新しい生活
数日後、この日もGS試験に向けて修行する雪之丞とタイガーに、横島とシロも加わり賑やかな修行になっていた
そして周りでは噂を聞き付けた愛子とピートが様子を見に来ている
「横島君、強いのね……」
初めて横島が真剣に霊能力を使う姿を見た愛子は、驚き見つめていた
昔に比べれば随分変わったのは理解しているが、それでもなお驚くほど愛子から見れば横島の霊力は強い
「予想以上に腕を上げてますね。 霊力の使い方や動きが段違いですよ」
同じくピートもまた驚きを隠せない
先日卒業パーティーで横島が雪之丞と修行をしていたのは聞いたが、実際みると段違いに動きが変わっている
それは素人っぽいおかしな動きでは無く、立派な霊能者にみえるほどだ
「霊力の使い方はまだまだね。 雪之丞も雑だから横島もかなり雑だわ。 それに強くなりたい気持ちが強すぎる…」
愛子とピートにお茶を持って来たタマモは、二人に横島の弱点を指摘する
格闘や戦闘能力はかなり上がった横島だが、霊力の扱い方などはまだかなり雑であった
理由としては横島が習っている雪之丞ですら自己流な事
それに横島自身が強くなる事を考え過ぎてるためである
元々戦うのが嫌で戦うのを回避するために自由な発想をする横島だったが、今は強くなりたい気持ちが強すぎるために自由な発想が無くなっていた
修行は戦闘関係に集中しており細かい技術はあまり進歩してない
一見では戦闘能力は上がっているが、実戦になれば昔より戦果は上がらない可能性が高い
「そうなの?」
驚きタマモをみる愛子とピートにタマモは複雑な表情をする
「ええ、昔の横島は戦いたくないから奇想天外な方法を好んだと聞くわ。 でも今の横島は失ったモノの大きさから、強くなる事にとらわれ過ぎてる。 強くなった分、柔軟性が欠けてる気がするわ」
タマモの説明に愛子はポカーンとした表情で聞いているが、ピートはどこか納得した感じであった
「確かに前は美神さん譲りの戦い方でしたね…」
「今の横島にその戦い方は無理よ。 美神を否定する気持ちも強いから、無意識にそんな戦い方を避けるわ」
複雑そうに語るピートにタマモは、今の横島は昔とは全く精神面が違い過ぎると言う
ルシオラを失ったトラウマと精神面が成長した横島は、前とは全く違う考えになっていた
かつてはどんな事をしても生き残ればいいと思って戦いから逃げていた横島だったが、今は大切な存在を守る事が一番である
無論死ぬつもりなど無いが、大切な存在を守るためには力が必要と考えるようになり、結果的に戦い方などの精神面もかなり変わっているのだ
「大人になるって事は、子供じゃ無くなるんだしね。 得るモノがある分、失うモノもあるわよね」
タマモの話をなんとなく聞いていた愛子だが、精神面の変化は理解していた
子供から大人になった横島は、良くも悪くも変わったのだと……
「まあ、私や魔鈴さんは横島をもう二度と戦わせるつもりは無いからいいけど… もう十分でしょ」
タマモの言葉を聞きながら、ピートは無言のまま横島を見つめていた
「確かに、横島さんが再び戦う事だけは避けなければダメですね」
強くなろうと必死な横島の姿に、ピートは痛々しいまでの苦しみをみてしまう
そして、横島が再び戦場に立つ日が来ないように自分も強くならねばと心に誓う
そして周りでは噂を聞き付けた愛子とピートが様子を見に来ている
「横島君、強いのね……」
初めて横島が真剣に霊能力を使う姿を見た愛子は、驚き見つめていた
昔に比べれば随分変わったのは理解しているが、それでもなお驚くほど愛子から見れば横島の霊力は強い
「予想以上に腕を上げてますね。 霊力の使い方や動きが段違いですよ」
同じくピートもまた驚きを隠せない
先日卒業パーティーで横島が雪之丞と修行をしていたのは聞いたが、実際みると段違いに動きが変わっている
それは素人っぽいおかしな動きでは無く、立派な霊能者にみえるほどだ
「霊力の使い方はまだまだね。 雪之丞も雑だから横島もかなり雑だわ。 それに強くなりたい気持ちが強すぎる…」
愛子とピートにお茶を持って来たタマモは、二人に横島の弱点を指摘する
格闘や戦闘能力はかなり上がった横島だが、霊力の扱い方などはまだかなり雑であった
理由としては横島が習っている雪之丞ですら自己流な事
それに横島自身が強くなる事を考え過ぎてるためである
元々戦うのが嫌で戦うのを回避するために自由な発想をする横島だったが、今は強くなりたい気持ちが強すぎるために自由な発想が無くなっていた
修行は戦闘関係に集中しており細かい技術はあまり進歩してない
一見では戦闘能力は上がっているが、実戦になれば昔より戦果は上がらない可能性が高い
「そうなの?」
驚きタマモをみる愛子とピートにタマモは複雑な表情をする
「ええ、昔の横島は戦いたくないから奇想天外な方法を好んだと聞くわ。 でも今の横島は失ったモノの大きさから、強くなる事にとらわれ過ぎてる。 強くなった分、柔軟性が欠けてる気がするわ」
タマモの説明に愛子はポカーンとした表情で聞いているが、ピートはどこか納得した感じであった
「確かに前は美神さん譲りの戦い方でしたね…」
「今の横島にその戦い方は無理よ。 美神を否定する気持ちも強いから、無意識にそんな戦い方を避けるわ」
複雑そうに語るピートにタマモは、今の横島は昔とは全く精神面が違い過ぎると言う
ルシオラを失ったトラウマと精神面が成長した横島は、前とは全く違う考えになっていた
かつてはどんな事をしても生き残ればいいと思って戦いから逃げていた横島だったが、今は大切な存在を守る事が一番である
無論死ぬつもりなど無いが、大切な存在を守るためには力が必要と考えるようになり、結果的に戦い方などの精神面もかなり変わっているのだ
「大人になるって事は、子供じゃ無くなるんだしね。 得るモノがある分、失うモノもあるわよね」
タマモの話をなんとなく聞いていた愛子だが、精神面の変化は理解していた
子供から大人になった横島は、良くも悪くも変わったのだと……
「まあ、私や魔鈴さんは横島をもう二度と戦わせるつもりは無いからいいけど… もう十分でしょ」
タマモの言葉を聞きながら、ピートは無言のまま横島を見つめていた
「確かに、横島さんが再び戦う事だけは避けなければダメですね」
強くなろうと必死な横島の姿に、ピートは痛々しいまでの苦しみをみてしまう
そして、横島が再び戦場に立つ日が来ないように自分も強くならねばと心に誓う