スリーピング・ビューティー!!
未来と違い壁が崩れてない洞窟はおキヌの身体見えないため、横島にとっては違和感ある場所だった
ワンダーホーゲルの説明により身体の場所と状態は確認されているが、令子達も見えないだけに若干不安そうである
「言い残すことはないっすか? 反魂の術は一瞬で終わるので話すなら今が最後っすよ」
薄暗い洞窟でワンダーホーゲルに最終確認をされたおキヌは、今一度みんなを見つめ深々と頭を下げた
「今まで本当にありがとうございました。 いつの日か記憶を取り戻してこの御恩を必ず返すので待ってて下さい」
今にも泣き出しそうなおキヌは涙を堪えて一つの約束を交わす
それはおキヌが自分の魂に刻み込む約束なのだろう
必ず記憶を取り戻すというみんなとの約束なのである
「それでは霊波刀か何か高出力の霊波を壁に挿入して下さい」
ワンダーホーゲルの説明にその場のみんなの視線が横島に集まる
能力的にもおキヌの為にもこれは横島がやるべきだとみんな考えているようだ
「いくよおキヌちゃん」
右手に霊波刀を具現化した横島は今一度おキヌを見て運命の時を迎えようとしていた
最早信じて待つしか出来ないおキヌの決意を理解すると、横島は霊波刀を静かに壁に突き刺す
その瞬間壁が崩れていき、氷に包まれたおキヌの身体がようやく横島達の前に現れていた
地脈の力で光輝く氷に霊波刀の一撃が入ると一斉にヒビが入っていき、おキヌの身体が復活しようとしている
「横島さん! 美神さん! 私……私……」
「また会おうな。 おキヌちゃん」
反魂の術により霊体が身体に戻されようとする時、おキヌはたまらず横島と令子に何かを伝えようとするが言葉にならない
横島はそんなおキヌが消える前に笑って再会の約束を交わす
粉々になりパラパラと降り注ぐ氷のカケラが霊波刀の光を反射して輝き、おキヌの誕生を祝うように横島や令子の元に降り注いでいく
三百年の封印を解かれたおキヌの身体は光に包まれながらゆっくりと地上に降りていき、顔には赤みが差し静かに呼吸を始めた
「どうやら成功したようだね」
「反魂の術で人が生き返るなんて二度と見れないでしょうね」
地上に横たわるおキヌに駆け寄った唐巣とエミは呼吸をするおキヌにホッとした表情を浮かべ、自分達が奇跡を目撃したことを改めて実感する
「……よかったわね」
その一言の呟きにピート達は呟きの主である令子に視線を向けると、あの美神令子が涙を流してホッとした表情を見せていた
決して他人には心を見せない令子を知るピートは驚き固まるが、令子といえどただの人であると改めて実感する
「とりあえず病院に運びましょう。 今のところ問題はないようですが検査は必要です」
「それならば少し遠いが東京の病院に運ぼう。 六道さんの病院なら事情を話せば協力してくれるだろう」
そして魔鈴と唐巣はおキヌを病院に運ぶことを提案し令子の了承を得て東京の六道家の系列病院に運ぶことになる
ワンダーホーゲルの説明により身体の場所と状態は確認されているが、令子達も見えないだけに若干不安そうである
「言い残すことはないっすか? 反魂の術は一瞬で終わるので話すなら今が最後っすよ」
薄暗い洞窟でワンダーホーゲルに最終確認をされたおキヌは、今一度みんなを見つめ深々と頭を下げた
「今まで本当にありがとうございました。 いつの日か記憶を取り戻してこの御恩を必ず返すので待ってて下さい」
今にも泣き出しそうなおキヌは涙を堪えて一つの約束を交わす
それはおキヌが自分の魂に刻み込む約束なのだろう
必ず記憶を取り戻すというみんなとの約束なのである
「それでは霊波刀か何か高出力の霊波を壁に挿入して下さい」
ワンダーホーゲルの説明にその場のみんなの視線が横島に集まる
能力的にもおキヌの為にもこれは横島がやるべきだとみんな考えているようだ
「いくよおキヌちゃん」
右手に霊波刀を具現化した横島は今一度おキヌを見て運命の時を迎えようとしていた
最早信じて待つしか出来ないおキヌの決意を理解すると、横島は霊波刀を静かに壁に突き刺す
その瞬間壁が崩れていき、氷に包まれたおキヌの身体がようやく横島達の前に現れていた
地脈の力で光輝く氷に霊波刀の一撃が入ると一斉にヒビが入っていき、おキヌの身体が復活しようとしている
「横島さん! 美神さん! 私……私……」
「また会おうな。 おキヌちゃん」
反魂の術により霊体が身体に戻されようとする時、おキヌはたまらず横島と令子に何かを伝えようとするが言葉にならない
横島はそんなおキヌが消える前に笑って再会の約束を交わす
粉々になりパラパラと降り注ぐ氷のカケラが霊波刀の光を反射して輝き、おキヌの誕生を祝うように横島や令子の元に降り注いでいく
三百年の封印を解かれたおキヌの身体は光に包まれながらゆっくりと地上に降りていき、顔には赤みが差し静かに呼吸を始めた
「どうやら成功したようだね」
「反魂の術で人が生き返るなんて二度と見れないでしょうね」
地上に横たわるおキヌに駆け寄った唐巣とエミは呼吸をするおキヌにホッとした表情を浮かべ、自分達が奇跡を目撃したことを改めて実感する
「……よかったわね」
その一言の呟きにピート達は呟きの主である令子に視線を向けると、あの美神令子が涙を流してホッとした表情を見せていた
決して他人には心を見せない令子を知るピートは驚き固まるが、令子といえどただの人であると改めて実感する
「とりあえず病院に運びましょう。 今のところ問題はないようですが検査は必要です」
「それならば少し遠いが東京の病院に運ぼう。 六道さんの病院なら事情を話せば協力してくれるだろう」
そして魔鈴と唐巣はおキヌを病院に運ぶことを提案し令子の了承を得て東京の六道家の系列病院に運ぶことになる