも、なんというか軽いノリのヒャクメに雪之丞は不安そうであり横島に大丈夫なのかと尋ねるも横島もそんなにヒャクメを知っている訳ではない。
ただまあどうせ自分達は言われた除霊をすればいいからと、さほど難しくも考えてないが。
肝心のヒャクメであるが彼女は単純に面白がっているだけであり、気を使う調査よりもこうしてみんなで和気あいあいと仕事をする方が好きなようである。
何はともあれ令子の居ない美神事務所は未来とは全く違う形で動き始めていた。
「しかし良かったのかい? 見習いと小竜姫様に事務所を任せて。」
一方の令子は隣のビルのオカルトGメンに出勤していたが、こちらは横島の邪魔が入らないからか和やかな雰囲気のまま西条と打ち合わせをしていた。
「大丈夫よ。 小竜姫様がなんとかするわよ。 ああ見えて意外に強かで抜け目がないから。」
「なんとも不思議な関係だな。」
ただ西条はまさか小竜姫に事務所を任せるとは思わず神族を使うような令子に驚いているも、それ以上に横島と恋仲だったり令子に使われてる小竜姫にも興味を抱いていた。
その辺の地霊や下級神ならばともかく神界出身の神族は一般的には御目にかかるだけでも難しく、令子のように従業員感覚で扱っていい存在ではない。
「本人が今の生活を楽しんでるのよ。 元々妙神山で何百年も代わり映えのしない生活してたから楽しいみたいよ。 まあこの前は鬼道家の親父があまりにもクズだったからキレて吹き飛ばしてたけど。」
令子としては西条の驚きを理解するも、神族も結局それぞれ個性があり小竜姫が満足する環境を提供すれば多少の融通は利くと理解している。
令子にとって変化があったのは横島のセクハラがなくなりその分横島をしばいたり八つ当たりしたり出来なくなったことだが、それを差し引いても小竜姫と彼女が連れてきた雪之丞の実力を考えるとお釣りが山ほど来るのが現状だ。
あまり細かく煩いことは言わないし、これで横島と四六時中イチャ付かなければ文句はないのだが。