GS試験再び!?
「やろう……!」
戦いは打撃戦のまま続いていた
横島も雪之丞も放出系などの霊能を一切使わない戦いは、GS試験では少し異様である
そんな戦いの最中雪之丞は横島の実力が想像以上なのを悟り、嬉しさのあまり笑みを浮かべてしまう
「はあ……、はあ……」
「楽しそうだな。 正直、羨ましいよ」
両者は手が止まり一旦距離を開けるが、雪之丞が乱れた呼吸を整える一方で横島は平然としたまま僅かに嬉しそうに雪之丞を見ている
「その割には楽しそうじゃねえか」
呼吸の違いに気付き隠してきた実力の差を感じる雪之丞だが、それを表に出さずにニヤリと笑みを浮かべていた
最早雪之丞にとって勝ち負けなどどうでもよく、己の求める強さを持つ者が目の前に居るだけで十分だった
「楽しそうに見えるのか? 俺は戦うのは嫌いだし怖いんだよ。 ただ……」
雪之丞の楽しそうだと言う言葉に横島は少し戸惑いながらも、雪之丞とのこの戦いが特別だと言いそうになり言葉を止める
「横島、本気を出せ。 勝っても負けても約束は守ってやる」
僅かな沈黙の後、雪之丞のその言葉に両者は動き出す
しかし横島のスピードを雪之丞は全く捕らえられなかった
横島は現状での全力のスピードを出し雪之丞に接近し、胸の魔装術に直接霊力を注ぎ込んで魔装術を吹き飛ばしてしまう
過去に来て霊力と共にスピードも大幅に落ちているが、それでも人間の出せるスピードを越えている
流石に霊力を全開にすれば雪之丞が危険だしメドーサや小竜姫の前では怪しまれてるので、スピードだけしか全力で答える事が出来なかった
「なっ……」
陰念とは違い物質化した魔装術が簡単に吹き飛ばして解除された事実に、雪之丞は呆然としてしまう
「お前は本当に強いよ。 でももっと強くなれる」
呆然とした雪之丞に横島一言告げると、そのまま首筋に軽く攻撃して気絶させて戦いは終わる
「横島クン、あんた……」
そのまま結界を出た横島に詰め寄るミカ・レイ姿の令子だが、込み上げてくる言葉を静かに飲み込む
ここで追求するべきではないと自制したからなのだが、この時の疑問がアシュタロス戦まで悩ませる原因になることを令子は知らない
「こんちは小竜姫様。 よう、メドーサ」
試合場を出た横島はそのまま観客席の小竜姫達の元に来ていた
影に魔鈴の姿を見つけて横島は一瞬笑みを浮かべて、そのまま小竜姫とメドーサに声をかける
「横島さん、よく頑張りましたね。 どこぞの魔族の手下など問題でないくらいに」
雪之丞に勝った横島に小竜姫は自慢げな視線をメドーサに向けて、露骨な嫌みを言う
「坊や随分強くなったね~ 私について来ないかい? 可愛がってやるわよ」
「いや~ いくらいい乳してるとは、いえ若くてピチピチした小竜姫様は裏切るなんて出来んよ」
小竜姫を無視したメドーサの冗談とも本気とも取れる言葉に、横島はヘラヘラと笑って断った
メドーサの勧誘にムッとする小竜姫だが、横島が断ると再び勝ち誇ったような笑みを浮かべる
セクハラ紛いの言動とはいえ嬉しいらしい
戦いは打撃戦のまま続いていた
横島も雪之丞も放出系などの霊能を一切使わない戦いは、GS試験では少し異様である
そんな戦いの最中雪之丞は横島の実力が想像以上なのを悟り、嬉しさのあまり笑みを浮かべてしまう
「はあ……、はあ……」
「楽しそうだな。 正直、羨ましいよ」
両者は手が止まり一旦距離を開けるが、雪之丞が乱れた呼吸を整える一方で横島は平然としたまま僅かに嬉しそうに雪之丞を見ている
「その割には楽しそうじゃねえか」
呼吸の違いに気付き隠してきた実力の差を感じる雪之丞だが、それを表に出さずにニヤリと笑みを浮かべていた
最早雪之丞にとって勝ち負けなどどうでもよく、己の求める強さを持つ者が目の前に居るだけで十分だった
「楽しそうに見えるのか? 俺は戦うのは嫌いだし怖いんだよ。 ただ……」
雪之丞の楽しそうだと言う言葉に横島は少し戸惑いながらも、雪之丞とのこの戦いが特別だと言いそうになり言葉を止める
「横島、本気を出せ。 勝っても負けても約束は守ってやる」
僅かな沈黙の後、雪之丞のその言葉に両者は動き出す
しかし横島のスピードを雪之丞は全く捕らえられなかった
横島は現状での全力のスピードを出し雪之丞に接近し、胸の魔装術に直接霊力を注ぎ込んで魔装術を吹き飛ばしてしまう
過去に来て霊力と共にスピードも大幅に落ちているが、それでも人間の出せるスピードを越えている
流石に霊力を全開にすれば雪之丞が危険だしメドーサや小竜姫の前では怪しまれてるので、スピードだけしか全力で答える事が出来なかった
「なっ……」
陰念とは違い物質化した魔装術が簡単に吹き飛ばして解除された事実に、雪之丞は呆然としてしまう
「お前は本当に強いよ。 でももっと強くなれる」
呆然とした雪之丞に横島一言告げると、そのまま首筋に軽く攻撃して気絶させて戦いは終わる
「横島クン、あんた……」
そのまま結界を出た横島に詰め寄るミカ・レイ姿の令子だが、込み上げてくる言葉を静かに飲み込む
ここで追求するべきではないと自制したからなのだが、この時の疑問がアシュタロス戦まで悩ませる原因になることを令子は知らない
「こんちは小竜姫様。 よう、メドーサ」
試合場を出た横島はそのまま観客席の小竜姫達の元に来ていた
影に魔鈴の姿を見つけて横島は一瞬笑みを浮かべて、そのまま小竜姫とメドーサに声をかける
「横島さん、よく頑張りましたね。 どこぞの魔族の手下など問題でないくらいに」
雪之丞に勝った横島に小竜姫は自慢げな視線をメドーサに向けて、露骨な嫌みを言う
「坊や随分強くなったね~ 私について来ないかい? 可愛がってやるわよ」
「いや~ いくらいい乳してるとは、いえ若くてピチピチした小竜姫様は裏切るなんて出来んよ」
小竜姫を無視したメドーサの冗談とも本気とも取れる言葉に、横島はヘラヘラと笑って断った
メドーサの勧誘にムッとする小竜姫だが、横島が断ると再び勝ち誇ったような笑みを浮かべる
セクハラ紛いの言動とはいえ嬉しいらしい