嵐を呼ぶかもしれない男
「ああいう奴に気を許したらダメです!」
一方オカルトGメンの事務所を出た横島は不機嫌そうに小竜姫に対して西条に気を許すなと語気を荒げるが、そもそも小竜姫は西条に気を許したつもりなどなく苦笑いを浮かべてしまう。
実のところ小竜姫は西条を未来でもあまりよく知らない。
小竜姫が西条と会ったのは未来のアシュタロス戦の後に数回程度であり、他は定期的に妙神山を訪れていた横島から噂話程度に聞いたことのある人物でしかないのだ。
ただ小竜姫が未来世界において西条と会ったのは彼が四十才の頃に令子と結婚したからであるが、正直令子ですら仕事を頼む時に数えるほどしか会わなかったのに西条とは挨拶程度しかしたことがない。
なお余談だが西条は令子の気が済むまでと四十近くまで独身で待っていて、令子は根負けした形で西条と結婚している。
幼い頃から好意はあったし何年も恋人として付き合ってはいたものの結婚に踏み切るまでは長い月日を要していた。
「別にそれほど気を許してませんよ。 ただ美神さんにもあんな男性が居たんだなと思うと少し興味ありません?」
小竜姫はこの世界においても西条が令子の支えになる可能性が高いと見て今後の為と若干の興味から西条を見ていたが、横島にはそれが不満らしい。
ちなみに雪之丞ですら自分が神族と付き合っているからと、 他の男も神族に手を出すと安易に考えるおめでたい横島に呆れている。
「いやまあ、それもなくはないっすけど。」
「ふふふ、どうなるのか楽しみですね。」
やはり前世からの縁なのか横島は西条への警戒感を崩すことはないものの、小竜姫が思っていた以上に横島は令子への執着をなくしていてその分小竜姫に執着していた。
すでに完全な恋人というアドバンテージはあるとはいえ、実際にはまだ令子への想いが横島には強くあるかと思っていただけに小竜姫は嬉しさが抑えられないようである。
その後小竜姫は二人を連れてご機嫌で除霊を監督することになる。
「小竜姫様、私しばらくオカルトGメンに行くことにしたからよろしくね。」
「オカルトGメンですか?」
しかしそんな小竜姫達を驚かせたのは、この日の仕事が終わり事務所に戻ったところで令子が突然オカルトGメンへの出向をすると宣言したからだろう。
小竜姫でさえまさか令子がそんなことを言い出すとは思わなかったらしく驚いていて、そもそも小竜姫は令子がオカルトGメンに出向したなんて話は知らないので歴史が変わったのかと少し焦っていた。
まあ小竜姫も横島が一時事務所を任されていた話は知ってるが、それはどちらかと言えば横島の自慢話だったので詳しい背景は知らずそれが何時なのかも知らないのだ。
「よろしくと言われても……。」
「居ない間の利益は半分小竜姫様達にあげるし、細かいことはおキヌちゃんが知ってるから怪我しないようにある仕事してくれればいいから。 新しく来た仕事は小竜姫様に任せるわ。 やれるなら受けていいし。」
というか見習いでも除霊以外の報告書なんかの仕事をほとんど知らない横島と雪之丞や、神族の小竜姫にあっさり事務所を任せる令子に小竜姫自身は困惑を隠せない。
「私は構いませんが、横島さんと雪之丞さんのことは……。」
「ずっとじゃないわ。 一ヶ月ほどで戻るつもりよ。 オカルトGメンも事務所を開いて除霊出来るの西条さん一人だと格好がつかないでしょ?」
ただ令子はすでにオカルトGメン行きを決めてるらしく事務所の運営の雑務はおキヌに除霊は小竜姫に任せると告げると明日からよろしくねと話を終えてしまった。
一方オカルトGメンの事務所を出た横島は不機嫌そうに小竜姫に対して西条に気を許すなと語気を荒げるが、そもそも小竜姫は西条に気を許したつもりなどなく苦笑いを浮かべてしまう。
実のところ小竜姫は西条を未来でもあまりよく知らない。
小竜姫が西条と会ったのは未来のアシュタロス戦の後に数回程度であり、他は定期的に妙神山を訪れていた横島から噂話程度に聞いたことのある人物でしかないのだ。
ただ小竜姫が未来世界において西条と会ったのは彼が四十才の頃に令子と結婚したからであるが、正直令子ですら仕事を頼む時に数えるほどしか会わなかったのに西条とは挨拶程度しかしたことがない。
なお余談だが西条は令子の気が済むまでと四十近くまで独身で待っていて、令子は根負けした形で西条と結婚している。
幼い頃から好意はあったし何年も恋人として付き合ってはいたものの結婚に踏み切るまでは長い月日を要していた。
「別にそれほど気を許してませんよ。 ただ美神さんにもあんな男性が居たんだなと思うと少し興味ありません?」
小竜姫はこの世界においても西条が令子の支えになる可能性が高いと見て今後の為と若干の興味から西条を見ていたが、横島にはそれが不満らしい。
ちなみに雪之丞ですら自分が神族と付き合っているからと、 他の男も神族に手を出すと安易に考えるおめでたい横島に呆れている。
「いやまあ、それもなくはないっすけど。」
「ふふふ、どうなるのか楽しみですね。」
やはり前世からの縁なのか横島は西条への警戒感を崩すことはないものの、小竜姫が思っていた以上に横島は令子への執着をなくしていてその分小竜姫に執着していた。
すでに完全な恋人というアドバンテージはあるとはいえ、実際にはまだ令子への想いが横島には強くあるかと思っていただけに小竜姫は嬉しさが抑えられないようである。
その後小竜姫は二人を連れてご機嫌で除霊を監督することになる。
「小竜姫様、私しばらくオカルトGメンに行くことにしたからよろしくね。」
「オカルトGメンですか?」
しかしそんな小竜姫達を驚かせたのは、この日の仕事が終わり事務所に戻ったところで令子が突然オカルトGメンへの出向をすると宣言したからだろう。
小竜姫でさえまさか令子がそんなことを言い出すとは思わなかったらしく驚いていて、そもそも小竜姫は令子がオカルトGメンに出向したなんて話は知らないので歴史が変わったのかと少し焦っていた。
まあ小竜姫も横島が一時事務所を任されていた話は知ってるが、それはどちらかと言えば横島の自慢話だったので詳しい背景は知らずそれが何時なのかも知らないのだ。
「よろしくと言われても……。」
「居ない間の利益は半分小竜姫様達にあげるし、細かいことはおキヌちゃんが知ってるから怪我しないようにある仕事してくれればいいから。 新しく来た仕事は小竜姫様に任せるわ。 やれるなら受けていいし。」
というか見習いでも除霊以外の報告書なんかの仕事をほとんど知らない横島と雪之丞や、神族の小竜姫にあっさり事務所を任せる令子に小竜姫自身は困惑を隠せない。
「私は構いませんが、横島さんと雪之丞さんのことは……。」
「ずっとじゃないわ。 一ヶ月ほどで戻るつもりよ。 オカルトGメンも事務所を開いて除霊出来るの西条さん一人だと格好がつかないでしょ?」
ただ令子はすでにオカルトGメン行きを決めてるらしく事務所の運営の雑務はおキヌに除霊は小竜姫に任せると告げると明日からよろしくねと話を終えてしまった。