香港編
美智恵の件が一段落した頃、魔鈴宅がある異界では雪之丞とピートが手合わせというかバトルをしていた
雪之丞とピートはGS試験以来微妙な距離があったが、前回呪いをかけられた夫婦の件で行動を共にしてだいぶ関係がよくなったらしく、雪之丞の希望により今回GS試験の時の再戦となったようだ
「凄いですノー」
「ピートも何だかんだ言ってバトル慣れしてるからな」
魔装術全開の雪之丞と魔力を解放して吸血鬼の能力を使用するピートの戦いは、凄まじいとしか言いようが無かった
タイガーと横島はせんべいを食べながら見物するが、二人の戦いにタイガーは格の違いをシミジミ感じている
「GSになるのは大変なんじゃノー」
「あの二人を基準にするなって。 お前は暴走癖直すのが先だろ。 だいたいお前の能力は美神さんでさえも苦しめたんだからな。 使い方覚えればGS試験くらい受かるよ」
次元の違う戦いにすっかり自信をなくしたタイガーを横島はため息混じりに励ますが、肝心のタイガーは精神感応のコントロールに全く自信がないらしい
そのまま二人の戦いを見物するが、結果はやはりピートの粘り勝ちであった
実力的にはほぼ互角だったが、勝因はスタミナと経験であろう
自身のスタミナを生かした戦い方をしたピートの作戦勝ちと言える
「僕としては一度横島さんとも戦ってみたいんですが……」
バトルが終わりさっぱりした表情の雪之丞とピートだが、まだ余裕があるピートは何故か横島と戦いたいと突然言い出す
まあGS試験時の雪之丞との戦いや、死津喪比女の時の横島の動きを見てれば興味を持っても不思議はないのだが
「勘弁してくれよ。 俺は安全なところから応援するのがポジションなんだからさ~」
割と真剣に横島との戦いを望むピートだが、横島は冗談として笑い話で返してしまう
そんな横島に秘密を知る雪之丞は沈黙するが、ピートは少し残念そうだ
「面白いではないか。 やってみればいい」
逃げに入る横島にピートと戦えばいいと告げたのは、突如目を開いた心眼だった
心眼の言葉にも嫌そうな表情をする横島にピートやタイガーの視線が集まるが、結果的に横島は深いため息をつきピートとの手合わせをすることを決める
そのまま二人は異界の荒野で向き合うが、何故か微妙に重苦しい空気が支配していた
ピートは性格上余計なことを一切言わないが、横島の変化を敏感に感じてる一人である
横島の何かが変わったのを理解しているピートは、その何かを感じたかったのかもしれない
「俺に怪我をさせないように、くれぐれも気をつけるように」
「横島さん……」
最後の最後まで緊張感がない横島にピートはぐったりとするが、雪之丞が開始の合図を送ると全ては一転する
横島が変わったのを理解してるピートは決して油断はしてないが、横島の態度から緊張感が低いのは否めなかった
しかし横島は開始の合図と共に動き出しピートに接近すると、指を鳴らすような仕草で霊力をスパークさせる
これはいわゆるサイキック猫騙しと同じ原理の技であり、両手ではなく片手で指を鳴らすようにして霊力をスパークさせた技だった
雪之丞とピートはGS試験以来微妙な距離があったが、前回呪いをかけられた夫婦の件で行動を共にしてだいぶ関係がよくなったらしく、雪之丞の希望により今回GS試験の時の再戦となったようだ
「凄いですノー」
「ピートも何だかんだ言ってバトル慣れしてるからな」
魔装術全開の雪之丞と魔力を解放して吸血鬼の能力を使用するピートの戦いは、凄まじいとしか言いようが無かった
タイガーと横島はせんべいを食べながら見物するが、二人の戦いにタイガーは格の違いをシミジミ感じている
「GSになるのは大変なんじゃノー」
「あの二人を基準にするなって。 お前は暴走癖直すのが先だろ。 だいたいお前の能力は美神さんでさえも苦しめたんだからな。 使い方覚えればGS試験くらい受かるよ」
次元の違う戦いにすっかり自信をなくしたタイガーを横島はため息混じりに励ますが、肝心のタイガーは精神感応のコントロールに全く自信がないらしい
そのまま二人の戦いを見物するが、結果はやはりピートの粘り勝ちであった
実力的にはほぼ互角だったが、勝因はスタミナと経験であろう
自身のスタミナを生かした戦い方をしたピートの作戦勝ちと言える
「僕としては一度横島さんとも戦ってみたいんですが……」
バトルが終わりさっぱりした表情の雪之丞とピートだが、まだ余裕があるピートは何故か横島と戦いたいと突然言い出す
まあGS試験時の雪之丞との戦いや、死津喪比女の時の横島の動きを見てれば興味を持っても不思議はないのだが
「勘弁してくれよ。 俺は安全なところから応援するのがポジションなんだからさ~」
割と真剣に横島との戦いを望むピートだが、横島は冗談として笑い話で返してしまう
そんな横島に秘密を知る雪之丞は沈黙するが、ピートは少し残念そうだ
「面白いではないか。 やってみればいい」
逃げに入る横島にピートと戦えばいいと告げたのは、突如目を開いた心眼だった
心眼の言葉にも嫌そうな表情をする横島にピートやタイガーの視線が集まるが、結果的に横島は深いため息をつきピートとの手合わせをすることを決める
そのまま二人は異界の荒野で向き合うが、何故か微妙に重苦しい空気が支配していた
ピートは性格上余計なことを一切言わないが、横島の変化を敏感に感じてる一人である
横島の何かが変わったのを理解しているピートは、その何かを感じたかったのかもしれない
「俺に怪我をさせないように、くれぐれも気をつけるように」
「横島さん……」
最後の最後まで緊張感がない横島にピートはぐったりとするが、雪之丞が開始の合図を送ると全ては一転する
横島が変わったのを理解してるピートは決して油断はしてないが、横島の態度から緊張感が低いのは否めなかった
しかし横島は開始の合図と共に動き出しピートに接近すると、指を鳴らすような仕草で霊力をスパークさせる
これはいわゆるサイキック猫騙しと同じ原理の技であり、両手ではなく片手で指を鳴らすようにして霊力をスパークさせた技だった