スリーピング・ビューティー!!
「ギャアアア!!」
二発のミサイルで死津喪比女は苦しみ絶叫のような悲鳴を上げるが、まだ戦意は喪失してない
しかし目にダメージを受けて攻撃出来ない以上、後は体当たりしか方法が無かった
「この辺りで終わりにしないか? 二度と周りに迷惑をかけないなら命は助かるぞ」
苦しみ絶叫する死津喪比女に横島は何を思ったのか、今一度和解をしないかと問い掛ける
「よこしま!! あんたそんな甘い考えが通じる相手じゃないのが分からないの!」
突然勝手に和解を持ち出した横島に令子は怒りの表情で怒鳴るが、横島は半ば無視したまま死津喪比女の返答を待つ
唐巣やエミやピート達が見守る中、死津喪比女の答えは体当たりによる攻撃だった
「ギャアアア………」
トドメを刺したのは雪之丞とピートであった
横島に体当たりしようとした死津喪比女に雪之丞とピートはとっさに援護のつもりで霊波砲を放ったのだが、それがちょうど後ろの新芽の弱点に炸裂してしまったのだ
死津喪比女の最期の絶叫が横島の耳には静かに残っていた
「死津喪比女は滅び私の役目も終わった。 封じられたおキヌの身体を解放すれば反魂の術が働くはずだ。 さらばだおキヌ…… 勝手かもしれないが、幸せになってくれ。 姫も終生それを願っていた」
死津喪比女が滅び山々にはいつもの平穏が戻っている
横島達が地上に下りると道士の仮人格は役目を終えて消えようとしていた
「道士さま!」
「時は流れ世の中は変わったようだが、おキヌが一人で無かったことは本当によかった。 姫も村のみんなも喜んでるだろう」
微かな光を放ちながら消えていく道士はホッとしたような笑顔を見せて、涙を浮かべるおキヌに優しく語りかける
おキヌを犠牲にするしかなかった道士も止められなかった姫も、それがいかにその後の人生に影響を与えたか静かに見守っていた横島と魔鈴はよく理解していた
形は違えど横島も魔鈴も残される苦しみを知っているし、遠い未来に不安を感じる気持ちもよく理解しているのだ
「道士さま! 私…… 私……」
「さらばだおキヌ」
込み上げてくる想いをなかなか言葉に出来ないおキヌに道士の仮人格は笑顔のまま消えていく
それはまるで彼が本当に生きてるかのような嬉しそうな笑顔だった
「おキヌちゃん」
「みかみさ~ん……」
道士の仮人格が消えた場所をずっと見つめてるおキヌに令子がそっと声をかけると、おキヌは令子に縋り付くように泣き出してしまう
大声を上げて貯まりに貯まった様々な想いを吐き出すかのように泣き続けるおキヌを、令子は少し困った表情を見せながらも優しく確実に受け止めていた
それは三百年の呪縛から解き放たれたおキヌの新たな第一声なのだろう
一人の少女の魂を救えたことに唐巣やエミ達もホッとした表情を浮かべていた
そして横島と魔鈴は被害を多少なりとも減らしつつ、未来と同じ結果に導けたことに人知れず安堵している
まだ反魂の術が残っているが、霊体による特攻を防げた事実は大きい
何はともあれ最大の山場を無事乗り越えれたことに二人はホッとしていた
二発のミサイルで死津喪比女は苦しみ絶叫のような悲鳴を上げるが、まだ戦意は喪失してない
しかし目にダメージを受けて攻撃出来ない以上、後は体当たりしか方法が無かった
「この辺りで終わりにしないか? 二度と周りに迷惑をかけないなら命は助かるぞ」
苦しみ絶叫する死津喪比女に横島は何を思ったのか、今一度和解をしないかと問い掛ける
「よこしま!! あんたそんな甘い考えが通じる相手じゃないのが分からないの!」
突然勝手に和解を持ち出した横島に令子は怒りの表情で怒鳴るが、横島は半ば無視したまま死津喪比女の返答を待つ
唐巣やエミやピート達が見守る中、死津喪比女の答えは体当たりによる攻撃だった
「ギャアアア………」
トドメを刺したのは雪之丞とピートであった
横島に体当たりしようとした死津喪比女に雪之丞とピートはとっさに援護のつもりで霊波砲を放ったのだが、それがちょうど後ろの新芽の弱点に炸裂してしまったのだ
死津喪比女の最期の絶叫が横島の耳には静かに残っていた
「死津喪比女は滅び私の役目も終わった。 封じられたおキヌの身体を解放すれば反魂の術が働くはずだ。 さらばだおキヌ…… 勝手かもしれないが、幸せになってくれ。 姫も終生それを願っていた」
死津喪比女が滅び山々にはいつもの平穏が戻っている
横島達が地上に下りると道士の仮人格は役目を終えて消えようとしていた
「道士さま!」
「時は流れ世の中は変わったようだが、おキヌが一人で無かったことは本当によかった。 姫も村のみんなも喜んでるだろう」
微かな光を放ちながら消えていく道士はホッとしたような笑顔を見せて、涙を浮かべるおキヌに優しく語りかける
おキヌを犠牲にするしかなかった道士も止められなかった姫も、それがいかにその後の人生に影響を与えたか静かに見守っていた横島と魔鈴はよく理解していた
形は違えど横島も魔鈴も残される苦しみを知っているし、遠い未来に不安を感じる気持ちもよく理解しているのだ
「道士さま! 私…… 私……」
「さらばだおキヌ」
込み上げてくる想いをなかなか言葉に出来ないおキヌに道士の仮人格は笑顔のまま消えていく
それはまるで彼が本当に生きてるかのような嬉しそうな笑顔だった
「おキヌちゃん」
「みかみさ~ん……」
道士の仮人格が消えた場所をずっと見つめてるおキヌに令子がそっと声をかけると、おキヌは令子に縋り付くように泣き出してしまう
大声を上げて貯まりに貯まった様々な想いを吐き出すかのように泣き続けるおキヌを、令子は少し困った表情を見せながらも優しく確実に受け止めていた
それは三百年の呪縛から解き放たれたおキヌの新たな第一声なのだろう
一人の少女の魂を救えたことに唐巣やエミ達もホッとした表情を浮かべていた
そして横島と魔鈴は被害を多少なりとも減らしつつ、未来と同じ結果に導けたことに人知れず安堵している
まだ反魂の術が残っているが、霊体による特攻を防げた事実は大きい
何はともあれ最大の山場を無事乗り越えれたことに二人はホッとしていた