香港編
一方香港で風水師の失踪を調査をしている令子だが、なかなか相手の尻尾を掴めないでいた
すでに失踪した風水師は二桁にも届いており、調査することは山ほどあるが犯人に繋がるような証拠は出てない
中にはおかしな仮面を付けた集団に拉致されるのを見たとの情報はあったが、それ以上の手がかり出てこなかったのだ
地元警察の方は組織的な犯罪だと考えておりそちらの側から捜査してるが特に進展はない様子で、マスコミも連日報道するので現在無事な風水師は身辺に気をつけたり一時的に国外に避難する者まで現れている
香港では現在その話題で持ち切りだがその割に確証や失踪者が絶えないことから、流石の魔都香港も異様な空気が街を支配し始めていた
「警察やマスコミのせいで動きにくいし情報が錯綜するし参ったわね」
そんな状況で令子は、ホテルの一室で集めた情報を見ながらため息をつく
警察やマスコミが注目すれば犯人が動きにくくなるが、同時に極秘理に調査してる令子も動きにくくなったのだ
加えて出所不明の怪情報や根拠のない陰謀論など、余計な噂が出てしまい令子の足を引っ張っている
元々チマチマとした情報収集など得意ではない令子は、苛立ちを募らせながら仕事をしていた
「勘九朗一人ならさっさとシバいて終わりにしたいんだけど……」
正直令子は勘九朗が主犯ならば、こんな面倒なことをしたくないと考えている
いかに勘九朗が強くても実戦ならばなんとかなると考えているが、もし相手がメドーサならば無理は出来ない
「警察やマスコミの裏をかくとすれば……」
いろいろ悩んだが結局令子だが、予定通りあまり目立たないで調査を続けるしかなかった
まあただ調査をするのでは一人では無理なので、令子は相手が警察やマスコミの裏をかく事を前提に調査を続ける
これは一種の博打みたいな選択だが、所詮は一人で調査する令子には多少のリスクは仕方のないことだった
同じ頃メドーサは香港のアジトで夜空を見上げ、一人物思いにふけっていた
もうすぐ満月になる月を毎夜見上げて、計画が終わるのを待ってるだけである
「やっぱり気に入らないねぇ。 あの二人。 特にあの小僧の目が気に入らない」
今のところ計画は全て順調でありメドーサは勘九朗の報告を聞くだけなのだが、メドーサは何故か言葉に出来ない不快感を感じていた
そんな時に思い出すのはGS試験でのことである
あと一歩で小竜姫の首を取れたのに、よりによって人間のしかも眼中にすらなかった横島と魔鈴に邪魔をされたのが気に入らないのだ
加えて最後の小竜姫とのやり取りの時に割り込んで来た時の、横島の目がメドーサは特に気になっている
たかが人間だとは理解しているが、敵意も憎しみも嫌悪もない横島の目がメドーサは忘れられない
魔族であれば当然向けられるはずのそれらの感情が、横島には見えなかったことがずっと引っ掛かっていた
「……まあいい。 次に会ったら殺して終わりだ」
何か予感めいた感覚を感じるメドーサだが、現時点で横島の相手をしてやる暇はない
もし次に会うことがあれば……、そう考えて心の不快感を抑えるのだった
すでに失踪した風水師は二桁にも届いており、調査することは山ほどあるが犯人に繋がるような証拠は出てない
中にはおかしな仮面を付けた集団に拉致されるのを見たとの情報はあったが、それ以上の手がかり出てこなかったのだ
地元警察の方は組織的な犯罪だと考えておりそちらの側から捜査してるが特に進展はない様子で、マスコミも連日報道するので現在無事な風水師は身辺に気をつけたり一時的に国外に避難する者まで現れている
香港では現在その話題で持ち切りだがその割に確証や失踪者が絶えないことから、流石の魔都香港も異様な空気が街を支配し始めていた
「警察やマスコミのせいで動きにくいし情報が錯綜するし参ったわね」
そんな状況で令子は、ホテルの一室で集めた情報を見ながらため息をつく
警察やマスコミが注目すれば犯人が動きにくくなるが、同時に極秘理に調査してる令子も動きにくくなったのだ
加えて出所不明の怪情報や根拠のない陰謀論など、余計な噂が出てしまい令子の足を引っ張っている
元々チマチマとした情報収集など得意ではない令子は、苛立ちを募らせながら仕事をしていた
「勘九朗一人ならさっさとシバいて終わりにしたいんだけど……」
正直令子は勘九朗が主犯ならば、こんな面倒なことをしたくないと考えている
いかに勘九朗が強くても実戦ならばなんとかなると考えているが、もし相手がメドーサならば無理は出来ない
「警察やマスコミの裏をかくとすれば……」
いろいろ悩んだが結局令子だが、予定通りあまり目立たないで調査を続けるしかなかった
まあただ調査をするのでは一人では無理なので、令子は相手が警察やマスコミの裏をかく事を前提に調査を続ける
これは一種の博打みたいな選択だが、所詮は一人で調査する令子には多少のリスクは仕方のないことだった
同じ頃メドーサは香港のアジトで夜空を見上げ、一人物思いにふけっていた
もうすぐ満月になる月を毎夜見上げて、計画が終わるのを待ってるだけである
「やっぱり気に入らないねぇ。 あの二人。 特にあの小僧の目が気に入らない」
今のところ計画は全て順調でありメドーサは勘九朗の報告を聞くだけなのだが、メドーサは何故か言葉に出来ない不快感を感じていた
そんな時に思い出すのはGS試験でのことである
あと一歩で小竜姫の首を取れたのに、よりによって人間のしかも眼中にすらなかった横島と魔鈴に邪魔をされたのが気に入らないのだ
加えて最後の小竜姫とのやり取りの時に割り込んで来た時の、横島の目がメドーサは特に気になっている
たかが人間だとは理解しているが、敵意も憎しみも嫌悪もない横島の目がメドーサは忘れられない
魔族であれば当然向けられるはずのそれらの感情が、横島には見えなかったことがずっと引っ掛かっていた
「……まあいい。 次に会ったら殺して終わりだ」
何か予感めいた感覚を感じるメドーサだが、現時点で横島の相手をしてやる暇はない
もし次に会うことがあれば……、そう考えて心の不快感を抑えるのだった