あの素晴らしい日々をもう一度
そのまま歴史通り始まるピートと雪之丞の試合たが、二人の試合自体は小竜姫の記憶にある通りスタミナ以外は互角でメドーサは不機嫌そうに試合を見ていた。
しかしメドーサの不機嫌な理由は雪之丞の試合だけではなく小竜姫の態度にも当然ながら関係している。
わざわざ小竜姫が来るようにと仕向けてまで用意した舞台にも関わらず、小竜姫はメドーサを放置して横島とイチャイチャしてるのだからメドーサとすれば面白いはずはない。
何かの作戦かとも先ほどから随分考えているが、仮に作戦だとしても何も横島のような虫けらとイチャつく必要があるとは思えないのだ。
かと言って堅物で融通の利かない小竜姫が仕事を放置して遊んでるとも思えない。
要はメドーサには小竜姫の行動の意味がまるで理解出来なかったのである。
(ちょっと揺さぶりをかけてみようかね)
以前にも説明したがメドーサの目的はGS協会の混乱であって必ずしも勘九郎や雪之丞をGSとして潜り混ませたい訳ではない。
少々使えるかとは考えているがメドーサにとっては勘九郎も雪之丞もいくらでも替えの聞く駒でしかないのだ。
その結果小竜姫に続き雪之丞までも思い通りに動かずにピートと互角のままダラダラと試合する姿を見たメドーサは、つまらない試合をさっさと終わらせることと小竜姫を試す意味も含めて勘九郎にピートへの反則の横やりをするように命じる。
仮に小竜姫が勘九郎の横やりを見抜いてその場で試合を止めても、GS協会を混乱させる目的は一通り果たせるし小竜姫相手に一暴れしてやればいい。
もし万が一小竜姫が横島と本気で付き合っているならば、最早小竜姫は気でも狂ったのだろうと思うことにしたようだった。
「あれ? 今結界に穴が開きませんでした?」
そしてピートと雪之丞の試合はメドーサの指示を受けた勘九郎の横やりによって、一瞬動くのが遅れたピートが歴史通りに負けてしまう。
かつての歴史では見落としてしまった勘九郎の横やりを小竜姫は今回は当然気付いていたが、同時に隣で試合を見ていた横島も未来と同じく勘九郎の横やりの一部に気が付いたことには未来においてその事実を知らなかった小竜姫にとっては驚きをもって受け止められる。
まあ正直横島はそれほど二人の試合に集中してなかったことも勘九郎の反則が見えた原因ではあるが、それでも多数のGSが居る会場で見えたのが恐らくは横島だけだという事実は驚き意外の何物でもないのだ。
(やはり横島さんの才能は素晴らしいですね。 この人がまともに霊能者として成長したらいったいどれほど伸びるのやら)
そのまま試合会場の隅では雪之丞と勘九郎が仲間割れをしていたが、小竜姫はそんな雪之丞達を見つつも頭の中は横島の才能とその可能性でいっぱいだった。
歴史を自分の身勝手な想いで変えてしまった罪悪感は未だにあるが、同時に横島ほど才能と可能性のある人を自分の手で一から育ててみたいと思うのは指導者として生きてきた者にとっては当然のことだろう。
小竜姫自身は今回のGS試験の一件に一区切りがつくとどうなるか分からない立場ではあるが、願わくば横島の成長を一番近い場所から見ていたいと願わずにはいられなかった。
「小竜姫様、医務室はあっちですけど」
「少し寄り道していくんですよ」
その後令子や唐巣達はピートの様子を見に医務室に向かうが小竜姫は横島を連れて医務室ではなく選手控え室の方に向かう。
てっきり自分達も医務室に行くものだとばかり思っていた横島は不思議そうだが、小竜姫は意味ありげな笑顔を見せると選手控え室に入っていく。
しかしメドーサの不機嫌な理由は雪之丞の試合だけではなく小竜姫の態度にも当然ながら関係している。
わざわざ小竜姫が来るようにと仕向けてまで用意した舞台にも関わらず、小竜姫はメドーサを放置して横島とイチャイチャしてるのだからメドーサとすれば面白いはずはない。
何かの作戦かとも先ほどから随分考えているが、仮に作戦だとしても何も横島のような虫けらとイチャつく必要があるとは思えないのだ。
かと言って堅物で融通の利かない小竜姫が仕事を放置して遊んでるとも思えない。
要はメドーサには小竜姫の行動の意味がまるで理解出来なかったのである。
(ちょっと揺さぶりをかけてみようかね)
以前にも説明したがメドーサの目的はGS協会の混乱であって必ずしも勘九郎や雪之丞をGSとして潜り混ませたい訳ではない。
少々使えるかとは考えているがメドーサにとっては勘九郎も雪之丞もいくらでも替えの聞く駒でしかないのだ。
その結果小竜姫に続き雪之丞までも思い通りに動かずにピートと互角のままダラダラと試合する姿を見たメドーサは、つまらない試合をさっさと終わらせることと小竜姫を試す意味も含めて勘九郎にピートへの反則の横やりをするように命じる。
仮に小竜姫が勘九郎の横やりを見抜いてその場で試合を止めても、GS協会を混乱させる目的は一通り果たせるし小竜姫相手に一暴れしてやればいい。
もし万が一小竜姫が横島と本気で付き合っているならば、最早小竜姫は気でも狂ったのだろうと思うことにしたようだった。
「あれ? 今結界に穴が開きませんでした?」
そしてピートと雪之丞の試合はメドーサの指示を受けた勘九郎の横やりによって、一瞬動くのが遅れたピートが歴史通りに負けてしまう。
かつての歴史では見落としてしまった勘九郎の横やりを小竜姫は今回は当然気付いていたが、同時に隣で試合を見ていた横島も未来と同じく勘九郎の横やりの一部に気が付いたことには未来においてその事実を知らなかった小竜姫にとっては驚きをもって受け止められる。
まあ正直横島はそれほど二人の試合に集中してなかったことも勘九郎の反則が見えた原因ではあるが、それでも多数のGSが居る会場で見えたのが恐らくは横島だけだという事実は驚き意外の何物でもないのだ。
(やはり横島さんの才能は素晴らしいですね。 この人がまともに霊能者として成長したらいったいどれほど伸びるのやら)
そのまま試合会場の隅では雪之丞と勘九郎が仲間割れをしていたが、小竜姫はそんな雪之丞達を見つつも頭の中は横島の才能とその可能性でいっぱいだった。
歴史を自分の身勝手な想いで変えてしまった罪悪感は未だにあるが、同時に横島ほど才能と可能性のある人を自分の手で一から育ててみたいと思うのは指導者として生きてきた者にとっては当然のことだろう。
小竜姫自身は今回のGS試験の一件に一区切りがつくとどうなるか分からない立場ではあるが、願わくば横島の成長を一番近い場所から見ていたいと願わずにはいられなかった。
「小竜姫様、医務室はあっちですけど」
「少し寄り道していくんですよ」
その後令子や唐巣達はピートの様子を見に医務室に向かうが小竜姫は横島を連れて医務室ではなく選手控え室の方に向かう。
てっきり自分達も医務室に行くものだとばかり思っていた横島は不思議そうだが、小竜姫は意味ありげな笑顔を見せると選手控え室に入っていく。