新しい生活
それから数週間が経過して三月の末になっていた
意外と知られてないが、三月はGS業界は結構忙しい
その理由としては、引っ越しに伴うアパートやマンションの除霊が増えるのだ
基本的に安い低級霊などの除霊がほとんどなため、美神事務所のような大手には回らない依頼ばかりだが、中小の除霊事務所は稼ぎ時なのである
そして魔鈴の店にも、除霊の依頼が増えていた
魔鈴の場合は、客の全てが店の客か口コミの客だかりなのだが、良心的な除霊から噂が噂を呼んでかなり忙しくなっている
そしてこの日も店の営業が終わった夜から除霊をした横島と魔鈴と雪之丞は、深夜3時に店に帰って来ていた
「大丈夫? 少し依頼断ったらいいのに…」
横島達の帰りを待っていたタマモは、心配そうに横島達を見る
簡単な除霊ばかりとはいえ数をこなせば大変だし、ましてレストランとの両立は予想以上にハードだった
「そうですね… 裕福な方は基本的には普通のGS事務所へ行くようにお願いはしてるんですが、常連のお客様だと断る訳にもいきませんし…」
魔鈴は少し困ったような表情をする
元々宣伝どころか、看板すら掲げてないのだ
しかし、レストランの常連客や除霊した客のリピーターが多く、月日が過ぎるごとに除霊の依頼が増えていた
可能な限り他をお願いしてはいるが、基本的にサービス業なため断りきれないのが現状である
「雪之丞、お前GS免許取らないか? お前が免許取ればかなり楽になるんだが…」
そんな中、横島は前から考えていたことを話し始めた
現在は免許持ちの魔鈴が中心になり除霊をしているが、雪之丞が免許を取れば魔鈴の負担が軽くなると横島は考えていたのだ
「お前、俺の過去知ってるだろ? 小竜姫のおかげでブラックリストからは外れたけど、保証人を頼める人がいねえ。 俺を弟子にして悪い噂とか広がって迷惑かけたくないしな」
横島の話に少し複雑な表情を浮かべた雪之丞だが、アッサリした様子で言い切る
免許は欲しいが、この業界魔族と手を組み問題を起こした人間を好き好んで使う人は居ない
現状に満足してる訳ではないが、自分の過去ゆえ仕方ないと割り切っていた
「保証人ですか? それなら私がなりますよ。 雪之丞さんに教えることはほとんど無い気もしますが…」
雪之丞の表情を見ていた魔鈴は、少し驚いたように自分が保証人になると言い出す
普段おおざっぱな雪之丞が、そんな細かなことを気にして試験を受けてないとは思わなかったようだ
「えっ!? いや、しかし… 俺はGS業界じゃあ悪い意味で有名なんだ。 魔鈴さんにこれ以上迷惑かけたくねえよ」
「私は別に気にしませんが…、基本的にGSは副業ですし、あまり業界の評判に興味は無いですから」
簡単に保証人になると言い出した魔鈴に、雪之丞は少しうろたえてしまう
しかし魔鈴はGSを本業にするつもりは無いため、あまり業界の話には興味が無かった
現在のような店の客やリピーターを捌くので精一杯だし、別に業界の評判がどうなろうが関係が無いと考えているのだ
「じゃあ、春の試験に受けろよ。 というか、間違い無く受かるだろうしな」
二人の様子を見て勝手に話を決める横島に、雪之丞は迷うような表情を浮かべる
意外と知られてないが、三月はGS業界は結構忙しい
その理由としては、引っ越しに伴うアパートやマンションの除霊が増えるのだ
基本的に安い低級霊などの除霊がほとんどなため、美神事務所のような大手には回らない依頼ばかりだが、中小の除霊事務所は稼ぎ時なのである
そして魔鈴の店にも、除霊の依頼が増えていた
魔鈴の場合は、客の全てが店の客か口コミの客だかりなのだが、良心的な除霊から噂が噂を呼んでかなり忙しくなっている
そしてこの日も店の営業が終わった夜から除霊をした横島と魔鈴と雪之丞は、深夜3時に店に帰って来ていた
「大丈夫? 少し依頼断ったらいいのに…」
横島達の帰りを待っていたタマモは、心配そうに横島達を見る
簡単な除霊ばかりとはいえ数をこなせば大変だし、ましてレストランとの両立は予想以上にハードだった
「そうですね… 裕福な方は基本的には普通のGS事務所へ行くようにお願いはしてるんですが、常連のお客様だと断る訳にもいきませんし…」
魔鈴は少し困ったような表情をする
元々宣伝どころか、看板すら掲げてないのだ
しかし、レストランの常連客や除霊した客のリピーターが多く、月日が過ぎるごとに除霊の依頼が増えていた
可能な限り他をお願いしてはいるが、基本的にサービス業なため断りきれないのが現状である
「雪之丞、お前GS免許取らないか? お前が免許取ればかなり楽になるんだが…」
そんな中、横島は前から考えていたことを話し始めた
現在は免許持ちの魔鈴が中心になり除霊をしているが、雪之丞が免許を取れば魔鈴の負担が軽くなると横島は考えていたのだ
「お前、俺の過去知ってるだろ? 小竜姫のおかげでブラックリストからは外れたけど、保証人を頼める人がいねえ。 俺を弟子にして悪い噂とか広がって迷惑かけたくないしな」
横島の話に少し複雑な表情を浮かべた雪之丞だが、アッサリした様子で言い切る
免許は欲しいが、この業界魔族と手を組み問題を起こした人間を好き好んで使う人は居ない
現状に満足してる訳ではないが、自分の過去ゆえ仕方ないと割り切っていた
「保証人ですか? それなら私がなりますよ。 雪之丞さんに教えることはほとんど無い気もしますが…」
雪之丞の表情を見ていた魔鈴は、少し驚いたように自分が保証人になると言い出す
普段おおざっぱな雪之丞が、そんな細かなことを気にして試験を受けてないとは思わなかったようだ
「えっ!? いや、しかし… 俺はGS業界じゃあ悪い意味で有名なんだ。 魔鈴さんにこれ以上迷惑かけたくねえよ」
「私は別に気にしませんが…、基本的にGSは副業ですし、あまり業界の評判に興味は無いですから」
簡単に保証人になると言い出した魔鈴に、雪之丞は少しうろたえてしまう
しかし魔鈴はGSを本業にするつもりは無いため、あまり業界の話には興味が無かった
現在のような店の客やリピーターを捌くので精一杯だし、別に業界の評判がどうなろうが関係が無いと考えているのだ
「じゃあ、春の試験に受けろよ。 というか、間違い無く受かるだろうしな」
二人の様子を見て勝手に話を決める横島に、雪之丞は迷うような表情を浮かべる