嵐を呼ぶ再会
「変わった人ね」
「そっか? お化け屋敷に行くのと似たようなもんだろ」
タマモに化かされたいと意見が噛み合い始める魔鈴と綾に、愛子は改めて変わった友人を連れて来たと感じる
しかし横島にしてみればお化け屋敷や絶叫マシーンと似たような感覚なのだと理解出来た
別に危険な訳じゃないし面白そうだと感じるのもおかしいことではないと思うのだ
「日本人は変わってますからね。 僕もヨーロッパだと吸血鬼だと知れたら大変なことになりますよ」
愛子の意見に同調するようにピートも人間と妖怪の関係はそれほどシンプルでないと言うが、横島や雪之丞にそれが理解出来るはずもない
ヨーロッパの場合は宗教的な問題や白人史上主義など、歴史上様々な差別があった
現代でもそんな意識が完全に消えた訳ではなく、同じ人間ですら差別する人々が妖怪を受け入れるなど不可能である
まあ日本でも保守的な人々は妖怪を害がある存在としか考えないのだが……
結局綾はかなり変わった人の部類に入ることは確かだろう
「タマモちゃんお願い出来るかしら?」
一方の魔鈴は何故か綾に説得されていた
知的好奇心などをくすぐられる体験なだけに、魔鈴も化かされたいと考えるようになってしまったらしい
「……どうなっても知らないわよ」
随分渋っていたタマモだったが、日頃世話になってる魔鈴の頼みは無下には出来ない
結局魔鈴・横島・綾・アンディに雪之丞までが化かされることになる
「高い! おっ落ちる~! って私飛んでるわ!!」
魔鈴に頼まれたタマモは渋々彼らを幻術で化かすが、どうやら今回は空を飛んでるらしい
綾達は化かされてることを幻術により忘れ、リアルに感じる高さに恐怖を感じつつも空を飛ぶ気持ちよさも味わっている
「なんかこの姿見てると笑っちゃいそうなんだけど……」
魔鈴や綾達が化かされてる時、端から見ていた愛子は化かされて空を飛ぶ仕種をする彼女達を見て思わず笑ってしまう
化かされてる側は楽しそうなのだが、問題は周りで見ている人がそんな化かされてる人を見ると笑いたくなるような姿になることだった
「私は反対したわ……」
滑稽にも見える姿の魔鈴や綾達笑ってしまう愛子にタマモは微妙な表情で反対したのにと言うが、見てる側には何とも言えない空気が流れる
「面白かったわ!」
「なかなか得難い体験だったな」
およそ五分で幻術を解除したタマモだったが、周りの微妙な表情とは対照的に化かされた当人達はテンション高く嬉しそうだった
「別に妖怪としてのプライド云々ある訳じゃないけど、人間を化かして喜ばれるのって微妙な気分ね」
予想以上の絶賛を受けるタマモはやはり困惑気味である
妖狐のプライドなんて言い出すつもりはないが、化かされて喜ばれる現象には違和感を感じてならない
というか並みの妖狐だったらプライドズタズタになるとタマモは思う
「いや~、こんな面白い体験は早々出来ないわ。 ありがとうね!」
嬉しそうな綾はタマモに続いて吸血鬼になってみたいと言い出すが……
それだけは魔鈴により止められたのは言うまでもない
「そっか? お化け屋敷に行くのと似たようなもんだろ」
タマモに化かされたいと意見が噛み合い始める魔鈴と綾に、愛子は改めて変わった友人を連れて来たと感じる
しかし横島にしてみればお化け屋敷や絶叫マシーンと似たような感覚なのだと理解出来た
別に危険な訳じゃないし面白そうだと感じるのもおかしいことではないと思うのだ
「日本人は変わってますからね。 僕もヨーロッパだと吸血鬼だと知れたら大変なことになりますよ」
愛子の意見に同調するようにピートも人間と妖怪の関係はそれほどシンプルでないと言うが、横島や雪之丞にそれが理解出来るはずもない
ヨーロッパの場合は宗教的な問題や白人史上主義など、歴史上様々な差別があった
現代でもそんな意識が完全に消えた訳ではなく、同じ人間ですら差別する人々が妖怪を受け入れるなど不可能である
まあ日本でも保守的な人々は妖怪を害がある存在としか考えないのだが……
結局綾はかなり変わった人の部類に入ることは確かだろう
「タマモちゃんお願い出来るかしら?」
一方の魔鈴は何故か綾に説得されていた
知的好奇心などをくすぐられる体験なだけに、魔鈴も化かされたいと考えるようになってしまったらしい
「……どうなっても知らないわよ」
随分渋っていたタマモだったが、日頃世話になってる魔鈴の頼みは無下には出来ない
結局魔鈴・横島・綾・アンディに雪之丞までが化かされることになる
「高い! おっ落ちる~! って私飛んでるわ!!」
魔鈴に頼まれたタマモは渋々彼らを幻術で化かすが、どうやら今回は空を飛んでるらしい
綾達は化かされてることを幻術により忘れ、リアルに感じる高さに恐怖を感じつつも空を飛ぶ気持ちよさも味わっている
「なんかこの姿見てると笑っちゃいそうなんだけど……」
魔鈴や綾達が化かされてる時、端から見ていた愛子は化かされて空を飛ぶ仕種をする彼女達を見て思わず笑ってしまう
化かされてる側は楽しそうなのだが、問題は周りで見ている人がそんな化かされてる人を見ると笑いたくなるような姿になることだった
「私は反対したわ……」
滑稽にも見える姿の魔鈴や綾達笑ってしまう愛子にタマモは微妙な表情で反対したのにと言うが、見てる側には何とも言えない空気が流れる
「面白かったわ!」
「なかなか得難い体験だったな」
およそ五分で幻術を解除したタマモだったが、周りの微妙な表情とは対照的に化かされた当人達はテンション高く嬉しそうだった
「別に妖怪としてのプライド云々ある訳じゃないけど、人間を化かして喜ばれるのって微妙な気分ね」
予想以上の絶賛を受けるタマモはやはり困惑気味である
妖狐のプライドなんて言い出すつもりはないが、化かされて喜ばれる現象には違和感を感じてならない
というか並みの妖狐だったらプライドズタズタになるとタマモは思う
「いや~、こんな面白い体験は早々出来ないわ。 ありがとうね!」
嬉しそうな綾はタマモに続いて吸血鬼になってみたいと言い出すが……
それだけは魔鈴により止められたのは言うまでもない