終わりと始まり
「直感も推理力もいいわね~ 忠夫もそのくらい欲しいんだけど…」
百合子はタマモを褒めつつ、そこまで気がつかない横島に苦笑いを浮かべる
「賢くなくて、悪かったな…」
少し拗ねた様子でつぶやく横島を見て、魔鈴は複雑な気持ちになっていた
(ああやって育てられて、横島さんは自己不信が強くなったんでしょうね… 成長を求める前に、いい部分を褒めてあげないと自信なんてつかないのに)
何気ない会話を聞いて魔鈴は感じていた
大樹も百合子も求めるモノが高すぎるのだ
優秀な両親ゆえの想いかもしれないが、横島の教育の場合はそれが裏目に出ている
「まあ、いいわ。 それより美神令子さんとはどうなったの?」
魔鈴が少し考え込む間に、百合子は本題を話していた
「どうって…、辞めることを話したよ」
一言で済ませてしまった横島に、百合子と大樹はため息をはく
問題はその内容なのだから…
「私が説明するわ」
どうも横島は両親が苦手なようだと悟ったタマモは、自分が先ほどの事を詳しく百合子に話して聞かせていく
途中令子の横島に対する気持ちは言わなかったが、百合子と大樹はその辺はある程度悟ったようある
「なるほどね…」
真剣な表情の百合子は、今後の美神親子の出方を考え込んでいく
「それで、美神美智恵さんの方は放置してよろしいんですか?」
少しの間沈黙のまま見守った魔鈴は、今後の対応策を口にする
「ええ、構わないわ。 あの人は私が決着をつけるべき人だもの」
ニッコリ微笑む百合子の表情は、横島だけでなく魔鈴やタマモやシロまで寒気がするようであった
(お袋本気でキレてるよ…)
(やっぱり怒らせたら怖いんですね)
(怒り… 後悔… 悲しみ… 複雑な感情だわ)
(先生の母上は武士のようでござる)
横島、魔鈴、タマモ、シロの四人はそんなことを考えつつ、百合子の恐さを実感している
「そうだ… お袋、タマモの保護の件なんだが魔鈴さんに変えれないか? 俺はGS辞めるから、GS免許返そうと思ってるんだけど…」
微妙な空気の中、横島は今後に向けて自分の考えを話し出していた
「その程度なら問題無いと思うわよ。 政府はもうタマモちゃんを危険視してないから… ただ、妖怪が人間社会に暮らすのに過剰な拒否反応を示す馬鹿も居るから、誰かGSの保護下に居る必要はあるけどね」
百合子の答えを聞いて横島はホッとしたような笑みを浮かべる
「横島、GS辞めるのか?」
その時、その決断に驚いていたのは何も知らない雪之丞である
知らないと言う点では両親も知らないのだが、大樹も百合子も横島がGSをする事にあまりいい感情を持って無い
また災いに巻き込まれる前に辞めるのは賛成であった
「ああ、辞めるよ。 俺一人でGSの仕事するつもりは無いし、魔鈴さんの助手ならするけど免許必要無いしな」
あっさり言い切る横島
それは横島なりにずっと考えていたことである
美神令子の元で取ったGS免許
このGS免許を返すことが、令子との最後の繋がりを断ち切ることになるのだから…
百合子はタマモを褒めつつ、そこまで気がつかない横島に苦笑いを浮かべる
「賢くなくて、悪かったな…」
少し拗ねた様子でつぶやく横島を見て、魔鈴は複雑な気持ちになっていた
(ああやって育てられて、横島さんは自己不信が強くなったんでしょうね… 成長を求める前に、いい部分を褒めてあげないと自信なんてつかないのに)
何気ない会話を聞いて魔鈴は感じていた
大樹も百合子も求めるモノが高すぎるのだ
優秀な両親ゆえの想いかもしれないが、横島の教育の場合はそれが裏目に出ている
「まあ、いいわ。 それより美神令子さんとはどうなったの?」
魔鈴が少し考え込む間に、百合子は本題を話していた
「どうって…、辞めることを話したよ」
一言で済ませてしまった横島に、百合子と大樹はため息をはく
問題はその内容なのだから…
「私が説明するわ」
どうも横島は両親が苦手なようだと悟ったタマモは、自分が先ほどの事を詳しく百合子に話して聞かせていく
途中令子の横島に対する気持ちは言わなかったが、百合子と大樹はその辺はある程度悟ったようある
「なるほどね…」
真剣な表情の百合子は、今後の美神親子の出方を考え込んでいく
「それで、美神美智恵さんの方は放置してよろしいんですか?」
少しの間沈黙のまま見守った魔鈴は、今後の対応策を口にする
「ええ、構わないわ。 あの人は私が決着をつけるべき人だもの」
ニッコリ微笑む百合子の表情は、横島だけでなく魔鈴やタマモやシロまで寒気がするようであった
(お袋本気でキレてるよ…)
(やっぱり怒らせたら怖いんですね)
(怒り… 後悔… 悲しみ… 複雑な感情だわ)
(先生の母上は武士のようでござる)
横島、魔鈴、タマモ、シロの四人はそんなことを考えつつ、百合子の恐さを実感している
「そうだ… お袋、タマモの保護の件なんだが魔鈴さんに変えれないか? 俺はGS辞めるから、GS免許返そうと思ってるんだけど…」
微妙な空気の中、横島は今後に向けて自分の考えを話し出していた
「その程度なら問題無いと思うわよ。 政府はもうタマモちゃんを危険視してないから… ただ、妖怪が人間社会に暮らすのに過剰な拒否反応を示す馬鹿も居るから、誰かGSの保護下に居る必要はあるけどね」
百合子の答えを聞いて横島はホッとしたような笑みを浮かべる
「横島、GS辞めるのか?」
その時、その決断に驚いていたのは何も知らない雪之丞である
知らないと言う点では両親も知らないのだが、大樹も百合子も横島がGSをする事にあまりいい感情を持って無い
また災いに巻き込まれる前に辞めるのは賛成であった
「ああ、辞めるよ。 俺一人でGSの仕事するつもりは無いし、魔鈴さんの助手ならするけど免許必要無いしな」
あっさり言い切る横島
それは横島なりにずっと考えていたことである
美神令子の元で取ったGS免許
このGS免許を返すことが、令子との最後の繋がりを断ち切ることになるのだから…