スリーピング・ビューティー!!
次の日令子が条件に出した依頼に行こうとする魔鈴にカオスが一本の杖を渡す
「間に合ったようじゃな。 本当はもう少し小さくしたいんじゃがのう。 おぬしの力に耐えられるにはこのくらい必要なんじゃ」
それは長さ三十センチほどの杖なのだが、特殊な魔法金属で出来ており杖の先には不思議な輝きの宝玉が埋め込まれている
その宝玉が錬金術師の究極の発明とも言われる《賢者の石》だという事実は決して他人には明かせない秘密だった
「ありがとうございます。 これで私も戦えます」
懐かしい肌触りの杖に魔鈴は嬉しそうな笑顔を見せる
かつて未来において魔鈴が復元させた魔法や新たに作り出した魔法を瞬時に使うには、どうしても触媒たる特殊な杖が必要なのだ
まあ代用品としては自作のお札でも魔法は使えるのだが、一定以上の威力の魔法は自作のお札でも不可能だった
横島の文珠のように魔鈴にとって杖が切り札になる
「ちょうどいいからテストして来るとよかろう。 美神令子に実力を見せてやればいい」
これから令子と会うと聞いたカオスは意味ありげな笑みを浮かべて笑っていた
「自信を持っていけ。 おぬしもワシと同じ天才じゃ。 例え美神令子だろうが今のおぬしなら勝てるじゃろう」
魔鈴と横島と雪之丞を送り出す時、カオスは自信に満ちた笑顔で魔鈴にも自信を持つように強く言い聞かせる
横島と共に生きてから十年の月日が流れているが、魔鈴は確実に成長して強くなっていた
そしてドクターカオスという一人の天才と絡んだ結果、魔鈴はカオスすらも認める存在となっている
カオスの千年の経験や知識と魔鈴の魔法の才能が合わさった結果、人類史上最高の魔女が誕生したとカオスは以前語っていたのだ
「天才と天才が組めばより高みを目指せるか…… 昔似たような事を言ってた奴が居たな。 いけ好かぬ魔族だったが、奴の言ってた事は正しかった訳か」
横島達が出かけた後カオスは魔鈴宅のリビングでゆっくりとお茶を飲むが、ふと数百年前に出会ったある魔族を思い出す
あの時に奴の誘いに乗ってればどうなっただろうと、ふと考えてしまったのだ
別に未練や後悔がある訳ではないが、横島や魔鈴と出会いカオスはより高みに近付いけている
その事を思えば共に歩む存在もいいものだと、千年を越えて始めて感じていた
「そいつがあんたの武器か……」
一方令子の依頼に向かっている横島達だったが、雪之丞が魔鈴の杖を興味津々な様子で見ている
正直雪之丞からすれば魔鈴は杖などなくても十分強いと感じる為、杖でどうなるのか知りたくて仕方ないようだ
「ええ、そうです。 この杖があれば大半の魔法がすぐに使えます。 私は本来はサポートや後方支援向きですから」
魔鈴自身は昔よりは格段に強くなったが、それでも直接戦闘では限界がある
未来において魔鈴は魔法抜きでは雪之丞や横島には全く勝てないのだ
無論最低限の戦闘術は会得してるが、あくまでも魔法の補助的なものだった
万が一の時は横島と共に戦いたい
その一心で魔鈴はここまで強くなっていた
「間に合ったようじゃな。 本当はもう少し小さくしたいんじゃがのう。 おぬしの力に耐えられるにはこのくらい必要なんじゃ」
それは長さ三十センチほどの杖なのだが、特殊な魔法金属で出来ており杖の先には不思議な輝きの宝玉が埋め込まれている
その宝玉が錬金術師の究極の発明とも言われる《賢者の石》だという事実は決して他人には明かせない秘密だった
「ありがとうございます。 これで私も戦えます」
懐かしい肌触りの杖に魔鈴は嬉しそうな笑顔を見せる
かつて未来において魔鈴が復元させた魔法や新たに作り出した魔法を瞬時に使うには、どうしても触媒たる特殊な杖が必要なのだ
まあ代用品としては自作のお札でも魔法は使えるのだが、一定以上の威力の魔法は自作のお札でも不可能だった
横島の文珠のように魔鈴にとって杖が切り札になる
「ちょうどいいからテストして来るとよかろう。 美神令子に実力を見せてやればいい」
これから令子と会うと聞いたカオスは意味ありげな笑みを浮かべて笑っていた
「自信を持っていけ。 おぬしもワシと同じ天才じゃ。 例え美神令子だろうが今のおぬしなら勝てるじゃろう」
魔鈴と横島と雪之丞を送り出す時、カオスは自信に満ちた笑顔で魔鈴にも自信を持つように強く言い聞かせる
横島と共に生きてから十年の月日が流れているが、魔鈴は確実に成長して強くなっていた
そしてドクターカオスという一人の天才と絡んだ結果、魔鈴はカオスすらも認める存在となっている
カオスの千年の経験や知識と魔鈴の魔法の才能が合わさった結果、人類史上最高の魔女が誕生したとカオスは以前語っていたのだ
「天才と天才が組めばより高みを目指せるか…… 昔似たような事を言ってた奴が居たな。 いけ好かぬ魔族だったが、奴の言ってた事は正しかった訳か」
横島達が出かけた後カオスは魔鈴宅のリビングでゆっくりとお茶を飲むが、ふと数百年前に出会ったある魔族を思い出す
あの時に奴の誘いに乗ってればどうなっただろうと、ふと考えてしまったのだ
別に未練や後悔がある訳ではないが、横島や魔鈴と出会いカオスはより高みに近付いけている
その事を思えば共に歩む存在もいいものだと、千年を越えて始めて感じていた
「そいつがあんたの武器か……」
一方令子の依頼に向かっている横島達だったが、雪之丞が魔鈴の杖を興味津々な様子で見ている
正直雪之丞からすれば魔鈴は杖などなくても十分強いと感じる為、杖でどうなるのか知りたくて仕方ないようだ
「ええ、そうです。 この杖があれば大半の魔法がすぐに使えます。 私は本来はサポートや後方支援向きですから」
魔鈴自身は昔よりは格段に強くなったが、それでも直接戦闘では限界がある
未来において魔鈴は魔法抜きでは雪之丞や横島には全く勝てないのだ
無論最低限の戦闘術は会得してるが、あくまでも魔法の補助的なものだった
万が一の時は横島と共に戦いたい
その一心で魔鈴はここまで強くなっていた