GS試験再び……
「やはり、オカルトGメン以外の組織が必要ですな…」
美智恵の話を聞いていた官僚の一人は静かにつぶやく
その言葉に美智恵や会議の参加者が驚き見つめる中、官僚の一人が話を始める
「現在、政府と与党では政府直属の霊的防衛部隊の創設の検討に入っている。 オカルトGメンに期待出来ないならば、政府に直接指揮権のある部隊が必要だ」
何かと政府の方針に逆らい時には政府の立場を超える行動を取るオカルトGメンに、霞ヶ関の人間はあまりいい感情を抱いてない
そんな政府や霞ヶ関の関係者にはオカルトGメンに与える予算を減らして、別の組織が必要だと考えてる者達がいるようだ
「警察のように治安維持は無理でも、国家的危機に対処する特別部隊は必要だと言う考えが政府にはある」
その官僚の話に会議の参加者は様々な反応を示すが、美智恵は無表情で固まっている
具体的な話では無いが、内容がまるでオカルトGメンの代わりを作ると言いたげな内容に聞こえたのだ
「そんな計画初耳だぞ? 第一、GS協会が黙って無いはず…」
「通常のGS協会が扱う案件にまでは関わらないから、GS協会や六道は口を挟まないだろう。 対象はあくまで国家的危機な場合にのみ限定して、自衛隊内部に設立する計画だ」
オカルト業界に多少詳しい者がGS協会の反発があると言うが、政府の計画はあくまで国家的危機の場合だと言う
つまりは現在は国家的危機の霊的防衛はオカルトGメンに一任されているが、その特権を廃止する内容に近い
「アメリカではすでに、軍にオカルトテロ特別対策部隊が居るしな。 確かに日本でもそろそろ必要ですな… ザンスの過激派事件ではオカルトGメンは役に立たなかった事ですし」
突然のオカルト対策部隊の設立の話に、会議は一気に進んで行く
アメリカを始め先進国の一部では以前よりオカルト技術の軍事転用も研究されており、オカルトGメンや民間GSに頼らない霊的防衛部隊が存在する
それがここ数年で起きたオカルト絡みの事件の多さに、日本でも真剣に検討されていた
ザンス過激派事件に魔族により核ジャック事件や大霊症、それに加え飛行機が悪霊に襲われたとなると政府としては無視出来ない
表向きはそんな理由だったが、裏には強引過ぎる美智恵のやり方に反感を持つ政府関係者の多さも原因の一つである
アシュタロス戦の真実を知る者の中には、美智恵が令子を守るために全権委任などと言う手段を用いた事に恨みを持つ者も多い
そんな美智恵が代表を勤めるオカルトGメン日本支部を信用できるはずも無く、政府とオカルトGメンは表向きはいい関係に見えるが裏では微妙な距離感があったのだ
「オカルトGメンは必要無いと言う事ですか?」
霊的防衛組織の話を始めた官僚を無表情で見つめる美智恵
さすがに顔には出さないが、内心は怒りや不快感でいっぱいだった
「誰もそんな事は言ってない。 オカルトGメンには今まで通り頑張ってもらう。 しかし、現状のオカルトGメンでは国家的危機まで手が回らないだろう? 我々は君と違って日本国民の生命と財産を守る義務があるのだよ」
官僚は淡々と語るが、美智恵に対する厳しさは周りの人間から見れば明らかだった
結局、この日の話は政府内部で考えれているだけの一案として、箝口令が敷かれて終わる
そして美智恵は、自分達には敵が多い事を改めて感じていた
美智恵の話を聞いていた官僚の一人は静かにつぶやく
その言葉に美智恵や会議の参加者が驚き見つめる中、官僚の一人が話を始める
「現在、政府と与党では政府直属の霊的防衛部隊の創設の検討に入っている。 オカルトGメンに期待出来ないならば、政府に直接指揮権のある部隊が必要だ」
何かと政府の方針に逆らい時には政府の立場を超える行動を取るオカルトGメンに、霞ヶ関の人間はあまりいい感情を抱いてない
そんな政府や霞ヶ関の関係者にはオカルトGメンに与える予算を減らして、別の組織が必要だと考えてる者達がいるようだ
「警察のように治安維持は無理でも、国家的危機に対処する特別部隊は必要だと言う考えが政府にはある」
その官僚の話に会議の参加者は様々な反応を示すが、美智恵は無表情で固まっている
具体的な話では無いが、内容がまるでオカルトGメンの代わりを作ると言いたげな内容に聞こえたのだ
「そんな計画初耳だぞ? 第一、GS協会が黙って無いはず…」
「通常のGS協会が扱う案件にまでは関わらないから、GS協会や六道は口を挟まないだろう。 対象はあくまで国家的危機な場合にのみ限定して、自衛隊内部に設立する計画だ」
オカルト業界に多少詳しい者がGS協会の反発があると言うが、政府の計画はあくまで国家的危機の場合だと言う
つまりは現在は国家的危機の霊的防衛はオカルトGメンに一任されているが、その特権を廃止する内容に近い
「アメリカではすでに、軍にオカルトテロ特別対策部隊が居るしな。 確かに日本でもそろそろ必要ですな… ザンスの過激派事件ではオカルトGメンは役に立たなかった事ですし」
突然のオカルト対策部隊の設立の話に、会議は一気に進んで行く
アメリカを始め先進国の一部では以前よりオカルト技術の軍事転用も研究されており、オカルトGメンや民間GSに頼らない霊的防衛部隊が存在する
それがここ数年で起きたオカルト絡みの事件の多さに、日本でも真剣に検討されていた
ザンス過激派事件に魔族により核ジャック事件や大霊症、それに加え飛行機が悪霊に襲われたとなると政府としては無視出来ない
表向きはそんな理由だったが、裏には強引過ぎる美智恵のやり方に反感を持つ政府関係者の多さも原因の一つである
アシュタロス戦の真実を知る者の中には、美智恵が令子を守るために全権委任などと言う手段を用いた事に恨みを持つ者も多い
そんな美智恵が代表を勤めるオカルトGメン日本支部を信用できるはずも無く、政府とオカルトGメンは表向きはいい関係に見えるが裏では微妙な距離感があったのだ
「オカルトGメンは必要無いと言う事ですか?」
霊的防衛組織の話を始めた官僚を無表情で見つめる美智恵
さすがに顔には出さないが、内心は怒りや不快感でいっぱいだった
「誰もそんな事は言ってない。 オカルトGメンには今まで通り頑張ってもらう。 しかし、現状のオカルトGメンでは国家的危機まで手が回らないだろう? 我々は君と違って日本国民の生命と財産を守る義務があるのだよ」
官僚は淡々と語るが、美智恵に対する厳しさは周りの人間から見れば明らかだった
結局、この日の話は政府内部で考えれているだけの一案として、箝口令が敷かれて終わる
そして美智恵は、自分達には敵が多い事を改めて感じていた