スリーピング・ビューティー!!
「なかなかいい部屋ですね」
氷室神社を後にした横島と魔鈴は、予定通り人骨温泉ホテルにやって来ていた
調査のついでに久しぶりに二人で温泉でも入ろうと考えていたのである
二人が泊まる部屋はホテルの五階の八畳間の和室だが、値段は真ん中くらいの普通の部屋だった
窓からは見渡す限りの自然の山々が見えており、山には雪も結構残っており景色としてはとても素晴らしい
「この時代に来て以来、俺って幸せなんだなって改めてよく感じるよ。 めぐみが居るおかげで過去と全く違う環境になったもんな」
目の前でお茶を飲む魔鈴の姿に、横島は改めて自分は幸せなのだと実感していた
まあ元々魔鈴と一緒になって後悔したことはないが、それでも過去の高校時代と比べるとまるで天と地ほどの差がある現状には複雑な気持ちもある
空腹に苦しみ命の危険を犯しても報われぬあの日々は、正直あまり思い出したくない
「私も幸せですよ。 また一人の時代に戻るなんて考えたくもありません。 あの日、目を開いた瞬間の恐怖が忘れられません」
横島の気持ちに答えるように幸せだと言い切る魔鈴だが、少し怯える表情になるとあの日のことを語り始める
あの日この時代に来た魔鈴が始めて見たモノは、イギリスの見知った町並みだったのだ
横島もカオスもマリアも居ないその場所に、魔鈴は茫然しつつも今まで感じたことがないほどの凄まじい恐怖を感じていた
自分はまさか一人だけ違う時代か世界に飛ばされたのか?
そう考えた魔鈴は思わず悲鳴を上げたくなるほどの恐怖とショックを受けてしまう
そんな中で狂いそうになるほどの心をなんとか抑えた魔鈴は新聞を買って時代を確認し、急いで横島のアパートに電話をしていた
もしも横島が自分の知らない横島ならば……
そんな恐怖から真っ青な顔をした魔鈴がカタカタと震える指で何度も電話をする姿に、何人かの人が大丈夫かと声を掛けたほどであったという
「あの時声を聞いて同じ時代に居た喜びは、きっと他の人には話しても理解出来ないでしょうね」
全てを話終えた魔鈴は目の前で心配そうに見つめる横島を見て、本当に良かったとホッとした笑顔を見せた
どんな困難や苦難よりも横島を失うことが、魔鈴にとっては最も辛い事だという現実を改めて痛感したのだから……
そのまま無言になった魔鈴は、突然立ち上がり横島の隣に座ると少し甘えるように抱き着く
横島はそんな魔鈴をいつも以上に抱きしめて、二人はそのまま相手を求めて二時間ほど燃え上がることになる
「もうすぐご飯ですね。 その前に温泉に行きましょうか?」
いつの間にか外はすっかり暗くなり明かりも付けずに盛り上がっていた二人だが、流石に魔鈴はご飯の前に温泉に入りたかったらしい
「そうするか。 しかしどうせなら混浴がいいな」
「貸し切り露天風呂は夜に予約してますよ」
今終えたばかりだが横島は相変わらずなようで混浴にこだわってるが、そんな横島の考えなど百も承知な魔鈴はすでに予約していたようである
結局二人は久しぶりの水入らずで熱い夜を過ごすしていく
氷室神社を後にした横島と魔鈴は、予定通り人骨温泉ホテルにやって来ていた
調査のついでに久しぶりに二人で温泉でも入ろうと考えていたのである
二人が泊まる部屋はホテルの五階の八畳間の和室だが、値段は真ん中くらいの普通の部屋だった
窓からは見渡す限りの自然の山々が見えており、山には雪も結構残っており景色としてはとても素晴らしい
「この時代に来て以来、俺って幸せなんだなって改めてよく感じるよ。 めぐみが居るおかげで過去と全く違う環境になったもんな」
目の前でお茶を飲む魔鈴の姿に、横島は改めて自分は幸せなのだと実感していた
まあ元々魔鈴と一緒になって後悔したことはないが、それでも過去の高校時代と比べるとまるで天と地ほどの差がある現状には複雑な気持ちもある
空腹に苦しみ命の危険を犯しても報われぬあの日々は、正直あまり思い出したくない
「私も幸せですよ。 また一人の時代に戻るなんて考えたくもありません。 あの日、目を開いた瞬間の恐怖が忘れられません」
横島の気持ちに答えるように幸せだと言い切る魔鈴だが、少し怯える表情になるとあの日のことを語り始める
あの日この時代に来た魔鈴が始めて見たモノは、イギリスの見知った町並みだったのだ
横島もカオスもマリアも居ないその場所に、魔鈴は茫然しつつも今まで感じたことがないほどの凄まじい恐怖を感じていた
自分はまさか一人だけ違う時代か世界に飛ばされたのか?
そう考えた魔鈴は思わず悲鳴を上げたくなるほどの恐怖とショックを受けてしまう
そんな中で狂いそうになるほどの心をなんとか抑えた魔鈴は新聞を買って時代を確認し、急いで横島のアパートに電話をしていた
もしも横島が自分の知らない横島ならば……
そんな恐怖から真っ青な顔をした魔鈴がカタカタと震える指で何度も電話をする姿に、何人かの人が大丈夫かと声を掛けたほどであったという
「あの時声を聞いて同じ時代に居た喜びは、きっと他の人には話しても理解出来ないでしょうね」
全てを話終えた魔鈴は目の前で心配そうに見つめる横島を見て、本当に良かったとホッとした笑顔を見せた
どんな困難や苦難よりも横島を失うことが、魔鈴にとっては最も辛い事だという現実を改めて痛感したのだから……
そのまま無言になった魔鈴は、突然立ち上がり横島の隣に座ると少し甘えるように抱き着く
横島はそんな魔鈴をいつも以上に抱きしめて、二人はそのまま相手を求めて二時間ほど燃え上がることになる
「もうすぐご飯ですね。 その前に温泉に行きましょうか?」
いつの間にか外はすっかり暗くなり明かりも付けずに盛り上がっていた二人だが、流石に魔鈴はご飯の前に温泉に入りたかったらしい
「そうするか。 しかしどうせなら混浴がいいな」
「貸し切り露天風呂は夜に予約してますよ」
今終えたばかりだが横島は相変わらずなようで混浴にこだわってるが、そんな横島の考えなど百も承知な魔鈴はすでに予約していたようである
結局二人は久しぶりの水入らずで熱い夜を過ごすしていく