スリーピング・ビューティー!!
それは突然のことだった
微かな地震が起きたかと思えば、崖沿いの山道を走る令子とエミの車を目掛けて崖が崩れて岩や土砂が迫ってくる
「がけ崩れ!?」
車を乗っていた為に微かな地震を感じる事が出来なかった令子だったが、流石にがけ崩れは気付いたらしくアクセルを踏み込むと慌てて逃げていく
「エミさーん!!」
一方令子とほぼ同じタイミングでがけ崩れに気付いたタイガーはパニック気味に声を上げるが、こちらもエミがすでにアクセルを踏み込んでおりがけ崩れから必死に逃げていた
幸いなことに対向車など居ないため二台の車は競うように並びギリギリのスピードで山道を走っている
「間に合わない!」
いくら令子やエミが人並み外れたドライビングテクニックを持ってるからと言っても、山道で出せるスピードは限られていた
令子とエミは迫り来る岩を避けれないことを悟ってしまう
しかし死を覚悟する時に人は己の人生を走馬灯のように見ると言うが、令子とエミはこの時も全くそのようなモノは見なかった
避けれないのを覚悟はしたが、二人は最後の最後まで生きるのを諦めなどしないのだから……
大きな岩が二台の車に直撃するコースに迫って来ておりタイガーの悲鳴だけが辺りに響く中、突然その岩は爆発して粉々に砕かれてしまう
それでも岩の破片が車にふり注ぐが、二台の車を包む光の壁によりそれらも直撃することなく遮られている
「ちっ! 味な真似してくれるじゃないの!」
大岩の危機は去ったがまだ安全とは言えず令子はそのまま猛スピードで車を走らせるが、表情はなんとも言えないものだった
「なんとか間に合いましたね」
そしてがけ崩れの上空では、魔鈴がホッとしたように一息ついている
実は死津喪比女の活動を心眼が探知してすぐに令子達に知らせようとした横島達だったが、知らせる前に死津喪比女によりがけ崩れを起こされてしまったのだ
その瞬間に魔鈴は間に合わないと悟り二台の車に結界を張り、横島・雪之丞・マリアの三人は直撃しそうな大きな岩を破壊していたのである
「野郎やってくれるじゃねえか」
「向こうにはまともに相手する義理もないしな。 面倒になる前に始末したかったんだろ」
魔鈴がホッとする一方で雪之丞は死津喪比女のやり方に怒りを感じるようだったが、横島は当然の行動だろうと告げ冷静だった
そもそも厄介者とタイマン勝負をするなど死津喪比女が考えるはずもない
これが命を懸けた戦いなのだと横島は久しぶりに実感していた
「休んでる場合じゃないぞ。 今のは挨拶代わりですぐに奴が来る」
そんな横島達だったが心眼がすぐに死津喪比女が来ると告げると、急いで地上に降りていく
横島達はともかくまともな体制を整えてない令子達は危険なのだから
「みんな無事か!?」
「さっきのがけ崩れ偶然じゃないわよね」
「例の地霊に感づかれたらしいワケ」
一方の令子達はようやくがけ崩れから逃れて車を止めていたが、先程のがけ崩れが偶然ではないとすでに気付いていた
唐巣はエミ達や魔鈴達が無事なのを確認してホッとしているが、令子とエミはすでに車から道具を取り出し準備を始めている
微かな地震が起きたかと思えば、崖沿いの山道を走る令子とエミの車を目掛けて崖が崩れて岩や土砂が迫ってくる
「がけ崩れ!?」
車を乗っていた為に微かな地震を感じる事が出来なかった令子だったが、流石にがけ崩れは気付いたらしくアクセルを踏み込むと慌てて逃げていく
「エミさーん!!」
一方令子とほぼ同じタイミングでがけ崩れに気付いたタイガーはパニック気味に声を上げるが、こちらもエミがすでにアクセルを踏み込んでおりがけ崩れから必死に逃げていた
幸いなことに対向車など居ないため二台の車は競うように並びギリギリのスピードで山道を走っている
「間に合わない!」
いくら令子やエミが人並み外れたドライビングテクニックを持ってるからと言っても、山道で出せるスピードは限られていた
令子とエミは迫り来る岩を避けれないことを悟ってしまう
しかし死を覚悟する時に人は己の人生を走馬灯のように見ると言うが、令子とエミはこの時も全くそのようなモノは見なかった
避けれないのを覚悟はしたが、二人は最後の最後まで生きるのを諦めなどしないのだから……
大きな岩が二台の車に直撃するコースに迫って来ておりタイガーの悲鳴だけが辺りに響く中、突然その岩は爆発して粉々に砕かれてしまう
それでも岩の破片が車にふり注ぐが、二台の車を包む光の壁によりそれらも直撃することなく遮られている
「ちっ! 味な真似してくれるじゃないの!」
大岩の危機は去ったがまだ安全とは言えず令子はそのまま猛スピードで車を走らせるが、表情はなんとも言えないものだった
「なんとか間に合いましたね」
そしてがけ崩れの上空では、魔鈴がホッとしたように一息ついている
実は死津喪比女の活動を心眼が探知してすぐに令子達に知らせようとした横島達だったが、知らせる前に死津喪比女によりがけ崩れを起こされてしまったのだ
その瞬間に魔鈴は間に合わないと悟り二台の車に結界を張り、横島・雪之丞・マリアの三人は直撃しそうな大きな岩を破壊していたのである
「野郎やってくれるじゃねえか」
「向こうにはまともに相手する義理もないしな。 面倒になる前に始末したかったんだろ」
魔鈴がホッとする一方で雪之丞は死津喪比女のやり方に怒りを感じるようだったが、横島は当然の行動だろうと告げ冷静だった
そもそも厄介者とタイマン勝負をするなど死津喪比女が考えるはずもない
これが命を懸けた戦いなのだと横島は久しぶりに実感していた
「休んでる場合じゃないぞ。 今のは挨拶代わりですぐに奴が来る」
そんな横島達だったが心眼がすぐに死津喪比女が来ると告げると、急いで地上に降りていく
横島達はともかくまともな体制を整えてない令子達は危険なのだから
「みんな無事か!?」
「さっきのがけ崩れ偶然じゃないわよね」
「例の地霊に感づかれたらしいワケ」
一方の令子達はようやくがけ崩れから逃れて車を止めていたが、先程のがけ崩れが偶然ではないとすでに気付いていた
唐巣はエミ達や魔鈴達が無事なのを確認してホッとしているが、令子とエミはすでに車から道具を取り出し準備を始めている