新しい生活
次の日から横島は魔鈴の店で働き始めるが、元々魔鈴一人でやっていた店なのであまり仕事は無い
タマモとシロと三人で料理や接客の基礎を習い、社会人としての一般常識を勉強するのが中心である
そして横島のアパートだが、服や最低限の私物を運んだ後に雪之丞がそのまま部屋に住み着いくことになっていた
理由は特に無いようだが、雪之丞の収入は相変わらず魔鈴の仕事を手伝うのがほとんどであること
そして横島のアパートにそのまま住めば面倒な手続きがほとんど無く、電化製品も横島が全て置いて行ったため金もかからない
結果的に、雪之丞はこの機会に定住することを選んだようだ
そして同じ頃、魔界ではワルキューレとジークが訓練しているベスパを静かに見守っていた
バン!バン!バン!
見た目は人界に行く前と変わらぬ様子で銃を撃つベスパだが、彼女を取り巻く気配はまるで違った物になっている
痛々しいまでの気配が消えており、生きる気力や希望のようなモノが見える気がしていた
「さすがは横島と言うべきかな」
「そうですね」
言葉少ない二人だが、その表情は穏やかだった
ベスパの生きる道は、この先も楽では無いと思う
しかし自ら生きる道を切り開くための力を、今回の件で身につけるきっかけは得たと感じていた
「さて、我々も訓練をするぞ!」
いつもに増してやる気を出すワルキューレに、少し苦笑いを浮かべたジークが後に続いて行く
この日ワルキューレは終始機嫌が良く、部下達をいつもに増してシゴいていたと言う
そして妙神山では、パピリオが小竜姫に料理を習い始めていた
人界の楽しさや料理の奥深さを知ったパピリオが、横島達が次に妙神山に来た時ビックリさせたいと思い、料理を始めようと思ったようだ
「小竜姫のやつ、ワシへの土産を忘れおって…」
一方、立場上妙神山を離れることが出来なかった老師は小竜姫が土産も持ち帰らなかったことを愚痴っていた
「アハハッ、ゴメンなのねー。 ちょっとしたアクシデントもあって忘れちゃったのねー」
老師に目の前で責めるような言い方をされたヒャクメは、笑ってごまかそうとしている
「その割にはパピリオの件はワシに丸投げしおってからに… 横島に、来る時は土産を忘れるなと言っておけ」
グチグチと文句をつける老師だが、表情としては不機嫌と言うより拗ねてる感じである
元々は楽しいことが好きな性格だけに、今回行けなかったことが面白くないようだ
しかし表情とは裏腹に、パピリオの次回の件の根回しなどを引き受けたとこを見ると、今回でのパピリオの精神的成長を心の中では喜んでいるようである
そして台所のパピリオは料理に燃えていた
「凄い料理作って、タマモとシロをビックリさせるでちゅ!」
どうやらタマモとシロが料理を勉強してるのを聞いたらしく、ライバル心を抱いたようだ
「パピリオ… それはいいのですが、みそ汁にハチミツは入れないんですよ」
とりあえず自分の好きなハチミツで味付けしようとするパピリオに、小竜姫は苦笑いを浮かべて料理を教えていく
「ダメでちゅか? ハチミツは美味しいでちゅよ」
「みそとハチミツは合いません。 いつも食べてればわかるでしょう?」
「新しい料理は難しいでちゅね」
パピリオの料理がどんな味になるのかは不明だが、本人はかなり楽しそうである
この日も妙神山は平和だった
タマモとシロと三人で料理や接客の基礎を習い、社会人としての一般常識を勉強するのが中心である
そして横島のアパートだが、服や最低限の私物を運んだ後に雪之丞がそのまま部屋に住み着いくことになっていた
理由は特に無いようだが、雪之丞の収入は相変わらず魔鈴の仕事を手伝うのがほとんどであること
そして横島のアパートにそのまま住めば面倒な手続きがほとんど無く、電化製品も横島が全て置いて行ったため金もかからない
結果的に、雪之丞はこの機会に定住することを選んだようだ
そして同じ頃、魔界ではワルキューレとジークが訓練しているベスパを静かに見守っていた
バン!バン!バン!
見た目は人界に行く前と変わらぬ様子で銃を撃つベスパだが、彼女を取り巻く気配はまるで違った物になっている
痛々しいまでの気配が消えており、生きる気力や希望のようなモノが見える気がしていた
「さすがは横島と言うべきかな」
「そうですね」
言葉少ない二人だが、その表情は穏やかだった
ベスパの生きる道は、この先も楽では無いと思う
しかし自ら生きる道を切り開くための力を、今回の件で身につけるきっかけは得たと感じていた
「さて、我々も訓練をするぞ!」
いつもに増してやる気を出すワルキューレに、少し苦笑いを浮かべたジークが後に続いて行く
この日ワルキューレは終始機嫌が良く、部下達をいつもに増してシゴいていたと言う
そして妙神山では、パピリオが小竜姫に料理を習い始めていた
人界の楽しさや料理の奥深さを知ったパピリオが、横島達が次に妙神山に来た時ビックリさせたいと思い、料理を始めようと思ったようだ
「小竜姫のやつ、ワシへの土産を忘れおって…」
一方、立場上妙神山を離れることが出来なかった老師は小竜姫が土産も持ち帰らなかったことを愚痴っていた
「アハハッ、ゴメンなのねー。 ちょっとしたアクシデントもあって忘れちゃったのねー」
老師に目の前で責めるような言い方をされたヒャクメは、笑ってごまかそうとしている
「その割にはパピリオの件はワシに丸投げしおってからに… 横島に、来る時は土産を忘れるなと言っておけ」
グチグチと文句をつける老師だが、表情としては不機嫌と言うより拗ねてる感じである
元々は楽しいことが好きな性格だけに、今回行けなかったことが面白くないようだ
しかし表情とは裏腹に、パピリオの次回の件の根回しなどを引き受けたとこを見ると、今回でのパピリオの精神的成長を心の中では喜んでいるようである
そして台所のパピリオは料理に燃えていた
「凄い料理作って、タマモとシロをビックリさせるでちゅ!」
どうやらタマモとシロが料理を勉強してるのを聞いたらしく、ライバル心を抱いたようだ
「パピリオ… それはいいのですが、みそ汁にハチミツは入れないんですよ」
とりあえず自分の好きなハチミツで味付けしようとするパピリオに、小竜姫は苦笑いを浮かべて料理を教えていく
「ダメでちゅか? ハチミツは美味しいでちゅよ」
「みそとハチミツは合いません。 いつも食べてればわかるでしょう?」
「新しい料理は難しいでちゅね」
パピリオの料理がどんな味になるのかは不明だが、本人はかなり楽しそうである
この日も妙神山は平和だった