GS試験再び!?
「よう、ちょっと話たいんだけどいいか?」
カオスが医務室に現れた頃会場の裏に移動した雪之丞の元に、いつの間にか医務室に行かなかった横島の姿があった
「お前は横島」
気配がしなかった横島が突然現れた事に雪之丞は訝しげな表情をするが、話に興味はあるらしく横島の後に着いていく
「お前メドーサと手を切るんだろ? メドーサと白龍会の関係を証言してくれないか? そうすりゃお前は失格にならないで済むぞ」
建物を出て人気のない場所に来たところで横島は単刀直入に事情を話すが、さすがの雪之丞もポカーンとした表情のまま固まってしまう
「お前、馬鹿なのか? そんな話を信じる奴はいねえだろ」
駆け引きも何もなくそのまま話した横島に、雪之丞は呆れたように信用出来ないと告げる
「悪い話じゃないだろ? どちらにしろお前がメドーサと敵対するなら、俺達と敵が同じだしな。 メドーサの隣に居たのは妙神山の小竜姫様だ。 唐巣神父も居るし、お前は小竜姫様の依頼でメドーサに従ってただけにすればいい」
「……それは美神令子の考えか?」
まだメドーサの手下だと認めてないのにも関わらず事情を全て話していく横島に、雪之丞は興味を持ったようだ
「いんや、この話はあの人とは関係ないよ。 あの人は基本的に人を信じないからな。 全部俺の考えだし責任も持つ。 どうだ話に乗るか?」
「お前馬鹿だろ? そんな都合がいい話を信じると思ってんのか?」
敵意もなく緊張感もない横島の話に雪之丞は呆れていた
怪しいなんてものじゃない
仮に横島が一流のGSならば違うのだろうが、ただの見習いが勝手に考えた取引など頑なな神族が受けるとは思えなかった
「そっか……」
雪之丞の拒否の言葉に横島は素直にショックを隠しきれない
馬鹿な話なのは横島もよく理解しているが、雪之丞をよく知るがゆえに横島には真っ直ぐに雪之丞にぶつかるしかなかったのだ
裏の世界を知る雪之丞は、下手な小細工など感じたらそれこそ交渉にもならない
横島はあえて全てを話して説得する道を選んでいた
「まあ待て、断るとは言ってない。 賭けをしないか? 次の試合でお前が俺に勝てば、その怪しい話に乗ってやる。 弱い奴の事なんて信用出来ないからな」
会場に戻ろうとした横島を呼び止めたのは雪之丞である
ニヤリと自信に満ちた笑みを浮かべて、逆に横島に賭けを持ち掛けたのだ
「雪之丞……」
その笑みはかつて横島がよく知る笑みだった
そのまま横島と雪之丞は別れるが……、この時すでに雪之丞の答えは決まっていたのかもしれない
一方医務室ではカオスも交えた話し合いが行われていたが、結局は証言が必要と言う結論に至っている
勘九朗の介入の証拠だけでは、勘九朗一人しか失格に出来ないしメドーサとの繋がりを証明出来ないのだ
この時カオスは陰念の証拠を隠していたし、横島が雪之丞を説得している事も話してない
まあカオスは自身が事件に介入して横島の行動を後押しする為に令子達に接触しただけであり、あの証拠で終わるなどとは考えてないのだ
「そういえば、横島クンはどこに行ったの?」
「あれ? ピートさんの試合後から姿が見えませんね?」
話し合いが一段落した頃、令子はようやく横島が居ない事を思い出すがおキヌも知らないし誰も知らない
カオスが医務室に現れた頃会場の裏に移動した雪之丞の元に、いつの間にか医務室に行かなかった横島の姿があった
「お前は横島」
気配がしなかった横島が突然現れた事に雪之丞は訝しげな表情をするが、話に興味はあるらしく横島の後に着いていく
「お前メドーサと手を切るんだろ? メドーサと白龍会の関係を証言してくれないか? そうすりゃお前は失格にならないで済むぞ」
建物を出て人気のない場所に来たところで横島は単刀直入に事情を話すが、さすがの雪之丞もポカーンとした表情のまま固まってしまう
「お前、馬鹿なのか? そんな話を信じる奴はいねえだろ」
駆け引きも何もなくそのまま話した横島に、雪之丞は呆れたように信用出来ないと告げる
「悪い話じゃないだろ? どちらにしろお前がメドーサと敵対するなら、俺達と敵が同じだしな。 メドーサの隣に居たのは妙神山の小竜姫様だ。 唐巣神父も居るし、お前は小竜姫様の依頼でメドーサに従ってただけにすればいい」
「……それは美神令子の考えか?」
まだメドーサの手下だと認めてないのにも関わらず事情を全て話していく横島に、雪之丞は興味を持ったようだ
「いんや、この話はあの人とは関係ないよ。 あの人は基本的に人を信じないからな。 全部俺の考えだし責任も持つ。 どうだ話に乗るか?」
「お前馬鹿だろ? そんな都合がいい話を信じると思ってんのか?」
敵意もなく緊張感もない横島の話に雪之丞は呆れていた
怪しいなんてものじゃない
仮に横島が一流のGSならば違うのだろうが、ただの見習いが勝手に考えた取引など頑なな神族が受けるとは思えなかった
「そっか……」
雪之丞の拒否の言葉に横島は素直にショックを隠しきれない
馬鹿な話なのは横島もよく理解しているが、雪之丞をよく知るがゆえに横島には真っ直ぐに雪之丞にぶつかるしかなかったのだ
裏の世界を知る雪之丞は、下手な小細工など感じたらそれこそ交渉にもならない
横島はあえて全てを話して説得する道を選んでいた
「まあ待て、断るとは言ってない。 賭けをしないか? 次の試合でお前が俺に勝てば、その怪しい話に乗ってやる。 弱い奴の事なんて信用出来ないからな」
会場に戻ろうとした横島を呼び止めたのは雪之丞である
ニヤリと自信に満ちた笑みを浮かべて、逆に横島に賭けを持ち掛けたのだ
「雪之丞……」
その笑みはかつて横島がよく知る笑みだった
そのまま横島と雪之丞は別れるが……、この時すでに雪之丞の答えは決まっていたのかもしれない
一方医務室ではカオスも交えた話し合いが行われていたが、結局は証言が必要と言う結論に至っている
勘九朗の介入の証拠だけでは、勘九朗一人しか失格に出来ないしメドーサとの繋がりを証明出来ないのだ
この時カオスは陰念の証拠を隠していたし、横島が雪之丞を説得している事も話してない
まあカオスは自身が事件に介入して横島の行動を後押しする為に令子達に接触しただけであり、あの証拠で終わるなどとは考えてないのだ
「そういえば、横島クンはどこに行ったの?」
「あれ? ピートさんの試合後から姿が見えませんね?」
話し合いが一段落した頃、令子はようやく横島が居ない事を思い出すがおキヌも知らないし誰も知らない