ゆく年くる年
二十五日のクリスマスが過ぎると街は一気に年末年始の雰囲気に変わっていた。
海外ではしばらくはクリスマスツリーが飾られてる国もあるらしいが、日本だとあっという間に無くなってしまう。
魔鈴の店でも当然二十五日の夜に総出でクリスマスグッズを片付けており、二十六日からは平常営業になっている。
クリスマス期間は横島達が魔鈴の元に来て以来一番忙しい日々だったが、忙しくはあったが楽しくもあり充実した日々だった。
まあ魔鈴は何のトラブルもなくクリスマスを終えてホッとしてもいたが。
「今日は大掃除をしようと思います」
そしてこの年の最後の魔鈴の店の定休日の日になると、魔鈴は大掃除をする告げる。
店自体は三十日まで営業をするので大掃除をするなら今日しかないのだ。
「横島さんは最初に自分の部屋の荷物を整理して下さいね」
この日の魔鈴は幾分張り切っており、隅から隅まで掃除しようとやる気に満ちていた。
そんな魔鈴は横島達にも掃除の手伝いを頼み作業を分担するが、横島には掃除の前に自分の部屋を片付けてほしいと告げる。
以前にも少し説明したが魔鈴宅には横島の個室もあるのだが、使う機会はなく物置のようになっていた。
横島が個室を使ったのはお盆の時に魔鈴の両親が来た時くらいであり、正確には部屋にベッドはあれど横島がアパートから持参した荷物の半分はダンボールに入ったまま山積みである。
服類は流石に魔鈴が整理をしてあげたのだが、現在は魔鈴の寝室に置かれており個室にあるのは普段使わない物なんかが多い。
「あのままじゃダメっすか?」
「捨てろとは言いませんが整理はしてください。 あと一緒にザンス王家から頂いた勲章も探して下さいね」
大掃除をすることに異論はない横島だが、自分の荷物を片付けるのは少々面倒だった。
個室にある荷物は基本的には使わないが捨てるのはもったいない物が多いのだ。
しかし魔鈴としてはこの機会に横島の個室も整理させたいようである。
ちなみに来春のザンス王家の来日の前に、一応横島が受けたザンス勲章も探さねばならないのも整理の理由の一つだ。
横島は捨てた記憶はないのであると思うとは言うが、あのあと見た記憶もないらしい。
「んじゃ、片付けますね」
やはり面倒だと内心では思う横島だが、魔鈴の家に居候させて貰ってる身では文句は言えなかった。
それに嫌われるようなことはしたくないのも当然ある。
周りが羨むほど仲がいい横島と魔鈴だが、横島はいつ魔鈴に嫌われるかと不安な気持ちは相変わらずあるらしい。
「プライベートルームは必要かと思ったんですけどね」
そのまま横島は自室の片付けに向かうと魔鈴はタマモとシロと顔を見合わせ思わず笑ってしまう。
「寂しがり屋なのよ」
タマモもシロも気付いているが、魔鈴宅で一番寂しがり屋なのは間違いなく横島である。
本人は一人が長かったからとは言うものの、周りにはバレバレであった。
海外ではしばらくはクリスマスツリーが飾られてる国もあるらしいが、日本だとあっという間に無くなってしまう。
魔鈴の店でも当然二十五日の夜に総出でクリスマスグッズを片付けており、二十六日からは平常営業になっている。
クリスマス期間は横島達が魔鈴の元に来て以来一番忙しい日々だったが、忙しくはあったが楽しくもあり充実した日々だった。
まあ魔鈴は何のトラブルもなくクリスマスを終えてホッとしてもいたが。
「今日は大掃除をしようと思います」
そしてこの年の最後の魔鈴の店の定休日の日になると、魔鈴は大掃除をする告げる。
店自体は三十日まで営業をするので大掃除をするなら今日しかないのだ。
「横島さんは最初に自分の部屋の荷物を整理して下さいね」
この日の魔鈴は幾分張り切っており、隅から隅まで掃除しようとやる気に満ちていた。
そんな魔鈴は横島達にも掃除の手伝いを頼み作業を分担するが、横島には掃除の前に自分の部屋を片付けてほしいと告げる。
以前にも少し説明したが魔鈴宅には横島の個室もあるのだが、使う機会はなく物置のようになっていた。
横島が個室を使ったのはお盆の時に魔鈴の両親が来た時くらいであり、正確には部屋にベッドはあれど横島がアパートから持参した荷物の半分はダンボールに入ったまま山積みである。
服類は流石に魔鈴が整理をしてあげたのだが、現在は魔鈴の寝室に置かれており個室にあるのは普段使わない物なんかが多い。
「あのままじゃダメっすか?」
「捨てろとは言いませんが整理はしてください。 あと一緒にザンス王家から頂いた勲章も探して下さいね」
大掃除をすることに異論はない横島だが、自分の荷物を片付けるのは少々面倒だった。
個室にある荷物は基本的には使わないが捨てるのはもったいない物が多いのだ。
しかし魔鈴としてはこの機会に横島の個室も整理させたいようである。
ちなみに来春のザンス王家の来日の前に、一応横島が受けたザンス勲章も探さねばならないのも整理の理由の一つだ。
横島は捨てた記憶はないのであると思うとは言うが、あのあと見た記憶もないらしい。
「んじゃ、片付けますね」
やはり面倒だと内心では思う横島だが、魔鈴の家に居候させて貰ってる身では文句は言えなかった。
それに嫌われるようなことはしたくないのも当然ある。
周りが羨むほど仲がいい横島と魔鈴だが、横島はいつ魔鈴に嫌われるかと不安な気持ちは相変わらずあるらしい。
「プライベートルームは必要かと思ったんですけどね」
そのまま横島は自室の片付けに向かうと魔鈴はタマモとシロと顔を見合わせ思わず笑ってしまう。
「寂しがり屋なのよ」
タマモもシロも気付いているが、魔鈴宅で一番寂しがり屋なのは間違いなく横島である。
本人は一人が長かったからとは言うものの、周りにはバレバレであった。