GS試験再び!?
「これがお姉さんの霊刀なんだな」
しかし九能市がようやく立ち上がった時、横島は九能市が手放した霊刀ヒトキリマルを手にしていた
足腰にダメージが残りふらつく九能市は、その状況に僅かに顔色が青ざめる
「俺も人斬ったことないんだよな~」
ニヤニヤと意味ありげな笑顔を浮かべる横島は、霊刀を手に一歩一歩近付いていく
「クッ……、貴方に霊刀が使えるもんですか!」
悔しそうな九能市だが、まだ勝負を諦めていなかった
九能市は刀がなくても戦えるように修業を積んでいるため、僅かな隙があれば刀を取り返せると考えている
「傷が残ったらごめんな」
そんな中でニヤニヤとした笑みの横島は突然表情を変えて殺気を露にし、スピードを上げて九能市に斬りかかっていく
「ヒィィ……」
その瞬間、会場のほぼ全てが横島の試合に注目していた
会場の人々は横島が本当に九能市を斬ったのか、息を飲んで見ていたのである
「しょ……勝者横島!」
青ざめた審判が九能市を見ると横島の霊力は九能市の眉間で止まっており、九能市は気絶していた
そして審判はそのまま横島の勝ちを告げて試合は終わる
「厄珍さん、心臓に悪い試合でしね」
「あいつ、本当にあのボウズあるか? 信じられないある」
いつの間にか緊張感でいっぱいだった会場は横島が九能市を斬らなかった事でホッとするが、厄珍を始め令子やおキヌなどは横島に違和感を強めていた
かつての横島ならば女に甘いし、絶対にあんな事はしないはずなのだ
「横島さん……」
令子と違い初めて横島に違和感を感じたおキヌは、心配そうに横島を見つめている
底抜けに女に甘く優しい横島をよく知るゆえに、不安を感じているようだった
「やり過ぎだぞ」
「悪い。 なんか許せなくて……」
試合場の結界を抜けると心眼が不満そうに言葉をかける
横島の気持ちを理解するがゆえに仕方ないとも思うが、やり過ぎなのは変わらなかった
「一瞬、あいつに斬られるタマモやシロの姿が見えちまってな……」
ボソッとつぶやく横島に心眼は何も言わぬまま瞳を閉じてしまう
横島とてやり過ぎたのは自覚しているが、あんな人間がGSになって無害な妖怪や浮遊霊を斬っていくのかと思うと許せなかったのだ
「甘い奴だな…… だが、気に入った」
一方横島の試合を見ていた雪之丞はトドメを刺さなかった事に甘さを感じるが、それでも横島の戦いを気に入ったようである
「そうかしら? でも美神令子仕込みの実力は確かみたいね。 ナメてかかると私達でも痛い目を見るかも……」
一方ゴツい体格の割にオカマチックな鎌田勘九朗は、戦い方よりも横島が実力を隠しながら戦っていたのに気が付いていた
普段は最低ランクしか霊力がないにも関わらず、攻撃の威力は桁違いなのだから
勘九朗は先程の心眼が放った霊波砲に警戒している
「ケッ! あんな奴すぐに片付けてやるぜ」
横島を評価する二人に不快感を露にしたのは陰念だった
彼は横島の試合と同じタイミングでタイガーと戦い勝利している
普段から自分を見下している雪之丞と勘九朗が、横島を評価した事が面白くないらしい
しかし九能市がようやく立ち上がった時、横島は九能市が手放した霊刀ヒトキリマルを手にしていた
足腰にダメージが残りふらつく九能市は、その状況に僅かに顔色が青ざめる
「俺も人斬ったことないんだよな~」
ニヤニヤと意味ありげな笑顔を浮かべる横島は、霊刀を手に一歩一歩近付いていく
「クッ……、貴方に霊刀が使えるもんですか!」
悔しそうな九能市だが、まだ勝負を諦めていなかった
九能市は刀がなくても戦えるように修業を積んでいるため、僅かな隙があれば刀を取り返せると考えている
「傷が残ったらごめんな」
そんな中でニヤニヤとした笑みの横島は突然表情を変えて殺気を露にし、スピードを上げて九能市に斬りかかっていく
「ヒィィ……」
その瞬間、会場のほぼ全てが横島の試合に注目していた
会場の人々は横島が本当に九能市を斬ったのか、息を飲んで見ていたのである
「しょ……勝者横島!」
青ざめた審判が九能市を見ると横島の霊力は九能市の眉間で止まっており、九能市は気絶していた
そして審判はそのまま横島の勝ちを告げて試合は終わる
「厄珍さん、心臓に悪い試合でしね」
「あいつ、本当にあのボウズあるか? 信じられないある」
いつの間にか緊張感でいっぱいだった会場は横島が九能市を斬らなかった事でホッとするが、厄珍を始め令子やおキヌなどは横島に違和感を強めていた
かつての横島ならば女に甘いし、絶対にあんな事はしないはずなのだ
「横島さん……」
令子と違い初めて横島に違和感を感じたおキヌは、心配そうに横島を見つめている
底抜けに女に甘く優しい横島をよく知るゆえに、不安を感じているようだった
「やり過ぎだぞ」
「悪い。 なんか許せなくて……」
試合場の結界を抜けると心眼が不満そうに言葉をかける
横島の気持ちを理解するがゆえに仕方ないとも思うが、やり過ぎなのは変わらなかった
「一瞬、あいつに斬られるタマモやシロの姿が見えちまってな……」
ボソッとつぶやく横島に心眼は何も言わぬまま瞳を閉じてしまう
横島とてやり過ぎたのは自覚しているが、あんな人間がGSになって無害な妖怪や浮遊霊を斬っていくのかと思うと許せなかったのだ
「甘い奴だな…… だが、気に入った」
一方横島の試合を見ていた雪之丞はトドメを刺さなかった事に甘さを感じるが、それでも横島の戦いを気に入ったようである
「そうかしら? でも美神令子仕込みの実力は確かみたいね。 ナメてかかると私達でも痛い目を見るかも……」
一方ゴツい体格の割にオカマチックな鎌田勘九朗は、戦い方よりも横島が実力を隠しながら戦っていたのに気が付いていた
普段は最低ランクしか霊力がないにも関わらず、攻撃の威力は桁違いなのだから
勘九朗は先程の心眼が放った霊波砲に警戒している
「ケッ! あんな奴すぐに片付けてやるぜ」
横島を評価する二人に不快感を露にしたのは陰念だった
彼は横島の試合と同じタイミングでタイガーと戦い勝利している
普段から自分を見下している雪之丞と勘九朗が、横島を評価した事が面白くないらしい