スリーピング・ビューティー!!
「そんな事よりも次が来る前に移動しましょう。 このままここに居ては不利です」
「あんたに言われなくても分かってるわよ!!」
令子に文句を言われた魔鈴だったが、その話題を軽くながして早く移動するように告げる
先程のように死津喪比女が崖や道路を破壊したら、状況はますます不利になるのだ
それにあまり死津喪比女が派手に動けばかつての道士の仮人格が再生され、おキヌが封印の堰に戻される可能性もあった
最悪の場合でも霊体による特攻だけは防がないと、未来の時とは時期も違うだけにワンダーホーゲルが助けてくれるか分からない
まあどちらにしろ死津喪比女の本体は氷室神社の付近なため、もう少し戦いやすい場所に移動する必要がある
結局令子は不機嫌そうに魔鈴を睨みつけたものの、口論する時間すらないのは理解しており急いで車を走らせていく
「随分恐ろしい術を使うんだな」
令子とエミが車を走らせた後、横島達は再び魔法のほうきに乗り令子達の車を護衛するように並走して飛んでいた
そんな中、雪之丞も先程の風の魔法に驚きを隠せないようである
GS試験の後に魔鈴は何度か雪之丞に魔法を見せたが、ここまで強力な魔法は杖がなかったこともあり見せてなかったのだ
「死津喪比女には中途半端な魔法は効きませんから。 それに乱戦になれば不利ですので、不意打ちの形で一気に決めたんですよ」
驚く雪之丞に説明する魔鈴だったが、実は先程の魔法は現在の魔鈴が使える最大級の威力を誇る魔法だった
未来のように高い霊力があるならともかく、現状の魔鈴は横島同様に大きく力を落としている
いかに魔鈴が自然の力を借りて魔法を使うと言っても、魔鈴の自力が必要なのは言うまでもない
正直魔鈴も先程の魔法を何度も連続して使えるほど余裕はないが、あの大量の死津喪比女を相手にするには他に方法がなかったのである
「やっぱ数で押されたら勝てんな」
一方死津喪比女と二度目の戦いとなった横島だったが、正直一対多数の戦いはさほど得意ではない
文珠を使うなら別だが令子達の前で使う訳にはいかない訳だし……
仮に横島達四人ならばまだ連携すれば対応出来るが、令子やエミ達と連携しながら多数の死津喪比女と戦うのは不可能だった
「人が増えたのが裏目に出ましたね。 私達で守りきれるかどうか……」
死津喪比女の実力は魔鈴の予想以上である
やはり聞くのと体験するのは大違いであり、魔鈴としては未来でよく横島と令子の二人で倒せたと不思議なくらいなのだ
多くの偶然や運もあったのだろうが、横島の過去がいかに危険と隣り合わせだったかをシミジミと実感してしまう
「美神令子もたいしたことないな」
「あの人の強さは実戦になれば分かるさ。 ただあの人が強さを発揮する状況は俺達は合わないんだよな」
そして魔鈴の魔法に驚いていた雪之丞は令子の実力に疑問を感じ、案外たいしたことがないと感じていたようだ
まあ令子が実力を発揮するには乱戦や混戦が一番なのだろうが、問題は横島と魔鈴が令子のペースで戦うのが合わないことか
生と死のギリギリの戦いの中で勝ちを見出だす強さは令子に叶う者は居ないが、横島と魔鈴はそんなギャンブルのような戦いはしたくなかった
「あんたに言われなくても分かってるわよ!!」
令子に文句を言われた魔鈴だったが、その話題を軽くながして早く移動するように告げる
先程のように死津喪比女が崖や道路を破壊したら、状況はますます不利になるのだ
それにあまり死津喪比女が派手に動けばかつての道士の仮人格が再生され、おキヌが封印の堰に戻される可能性もあった
最悪の場合でも霊体による特攻だけは防がないと、未来の時とは時期も違うだけにワンダーホーゲルが助けてくれるか分からない
まあどちらにしろ死津喪比女の本体は氷室神社の付近なため、もう少し戦いやすい場所に移動する必要がある
結局令子は不機嫌そうに魔鈴を睨みつけたものの、口論する時間すらないのは理解しており急いで車を走らせていく
「随分恐ろしい術を使うんだな」
令子とエミが車を走らせた後、横島達は再び魔法のほうきに乗り令子達の車を護衛するように並走して飛んでいた
そんな中、雪之丞も先程の風の魔法に驚きを隠せないようである
GS試験の後に魔鈴は何度か雪之丞に魔法を見せたが、ここまで強力な魔法は杖がなかったこともあり見せてなかったのだ
「死津喪比女には中途半端な魔法は効きませんから。 それに乱戦になれば不利ですので、不意打ちの形で一気に決めたんですよ」
驚く雪之丞に説明する魔鈴だったが、実は先程の魔法は現在の魔鈴が使える最大級の威力を誇る魔法だった
未来のように高い霊力があるならともかく、現状の魔鈴は横島同様に大きく力を落としている
いかに魔鈴が自然の力を借りて魔法を使うと言っても、魔鈴の自力が必要なのは言うまでもない
正直魔鈴も先程の魔法を何度も連続して使えるほど余裕はないが、あの大量の死津喪比女を相手にするには他に方法がなかったのである
「やっぱ数で押されたら勝てんな」
一方死津喪比女と二度目の戦いとなった横島だったが、正直一対多数の戦いはさほど得意ではない
文珠を使うなら別だが令子達の前で使う訳にはいかない訳だし……
仮に横島達四人ならばまだ連携すれば対応出来るが、令子やエミ達と連携しながら多数の死津喪比女と戦うのは不可能だった
「人が増えたのが裏目に出ましたね。 私達で守りきれるかどうか……」
死津喪比女の実力は魔鈴の予想以上である
やはり聞くのと体験するのは大違いであり、魔鈴としては未来でよく横島と令子の二人で倒せたと不思議なくらいなのだ
多くの偶然や運もあったのだろうが、横島の過去がいかに危険と隣り合わせだったかをシミジミと実感してしまう
「美神令子もたいしたことないな」
「あの人の強さは実戦になれば分かるさ。 ただあの人が強さを発揮する状況は俺達は合わないんだよな」
そして魔鈴の魔法に驚いていた雪之丞は令子の実力に疑問を感じ、案外たいしたことがないと感じていたようだ
まあ令子が実力を発揮するには乱戦や混戦が一番なのだろうが、問題は横島と魔鈴が令子のペースで戦うのが合わないことか
生と死のギリギリの戦いの中で勝ちを見出だす強さは令子に叶う者は居ないが、横島と魔鈴はそんなギャンブルのような戦いはしたくなかった