母からの伝言
「突然助けてなんて連絡が来たから何かと思えば ……。」
ホテルの件からしばらくの小竜姫は横島と雪之丞を連れて簡単な依頼をこなしつつ修行をつける日々を送っていた。
依頼は数十万から五百万ほどの依頼であるが横島と雪之丞の収入としては十分であり、他には令子が主体となる更に高額な依頼を全員でこなしていたが横島はともかく脳筋な雪之丞にはいい勉強になっている。
一方の横島に関しては意外なことに修行に真面目に取り組んでいて本当に成果が出始めて令子やおキヌを驚かせていたが。
小竜姫との夜の生活が充実してる為か思考のほとんどを占めていた煩悩が正常な思考をするようになったことも無関係ではないだろう。
ちなみに日常で煩悩が抑えられても横島の霊力は減ることはなくむしろ急激に上昇している。
元々未来にて煩悩で霊力が上がったのは霊力源が煩悩だというよりは煩悩により霊力を引き出していただけとも言えて、冥子がプッツンするように横島が煩悩全開で霊力を暴走させていただけというのが小竜姫の見方だった。
その応用として小竜姫は夜の生活で横島の霊力の限界値が割と簡単に上がることを見つけて以降は、夜に横島の霊力を上げて日中の修行でコントロールを覚えさせるという方法で普通の霊能者が数ヵ月から年単位はかかる霊力の向上を短期間で成し得ている。
「それでこの子は何なんです?」
そんなこの日小竜姫は横島を学校に送り出して家事をしたり昼寝をしたりしていたが、突然助けてと血相を変えた声で電話をよこした令子の美神事務所に瞬間移動で駆けつけていたがそこに居たのは泣きじゃくる幼子だった。
年の功か流石に令子や幽霊のおキヌよりは子供の扱いに慣れてるようで抱き上げてなだめることですぐに泣き止ませることに成功するも、その幼子が令子と同じであることを小竜姫は見抜き驚いている。
「私にも何がなんだかさっぱり。 でも……。」
とりあえず幼子であるれーこを寝かし付けて事情を聞くも令子も確かなことは何も知らず、ただ亡くなった母が突然幼いれーこを連れてきて預かって欲しいと手渡し落雷と共に消えたと聞き小竜姫は少し考え込むような仕草をする。
「時間移動能力でしょうか?」
「やっぱり他には考えられないわよね。」
この時小竜姫は未来において令子が時間移動能力者として何度か魔族に狙われたことや、美神美智恵が過去から時間移動により未来とも言える現代に来て令子と魔族との戦いに介入したとの報告がアシュタロス戦の後に纏められたことを思い出していた。
具体的な日にちまで報告にはなかったので小竜姫は詳しくは知らないが過去に美智恵が退治した魔族が舞い戻って来て、令子と魔族の戦いに美智恵が介入したことが書かれていたのだ。
「確かなことが分かるまでは預かるしかないと思いますね。」
「ところで美神さん覚えてないんですか?」
「それが全然。」
ただこれがその報告に書かれていた一件なのか小竜姫にも確証はないし、美神美智恵がアシュタロス戦の下準備にあれこれと暗躍していたことも神族は掴んでいたのでそれかもしれないとも思う。
そのまま令子とおキヌは幼い頃のことだから思い出せるのではとしばらく記憶を辿ったりしているが、小竜姫はそんな二人を見ながら美智恵のことを考えていた。
過去に来て歴史を変えてしまった小竜姫自身も人のことは言えないと理解はしてるが、実は時間移動で好き勝手に動き歴史と世界を混乱させた美智恵に対しては昔からあまりいい印象を抱いてない。
結果的に世界が存続されたこととアシュタロスの件は神魔にも落ち度があったことであのときは処分などされなかったが。
ホテルの件からしばらくの小竜姫は横島と雪之丞を連れて簡単な依頼をこなしつつ修行をつける日々を送っていた。
依頼は数十万から五百万ほどの依頼であるが横島と雪之丞の収入としては十分であり、他には令子が主体となる更に高額な依頼を全員でこなしていたが横島はともかく脳筋な雪之丞にはいい勉強になっている。
一方の横島に関しては意外なことに修行に真面目に取り組んでいて本当に成果が出始めて令子やおキヌを驚かせていたが。
小竜姫との夜の生活が充実してる為か思考のほとんどを占めていた煩悩が正常な思考をするようになったことも無関係ではないだろう。
ちなみに日常で煩悩が抑えられても横島の霊力は減ることはなくむしろ急激に上昇している。
元々未来にて煩悩で霊力が上がったのは霊力源が煩悩だというよりは煩悩により霊力を引き出していただけとも言えて、冥子がプッツンするように横島が煩悩全開で霊力を暴走させていただけというのが小竜姫の見方だった。
その応用として小竜姫は夜の生活で横島の霊力の限界値が割と簡単に上がることを見つけて以降は、夜に横島の霊力を上げて日中の修行でコントロールを覚えさせるという方法で普通の霊能者が数ヵ月から年単位はかかる霊力の向上を短期間で成し得ている。
「それでこの子は何なんです?」
そんなこの日小竜姫は横島を学校に送り出して家事をしたり昼寝をしたりしていたが、突然助けてと血相を変えた声で電話をよこした令子の美神事務所に瞬間移動で駆けつけていたがそこに居たのは泣きじゃくる幼子だった。
年の功か流石に令子や幽霊のおキヌよりは子供の扱いに慣れてるようで抱き上げてなだめることですぐに泣き止ませることに成功するも、その幼子が令子と同じであることを小竜姫は見抜き驚いている。
「私にも何がなんだかさっぱり。 でも……。」
とりあえず幼子であるれーこを寝かし付けて事情を聞くも令子も確かなことは何も知らず、ただ亡くなった母が突然幼いれーこを連れてきて預かって欲しいと手渡し落雷と共に消えたと聞き小竜姫は少し考え込むような仕草をする。
「時間移動能力でしょうか?」
「やっぱり他には考えられないわよね。」
この時小竜姫は未来において令子が時間移動能力者として何度か魔族に狙われたことや、美神美智恵が過去から時間移動により未来とも言える現代に来て令子と魔族との戦いに介入したとの報告がアシュタロス戦の後に纏められたことを思い出していた。
具体的な日にちまで報告にはなかったので小竜姫は詳しくは知らないが過去に美智恵が退治した魔族が舞い戻って来て、令子と魔族の戦いに美智恵が介入したことが書かれていたのだ。
「確かなことが分かるまでは預かるしかないと思いますね。」
「ところで美神さん覚えてないんですか?」
「それが全然。」
ただこれがその報告に書かれていた一件なのか小竜姫にも確証はないし、美神美智恵がアシュタロス戦の下準備にあれこれと暗躍していたことも神族は掴んでいたのでそれかもしれないとも思う。
そのまま令子とおキヌは幼い頃のことだから思い出せるのではとしばらく記憶を辿ったりしているが、小竜姫はそんな二人を見ながら美智恵のことを考えていた。
過去に来て歴史を変えてしまった小竜姫自身も人のことは言えないと理解はしてるが、実は時間移動で好き勝手に動き歴史と世界を混乱させた美智恵に対しては昔からあまりいい印象を抱いてない。
結果的に世界が存続されたこととアシュタロスの件は神魔にも落ち度があったことであのときは処分などされなかったが。