秋の夜長に……
一方慰霊祭が終わった唐巣だが、その後も政府要人やオカルトGメンと会談など忙しい一日であった
GS協会の代表はもちろんGS協会会長だが、唐巣もGS協会側の一員として参加をしている
まあ会談と言っても内容はそれほどある訳ではなく、事前に事務レベルで調整した内容を発表をする程度なのだが……
具体的には国家的な霊障に対する協力の確認やオカルトテロへの対策強化など、危機管理の部分で重点的に会談が行われていたことになっている
はっきり言うと、それぞれの政治的なパフォーマンスでしかない
実際には成果以上の問題が多く、特にGS協会とオカルトGメンと政府は緊急時の指揮権や権限の在り方などで対立している
結局アシュタロス戦時の美智恵の強権が今だに尾を引いてるのが現状で、権限の範囲や強制力など細かな問題は全く決まっていなかったのだ
ちなみにGS協会側が一番問題視しているのは、緊急時のGS達の扱いであった
アシュタロス戦のようにGSを強制徴用するのだけは認められずに対立している
まあ細かな対立などで話し合いは難航しているが、現状で話し合いを継続することでは一致しており表向きは友好関係を強調していた
(住む世界が違うね)
そんなドロドロとした世界に借り出されてる唐巣は、今日だけでも思わず逃げ出したくなるような場面が何度もあった
元々有能な為に一応対応はできるが、正直好きな世界ではないのだから
(しかし、私は次なる世代の為にやらねばならない)
思わず気が重くなる唐巣だったが、次の世代の為にもここで投げ出すつもりはなかった
二度と悲劇や失敗を繰り返さぬ為にも……
そしてオカルトGメンの代表である美智恵だが、彼女も今日は唐巣と似たようなもので政治的な日程で忙しかった
アシュタロス戦の行動により政府やGS協会にはあまり評判がよくない美智恵だが、かと言って西条は仕事が出来ないからもっと評判がよくない
ザンス事件の時の対応や今年の連続殺人事件の失敗により、西条の評価は著しく低かった
美智恵の場合は評価は悪くても仕事が出来る為にまだいいが、仕事が出来ないと見られてる西条では政治的には役に立たないのである
それにGS協会が会長が出て来てる以上、儀礼的にオカルトGメンもトップが出るのは当然だった
実際にはにこやかな笑顔で握手をして、写真を撮られるのが今日は主な仕事だが必要なものは必要なのだ
「こういう時は先生が羨ましくなるわね」
会談の合間に一息ついた美智恵は、ふと六道冥菜を思い出し羨ましく感じてしまう
自らは表に出ずに目的を達成するのは簡単ではない
美智恵は必死に自分と娘達を守っているが、冥菜は自らの手を動かさずに出来るのだから素直に羨ましかった
自らの後継者と目をかけている西条の力量不足が目立つだけに、美智恵の表情は芳しくない
人並みに野心や功名心がある美智恵だが、自分の現状がため息しか出ないのは彼女がいかに難しい立場かを物語っていた
GS協会の代表はもちろんGS協会会長だが、唐巣もGS協会側の一員として参加をしている
まあ会談と言っても内容はそれほどある訳ではなく、事前に事務レベルで調整した内容を発表をする程度なのだが……
具体的には国家的な霊障に対する協力の確認やオカルトテロへの対策強化など、危機管理の部分で重点的に会談が行われていたことになっている
はっきり言うと、それぞれの政治的なパフォーマンスでしかない
実際には成果以上の問題が多く、特にGS協会とオカルトGメンと政府は緊急時の指揮権や権限の在り方などで対立している
結局アシュタロス戦時の美智恵の強権が今だに尾を引いてるのが現状で、権限の範囲や強制力など細かな問題は全く決まっていなかったのだ
ちなみにGS協会側が一番問題視しているのは、緊急時のGS達の扱いであった
アシュタロス戦のようにGSを強制徴用するのだけは認められずに対立している
まあ細かな対立などで話し合いは難航しているが、現状で話し合いを継続することでは一致しており表向きは友好関係を強調していた
(住む世界が違うね)
そんなドロドロとした世界に借り出されてる唐巣は、今日だけでも思わず逃げ出したくなるような場面が何度もあった
元々有能な為に一応対応はできるが、正直好きな世界ではないのだから
(しかし、私は次なる世代の為にやらねばならない)
思わず気が重くなる唐巣だったが、次の世代の為にもここで投げ出すつもりはなかった
二度と悲劇や失敗を繰り返さぬ為にも……
そしてオカルトGメンの代表である美智恵だが、彼女も今日は唐巣と似たようなもので政治的な日程で忙しかった
アシュタロス戦の行動により政府やGS協会にはあまり評判がよくない美智恵だが、かと言って西条は仕事が出来ないからもっと評判がよくない
ザンス事件の時の対応や今年の連続殺人事件の失敗により、西条の評価は著しく低かった
美智恵の場合は評価は悪くても仕事が出来る為にまだいいが、仕事が出来ないと見られてる西条では政治的には役に立たないのである
それにGS協会が会長が出て来てる以上、儀礼的にオカルトGメンもトップが出るのは当然だった
実際にはにこやかな笑顔で握手をして、写真を撮られるのが今日は主な仕事だが必要なものは必要なのだ
「こういう時は先生が羨ましくなるわね」
会談の合間に一息ついた美智恵は、ふと六道冥菜を思い出し羨ましく感じてしまう
自らは表に出ずに目的を達成するのは簡単ではない
美智恵は必死に自分と娘達を守っているが、冥菜は自らの手を動かさずに出来るのだから素直に羨ましかった
自らの後継者と目をかけている西条の力量不足が目立つだけに、美智恵の表情は芳しくない
人並みに野心や功名心がある美智恵だが、自分の現状がため息しか出ないのは彼女がいかに難しい立場かを物語っていた