ゆく年くる年
そんな秋も深まるとある日のこと、魔鈴宅にはタイガーと魔理が訪れていた
理由は魔理に除霊の見学をさせて欲しいとのことである
以前に唐巣と令子の除霊を見学した魔理は、あの後エミの見学もしていた
唐巣や令子と違いエミは魔理の見学にかなり難色を示したが、タイガーの必死の頼みでなんとか実現していたようなのだ
そして今は魔鈴の元にまで来たのだから、やはり魔理は根性だけは人並み以上なのだろう
「見学ですか……」
並んで頭を下げるタイガーと魔理を見て正直に迷ってしまう魔鈴は言葉に詰まる
個人的には見学を許してもいい気もするが、問題は今後同じような六道女学院の生徒が多数来ても困るのだ
「魔理さんGS試験受けるの?」
「ああ……、そのつもりなんだけど……」
魔鈴が答えぬまましばし無言が辺りを包むが、沈黙を破ったのは近くにいた横島だった
そんな横島に突然声をかけられた魔理は慌てて答えてしまう
相変わらず横島への対応が慣れないというかどうしていいか分からないらしい
「なら除霊の見学よりも一勝負して行くか?」
悩む魔鈴と戸惑う魔理に対し横島は意外な言葉を言い出し周囲を驚かせる
「どのみちGS試験に受からなきゃダメなんだろ?」
魔鈴の困った様子から見学よりも手合わせに変えようとした横島だったが、タイガーと魔理は予想外の展開に困惑してしまう
横島と魔理の間は相変わらず微妙なままだし、まさか横島がそんなことを言うとはタイガーも魔理も思いもしなかったらしい
「誰が相手するんだ?」
「シロでいいだろ。 同じ女同士だし」
戸惑う二人とは対照的に雪之丞は割と驚きもなく、ただ雪之丞の場合は自分はやりたくないと表情に出ていた
「横島さん……、アタシはあんたと勝負したい」
そんな微妙な空気のまま戸惑っていた魔理だったが、横島の話に突然自分の意見として手合わせするなら横島がいいと口にする
そんな魔理にタイガーは驚き更に戸惑うが、魔鈴やタマモや雪之丞はやっぱりといいたげな表情に変わった
(馬鹿ね。 彼女は横島の実力を一番知りたいのよ。 そのあんたが勝負なんて言い出すとこんな結果になることなんでわかんないのよ)
魔理の指名に今度は横島が驚くが、タマモは横島の失敗に少し呆れた様子である
横島は単純に魔鈴に助け舟を出しただけなのだろうが、元々魔理が一番興味があるのは横島の実力なのだ
ただ魔理としては春の卒業パーティーの件で言い出せなかっただけに、余計なことを言った横島の迂闊さにタマモは深いため息をはく
(相変わらず自分のことになると抜けてるのよね)
魔鈴やタマモやシロが危機になるとスイッチが入る横島だが、相変わらず普段は抜けてることも多かった
特に自分の影響力や立場をあまり理解してない部分は致命的だとタマモや魔鈴は頭を痛める
「俺? いや……流石に女の子と勝負するのはちょっと……」
一方魔理に指名された横島は驚きながらも断ろうと言葉を並べるが、魔理には真剣に見つめられ困った表情だった
正に墓穴を掘ったとはこのことだと横島は痛感する
理由は魔理に除霊の見学をさせて欲しいとのことである
以前に唐巣と令子の除霊を見学した魔理は、あの後エミの見学もしていた
唐巣や令子と違いエミは魔理の見学にかなり難色を示したが、タイガーの必死の頼みでなんとか実現していたようなのだ
そして今は魔鈴の元にまで来たのだから、やはり魔理は根性だけは人並み以上なのだろう
「見学ですか……」
並んで頭を下げるタイガーと魔理を見て正直に迷ってしまう魔鈴は言葉に詰まる
個人的には見学を許してもいい気もするが、問題は今後同じような六道女学院の生徒が多数来ても困るのだ
「魔理さんGS試験受けるの?」
「ああ……、そのつもりなんだけど……」
魔鈴が答えぬまましばし無言が辺りを包むが、沈黙を破ったのは近くにいた横島だった
そんな横島に突然声をかけられた魔理は慌てて答えてしまう
相変わらず横島への対応が慣れないというかどうしていいか分からないらしい
「なら除霊の見学よりも一勝負して行くか?」
悩む魔鈴と戸惑う魔理に対し横島は意外な言葉を言い出し周囲を驚かせる
「どのみちGS試験に受からなきゃダメなんだろ?」
魔鈴の困った様子から見学よりも手合わせに変えようとした横島だったが、タイガーと魔理は予想外の展開に困惑してしまう
横島と魔理の間は相変わらず微妙なままだし、まさか横島がそんなことを言うとはタイガーも魔理も思いもしなかったらしい
「誰が相手するんだ?」
「シロでいいだろ。 同じ女同士だし」
戸惑う二人とは対照的に雪之丞は割と驚きもなく、ただ雪之丞の場合は自分はやりたくないと表情に出ていた
「横島さん……、アタシはあんたと勝負したい」
そんな微妙な空気のまま戸惑っていた魔理だったが、横島の話に突然自分の意見として手合わせするなら横島がいいと口にする
そんな魔理にタイガーは驚き更に戸惑うが、魔鈴やタマモや雪之丞はやっぱりといいたげな表情に変わった
(馬鹿ね。 彼女は横島の実力を一番知りたいのよ。 そのあんたが勝負なんて言い出すとこんな結果になることなんでわかんないのよ)
魔理の指名に今度は横島が驚くが、タマモは横島の失敗に少し呆れた様子である
横島は単純に魔鈴に助け舟を出しただけなのだろうが、元々魔理が一番興味があるのは横島の実力なのだ
ただ魔理としては春の卒業パーティーの件で言い出せなかっただけに、余計なことを言った横島の迂闊さにタマモは深いため息をはく
(相変わらず自分のことになると抜けてるのよね)
魔鈴やタマモやシロが危機になるとスイッチが入る横島だが、相変わらず普段は抜けてることも多かった
特に自分の影響力や立場をあまり理解してない部分は致命的だとタマモや魔鈴は頭を痛める
「俺? いや……流石に女の子と勝負するのはちょっと……」
一方魔理に指名された横島は驚きながらも断ろうと言葉を並べるが、魔理には真剣に見つめられ困った表情だった
正に墓穴を掘ったとはこのことだと横島は痛感する