香港編
「さっぱり分からんな」
「このままじゃ赤点まっしぐらね」
さてこの頃の横島は、学校では全く理解できない授業に苦戦していた
以前にも説明したが、基本的に理数系は壊滅的なのだ
もうすぐテストもあることから昼休みには愛子や女子達に教わりながら勉強をしているが、理数系は十年以上前の未来での中学時代を最後に勉強してないため早々成果が上がるものじゃない
未来ではカオスの研究にも付き合ったことから、所々分かる部分も僅かにあるが過程が微妙に違ったりしてテストには約に立たない部分ばかりだった
「それにしてもピート君は毎日凄いわね」
一方そんな横島の近くでは、ピートが差し入れに貰った弁当を食べていた
転入という形で学校に来て以来、噂が噂を呼ぶ形でピートには差し入れの弁当などが毎日のように届く
そもそもの原因は転入当初にピートが貧乏を理由に昼食を食べなかったことである
生徒の中に唐巣の教会を知る者が居たらしく、ピートは食事を食べる余裕もないほど苦しい生活をしてると噂が広まったのだ
結果的にピートには差し入れという形で、毎日女子から弁当が届くようになったのである
「イケメンは得だよな。 ピートを見てるとつくづく実感するよ」
まあピートが弁当を貰う経緯は未来と同じであり違和感などないが、横島は単純に過去の自分と比べると羨ましかった
美形のイケメンだというだけで多くの女子が心配して差し入れするのだから、横島でなくても男子は総じて面白くない様子である
しかしここでも微妙な歴史の変化が起きてるのは、未来ではここで横島とタイガーがピートの弁当を半ば強引に食べていた行動が無くなったことだろう
横島は当然そんな行動しないし、横島が行動しないとタイガーもおとなしかった
まあここまでは問題がないのだが問題は横島達の行動が無くなった結果、ピートに対する男子の風当たりが未来よりも微妙に冷たくなったことだろう
未来では良くも悪るくも横島は目立っており鍵を握る立場だった
横島が嫉妬してピートの貰った弁当を強奪気味に食べることで、他の男子達のピートへの風当たりが良くなってた事実は横島本人は気付いてないが大きい
ある意味横島の非常識な行動によりクラスに溶け込んで行ったピートにとって、この変化は大きなモノだった
「なに? 横島君はやっぱり二号が欲しいの?」
「今なら見つかるかもよ。 なんか前と違って大人になった感じだし」
「妙な噂をするなっちゅうの。 二号なんか欲しくないわ」
ピートを少し羨ましそうに見ていた横島に、女子達はすかさず意味ありげな笑顔で以前の二号の話を蒸し返す
横島としては昔を思い出して少し複雑な心境だったのだが、最近は扱いが違うため対応に困ってしまう
「そうやって君だけ特別だよって二号を落とすのね」
「案外もうこの中に居たりして……」
対応に戸惑う横島が面白いらしい女子はそのまま横島の二号の話題で盛り上がる
以前ならば絶対に有り得ないと言い切れる冗談だが、最近の横島ならば案外有り得るかもと思えるから余計に面白いらしい
「このままじゃ赤点まっしぐらね」
さてこの頃の横島は、学校では全く理解できない授業に苦戦していた
以前にも説明したが、基本的に理数系は壊滅的なのだ
もうすぐテストもあることから昼休みには愛子や女子達に教わりながら勉強をしているが、理数系は十年以上前の未来での中学時代を最後に勉強してないため早々成果が上がるものじゃない
未来ではカオスの研究にも付き合ったことから、所々分かる部分も僅かにあるが過程が微妙に違ったりしてテストには約に立たない部分ばかりだった
「それにしてもピート君は毎日凄いわね」
一方そんな横島の近くでは、ピートが差し入れに貰った弁当を食べていた
転入という形で学校に来て以来、噂が噂を呼ぶ形でピートには差し入れの弁当などが毎日のように届く
そもそもの原因は転入当初にピートが貧乏を理由に昼食を食べなかったことである
生徒の中に唐巣の教会を知る者が居たらしく、ピートは食事を食べる余裕もないほど苦しい生活をしてると噂が広まったのだ
結果的にピートには差し入れという形で、毎日女子から弁当が届くようになったのである
「イケメンは得だよな。 ピートを見てるとつくづく実感するよ」
まあピートが弁当を貰う経緯は未来と同じであり違和感などないが、横島は単純に過去の自分と比べると羨ましかった
美形のイケメンだというだけで多くの女子が心配して差し入れするのだから、横島でなくても男子は総じて面白くない様子である
しかしここでも微妙な歴史の変化が起きてるのは、未来ではここで横島とタイガーがピートの弁当を半ば強引に食べていた行動が無くなったことだろう
横島は当然そんな行動しないし、横島が行動しないとタイガーもおとなしかった
まあここまでは問題がないのだが問題は横島達の行動が無くなった結果、ピートに対する男子の風当たりが未来よりも微妙に冷たくなったことだろう
未来では良くも悪るくも横島は目立っており鍵を握る立場だった
横島が嫉妬してピートの貰った弁当を強奪気味に食べることで、他の男子達のピートへの風当たりが良くなってた事実は横島本人は気付いてないが大きい
ある意味横島の非常識な行動によりクラスに溶け込んで行ったピートにとって、この変化は大きなモノだった
「なに? 横島君はやっぱり二号が欲しいの?」
「今なら見つかるかもよ。 なんか前と違って大人になった感じだし」
「妙な噂をするなっちゅうの。 二号なんか欲しくないわ」
ピートを少し羨ましそうに見ていた横島に、女子達はすかさず意味ありげな笑顔で以前の二号の話を蒸し返す
横島としては昔を思い出して少し複雑な心境だったのだが、最近は扱いが違うため対応に困ってしまう
「そうやって君だけ特別だよって二号を落とすのね」
「案外もうこの中に居たりして……」
対応に戸惑う横島が面白いらしい女子はそのまま横島の二号の話題で盛り上がる
以前ならば絶対に有り得ないと言い切れる冗談だが、最近の横島ならば案外有り得るかもと思えるから余計に面白いらしい