魔鈴心霊相談事務所始動!
(魔鈴殿も過激な事をするな)
この時、魔鈴の意図を見抜いていたのは心眼一人であった
モテない変人というイメージをぶち壊して、彼女持ちの幸せな男というイメージに変える為の魔鈴の少々過激な作戦である
かつての魔鈴ならばこんな過激な手段は取らないのだろうが、これはやはり義理の母である百合子や策士であるタマモの影響であろう
「ほっ、本当なの!?」
「ああ、本当だよ」
魔鈴の言葉に愛子は慌てた様子で確認するが、横島が肯定すると言葉が続かない
「横島ー! 貴様どうやってこんな美人を騙した!!」
「貴女は騙されてるんだ! こいつはどうしようもない変態で危険なダメ人間なんです!!」
愛子が無言になるとようやく現実に戻って来た男達に、横島と魔鈴は取り囲まれてしまう
横島には騙しただの悪ふざけし過ぎだと詰め寄り、魔鈴にも横島の悪口を次々に告げて目を醒ませと言い寄る姿は異様としか言えない
(これほどとは……、来て正解でしたね)
言い寄る男達を半ば無視する魔鈴は離れた場所の女子達に目を向けるが、こちらは一応冷静なようで様子見である
一方横島は熱くなっているクラスメート達を冷めた様子で見ていた
元々友達とも呼べないほどの連中であり、ただのクラスメートでしかない
未来でも愛子達以外とは卒業後に会った事はなく、町で見かけたら挨拶をする程度なのだ
「騙されてませんよ。 私から忠夫さんに告白したんですから。 これから一緒に住む事も私から誘いましたし」
内心の怒りを鎮めつつ魔鈴が笑顔で答えると周囲は再び静まりかえる
ダメ人間のイメージが固定化したクラスメートの男達は、特に信じられないようだった
「本当に横島君が好きなんですか?」
「確かに忠夫さんは一見するとマイナス面が目立つかもしれません。 しかしそれ以上に魅力的な部分もありますよ。 少なくとも私にはそれが分かってるつもりです」
魔鈴の堂々とした返答に質問した愛子は胸の奥が痛くなる気がした
変わらぬ愛情と横島を思う強い気持ちが瞳の奥にあふれているのだから
それに愛子は気付いていた
普段の破天荒な行動の裏にある横島の目立たぬ優しさを……
妖怪の愛子に本当の意味で対等な関係で接していたのが横島だけなのだから
クラスメートや教師も優しいが、やはりどこか人間と妖怪の壁がある
互いに言いたい事を何でも言い人と妖怪の壁がまるでないのは、横島一人だけだったのだから……
「それでは私は失礼します。 お騒がせしました」
クラスや廊下の男達を沈黙させたまま、魔鈴は満足げな表情で帰って行った
「横島君やるわね。 あんな年上美女を捕まえるなんて」
「横島君もGSになるの?」
魔鈴が去った教室で横島に詰め寄ったのは男達ではなく女子達だった
男達は魔鈴の過激な作戦により現実を信じられずに固まっているが、女子達はそこまでショックではないようでどちらかと言えば魔鈴と横島の関係に興味があるらしい
「横島サンはGS試験に受かったからいいですノー。 エミさんの話ですとおそらく試験は無効にならないらしいですケン」
魔鈴に続き女子に囲まれる横島を羨ましそうに見つめるタイガーだが、その独り言のような言葉に愛子や女子達は反応する
この時、魔鈴の意図を見抜いていたのは心眼一人であった
モテない変人というイメージをぶち壊して、彼女持ちの幸せな男というイメージに変える為の魔鈴の少々過激な作戦である
かつての魔鈴ならばこんな過激な手段は取らないのだろうが、これはやはり義理の母である百合子や策士であるタマモの影響であろう
「ほっ、本当なの!?」
「ああ、本当だよ」
魔鈴の言葉に愛子は慌てた様子で確認するが、横島が肯定すると言葉が続かない
「横島ー! 貴様どうやってこんな美人を騙した!!」
「貴女は騙されてるんだ! こいつはどうしようもない変態で危険なダメ人間なんです!!」
愛子が無言になるとようやく現実に戻って来た男達に、横島と魔鈴は取り囲まれてしまう
横島には騙しただの悪ふざけし過ぎだと詰め寄り、魔鈴にも横島の悪口を次々に告げて目を醒ませと言い寄る姿は異様としか言えない
(これほどとは……、来て正解でしたね)
言い寄る男達を半ば無視する魔鈴は離れた場所の女子達に目を向けるが、こちらは一応冷静なようで様子見である
一方横島は熱くなっているクラスメート達を冷めた様子で見ていた
元々友達とも呼べないほどの連中であり、ただのクラスメートでしかない
未来でも愛子達以外とは卒業後に会った事はなく、町で見かけたら挨拶をする程度なのだ
「騙されてませんよ。 私から忠夫さんに告白したんですから。 これから一緒に住む事も私から誘いましたし」
内心の怒りを鎮めつつ魔鈴が笑顔で答えると周囲は再び静まりかえる
ダメ人間のイメージが固定化したクラスメートの男達は、特に信じられないようだった
「本当に横島君が好きなんですか?」
「確かに忠夫さんは一見するとマイナス面が目立つかもしれません。 しかしそれ以上に魅力的な部分もありますよ。 少なくとも私にはそれが分かってるつもりです」
魔鈴の堂々とした返答に質問した愛子は胸の奥が痛くなる気がした
変わらぬ愛情と横島を思う強い気持ちが瞳の奥にあふれているのだから
それに愛子は気付いていた
普段の破天荒な行動の裏にある横島の目立たぬ優しさを……
妖怪の愛子に本当の意味で対等な関係で接していたのが横島だけなのだから
クラスメートや教師も優しいが、やはりどこか人間と妖怪の壁がある
互いに言いたい事を何でも言い人と妖怪の壁がまるでないのは、横島一人だけだったのだから……
「それでは私は失礼します。 お騒がせしました」
クラスや廊下の男達を沈黙させたまま、魔鈴は満足げな表情で帰って行った
「横島君やるわね。 あんな年上美女を捕まえるなんて」
「横島君もGSになるの?」
魔鈴が去った教室で横島に詰め寄ったのは男達ではなく女子達だった
男達は魔鈴の過激な作戦により現実を信じられずに固まっているが、女子達はそこまでショックではないようでどちらかと言えば魔鈴と横島の関係に興味があるらしい
「横島サンはGS試験に受かったからいいですノー。 エミさんの話ですとおそらく試験は無効にならないらしいですケン」
魔鈴に続き女子に囲まれる横島を羨ましそうに見つめるタイガーだが、その独り言のような言葉に愛子や女子達は反応する