スリーピング・ビューティー!!
一方戦況は令子達が圧倒的に有利に進めていた
タイガーはともかくピートと雪之丞とマリアの参戦により、葉虫は瞬く間に倒されてしまう
葉虫単体の実力は未来では未熟だった横島でさえ倒せた程度なだけに、GSがこれだけ集まると脅威ではない
「さてと……後はあんただけね」
葉虫を倒し死津喪比女が一体だけになった状況に、令子は再び戦いの主導権を握り死津喪比女と対峙する
ナメられたお返しをして叩き潰すという気合いがみなぎっているが、死津喪比女は不敵な笑みを浮かべたままだった
その時、突然地中から何か地響きのような音が微かに響いてくる
先程の崖崩れの事もあるため令子達はさっさと仕留めようと神通棍に霊力を込めるが、すでに遅く周りを数えきれないほどの死津喪比女に囲まれてしまう
「なっ……」
その圧倒的な数に横島と魔鈴以外は、驚きのあまり言葉もでないほど固まっていた
令子でさえ一人では手に負えない死津喪比女が、ざっと見ただけで数十体も居るとは流石に想像も出来なかったようだ
「花や葉虫はわしの一部でしかない。 その気になればいくらでも増やせるのだえ」
令子達の更なる緊迫感溢れる表情に、死津喪比女は喜びに似た残虐な表情を見せていた
人間の絶望や恐怖が好きなのか、令子達の緊迫感がいつ絶望や恐怖に変わるかを楽しみ遊んでいるようにも見える
この死津喪比女の態度に関しては、実は横島達の行動が裏目に出た結果だった
未来で横島が死津喪比女と出会った時はすでにおキヌが封印の堰に戻されており、死津喪比女本体への地脈からの霊力供給は止められていた後だったのだ
しかし目の前の死津喪比女は今も地脈の霊力を利用しており、未来よりもかなり余裕がある
加えて未来では東京まで勢力を伸ばして地震などを起こしていたが、今回はまだそれもしてない
つまり単純な力としては未来よりも低いが、戦いを令子達一カ所に集中してる為に未来よりも手強い現状になってしまったのである
「霊力の上昇と気圧の変化を確認・皆さん動かないで下さい」
一触即発の沈黙を破ったのはなんとマリアだった
突然全員に動くなと言い出したマリアに、多くの者は意味が分からぬ様子である
この時マリアの言葉の意味を理解していたのは、僅かだが事情を知る雪之丞と勘がいい令子だけだった
「何を……」
それはあまりに突然の出来事である
微かな風が流れたかと感じた瞬間、死津喪比女の花達には無数の風の刃が襲い掛かり次々に切り裂かいていく
その光景に死津喪比女は何かの攻撃だと悟るが、見えない刃を避けるのは不可能だった
それはまるでミキサーに入れられた野菜のように、まさしく粉々になるまで風の刃は止まらない
流石の令子もその光景には唖然としていた
「あんたね! 突然危ないじゃないの!!」
再起動した令子は後ろを振り向くと、後方に居た魔鈴を見て不機嫌そうに文句をつける
令子としては僅か数メートル先の死津喪比女が粉々になる姿に、流石に寒気を感じたようだ
加えて魔鈴が死津喪比女の力を計る為に後方で見ていた事実にも、令子は直感的に気付いている
まるで自分がダシに使われたようで令子としては面白くない
タイガーはともかくピートと雪之丞とマリアの参戦により、葉虫は瞬く間に倒されてしまう
葉虫単体の実力は未来では未熟だった横島でさえ倒せた程度なだけに、GSがこれだけ集まると脅威ではない
「さてと……後はあんただけね」
葉虫を倒し死津喪比女が一体だけになった状況に、令子は再び戦いの主導権を握り死津喪比女と対峙する
ナメられたお返しをして叩き潰すという気合いがみなぎっているが、死津喪比女は不敵な笑みを浮かべたままだった
その時、突然地中から何か地響きのような音が微かに響いてくる
先程の崖崩れの事もあるため令子達はさっさと仕留めようと神通棍に霊力を込めるが、すでに遅く周りを数えきれないほどの死津喪比女に囲まれてしまう
「なっ……」
その圧倒的な数に横島と魔鈴以外は、驚きのあまり言葉もでないほど固まっていた
令子でさえ一人では手に負えない死津喪比女が、ざっと見ただけで数十体も居るとは流石に想像も出来なかったようだ
「花や葉虫はわしの一部でしかない。 その気になればいくらでも増やせるのだえ」
令子達の更なる緊迫感溢れる表情に、死津喪比女は喜びに似た残虐な表情を見せていた
人間の絶望や恐怖が好きなのか、令子達の緊迫感がいつ絶望や恐怖に変わるかを楽しみ遊んでいるようにも見える
この死津喪比女の態度に関しては、実は横島達の行動が裏目に出た結果だった
未来で横島が死津喪比女と出会った時はすでにおキヌが封印の堰に戻されており、死津喪比女本体への地脈からの霊力供給は止められていた後だったのだ
しかし目の前の死津喪比女は今も地脈の霊力を利用しており、未来よりもかなり余裕がある
加えて未来では東京まで勢力を伸ばして地震などを起こしていたが、今回はまだそれもしてない
つまり単純な力としては未来よりも低いが、戦いを令子達一カ所に集中してる為に未来よりも手強い現状になってしまったのである
「霊力の上昇と気圧の変化を確認・皆さん動かないで下さい」
一触即発の沈黙を破ったのはなんとマリアだった
突然全員に動くなと言い出したマリアに、多くの者は意味が分からぬ様子である
この時マリアの言葉の意味を理解していたのは、僅かだが事情を知る雪之丞と勘がいい令子だけだった
「何を……」
それはあまりに突然の出来事である
微かな風が流れたかと感じた瞬間、死津喪比女の花達には無数の風の刃が襲い掛かり次々に切り裂かいていく
その光景に死津喪比女は何かの攻撃だと悟るが、見えない刃を避けるのは不可能だった
それはまるでミキサーに入れられた野菜のように、まさしく粉々になるまで風の刃は止まらない
流石の令子もその光景には唖然としていた
「あんたね! 突然危ないじゃないの!!」
再起動した令子は後ろを振り向くと、後方に居た魔鈴を見て不機嫌そうに文句をつける
令子としては僅か数メートル先の死津喪比女が粉々になる姿に、流石に寒気を感じたようだ
加えて魔鈴が死津喪比女の力を計る為に後方で見ていた事実にも、令子は直感的に気付いている
まるで自分がダシに使われたようで令子としては面白くない