GS試験再び!?

横島の意識が回復して目を開けると…


目の前に小竜姫の顔が迫っている

横島が呆けている間に、小竜姫はバンダナに口づけをしてしまう


「しょっ… 小竜姫さま??」

横島は状況を理解出来ない

自分は異界でルシオラ復活の秘術をしていたはず

しかもこの場所は…


「バンダナに神通力を授けました。後はあなた次第です。 もしあなたに眠ってる力があれば、きっとそのバンダナがそれを引き出して やがてあなたにふさわしい武器になってくれるでしょう。 これは殿下と私からのプレゼントです」

呆然とする横島に小竜姫は笑顔で説明をする


横島は辺りの状況や笑顔の小竜姫を見て、一つの現実にたどり着く


「まさか… 明日はGS試験ですか?」

横島は顔面蒼白で小竜姫に訪ねる


「そうですよ。 今説明したじゃないですか?」

小竜姫は初めて見る横島の表情に少し驚く


「そんな…」

横島はそのまま頭を抱えてショックを受ける


「横島さん?」

「大丈夫よ、小竜姫様。 ちょっと刺激が強すぎて壊れただけよ」
心配そうに横島を見る小竜姫に、不機嫌そうな令子が声をかける


令子は小竜姫がバンダナに口づけをした時から、理由のわからない怒りが込み上げていた

普段は暴走する横島が、妙に冷静なのにもイラついている

横島をシバき倒したいのに、理由が見つからないのだ


「そうですか… では、明日はよろしくお願いします」

小竜姫は横島の様子が少し気になったが、横島が変なのはいつものことである

特に問題は無いものと決め帰っていく


「美神さん、俺も帰ります!」

横島は険しい表情で令子に一言告げて帰った


「横島さん、どうしたのでしょう?」

幽霊のおキヌは走り去る横島を見て、心配そうにつぶやく


「さあ…。 どうせろくでも無いこと考えてるだけでしょ?」

令子は横島が自分の返答を聞く前に帰ったのが気に入らないらしく、不機嫌である



一方、急いで美神事務所を後にした横島は状況を再確認しながら走っていた


「やはり過去に飛ばされたんだな。 おキヌちゃんは幽霊だったし…」

横島は一緒に過去に飛ばされたはずの、カオスのアパートに走って行く


カオスやマリア

そして魔鈴の安否が心配でたまらなかった


アパートにたどり着いた横島は、焦った様子でカオスの部屋を叩く


ドンドン!

ドンドン!


「カオス居るか! 話があるんだ!」

横島は焦ったまま叫ぶ

ガチャリ


ドアが開くと、マリアが微笑んでいる

「横島さん・無事で良かった」

「良かった…」

横島はマリアの笑顔と言葉に、一緒に未来から来たと悟り安堵の表情を見せた


「横島、とりあえずなかに入れ。 そこで騒げば大家の婆さんがうるさいからの」

カオスは落ち着きお茶を飲んでいる


「カオス、ここは過去か?」

横島はカオスとマリアを見て落ち着き、現状を確認する


「とりあえず、近い過去に飛ばされただけみたいだな… 変な所でなくて良かったよ」

カオスはホッとしたように笑う


「やはりここは過去か。 めぐみは無事かな…」

横島は残る魔鈴の安否を思い不安がつのる


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