それぞれの想い
一方、離れた場所から魔鈴の店を見張っていたかおりと魔理の方はと言うと…
「結構いろんな人集まってるな…」
「唐巣神父に小笠原さんに六道冥子さんまで居ましたね」
自分達でも顔と名前を知る第一級のGSが居た事に、二人は驚きを隠せない
「後は知ってる人は居るか?」
「後はピートさん達くらいなら知ってますが、ただ最後の女性は何処かで会った気はするのですが…」
自分よりGS業界に詳しいだろうかおりに尋ねる魔理だが、かおりもさすがに小竜姫やワルキューレ達を知るはずはなく
ただベスパに対しては、少しひっかかるものがあったくらいのようである
「どうする?」
魔理は少し悩みながらかおりを見る
とりあえずおキヌは来ないようだし、来たメンバーは見たので最低限の目的は果たしたと言えるだろう
魔理としてはこれ以上具体的に行動を考えて無かったのだ
「せっかくですからもう少し見張ってましょう。 何か手がかりがあるかもしれませんし」
かおりはそう言いつつ、自分達の前を通り過ぎる通行人を無表情で見つめていた
(美神お姉さまの師匠である唐巣神父まで居るのは予想外でしたわ… ピートさんのお祝いに来たのでしょうか?)
来たメンバーを考えて横島との関係を推測していくが、イマイチ掴めない
唐巣やエミは、ピートやタイガーと言った弟子のお祝いに来たのかもしれない
それに魔鈴の知り合いと言う可能性もある
結局、横島と関わりのある人物がわかった以外に成果がなかった
その頃、令子とおキヌは西条に連れられて都内のレストランに居た
「すまないね… もう少しいい店にしたかったんだが、今日は高校の卒業式だから混んでるようだ」
来る前に馴染みの店数件に電話して予約をしようとした西条だったが、すでに予約でいっぱいだと断られている
結局西条はあまり知らない店に令子達を連れて来ていた
「別にいいわよ」
笑顔を作り言葉少なく返事をする令子の姿は、前のような勢いが無い
そんな心ここにあらずと言った令子だが、西条は気にする様子も無く話を続けていく
「おキヌちゃんは来年は3年だね。 そろそろ卒業後の事を考えてるかい?」
「卒業後ですか?」
突然西条に卒業後の事を聞かれたおキヌは、何も浮かばず言葉が続かない
「君はネクロマンサーだからね。 GSをするなら嫌でも注目が集まるし、世界中から依頼が押し寄せるだろう。 君の能力の高さは知ってるが、だからこそ本当にGSをしたいのか考えないといけないよ」
大人としてGSの先輩としてアドバイスする西条だが、おキヌは現時点で将来を考えるなど無理である
「西条さん、おキヌちゃんはその前に横島君に会わなきゃダメなの。 その話はまた今度にして頂戴」
言葉に詰まり考え込むおキヌを見て、令子が西条の言葉を遮っていた
「そうか、済まなかったね。 この業界は霊能力だけでは難しい。 特におキヌちゃんのような優しい人間には辛いかもしれない。 少し心配になってね」
苦笑いを浮かべ謝る西条だが、令子は少し不機嫌そうである
令子にとって西条は兄のような存在だが、事務所の人間ではない
部外者の西条におキヌの将来などをあれこれ口出しして欲しくないのだ
令子と西条
二人の歯車は静かにズレ始めていた
「結構いろんな人集まってるな…」
「唐巣神父に小笠原さんに六道冥子さんまで居ましたね」
自分達でも顔と名前を知る第一級のGSが居た事に、二人は驚きを隠せない
「後は知ってる人は居るか?」
「後はピートさん達くらいなら知ってますが、ただ最後の女性は何処かで会った気はするのですが…」
自分よりGS業界に詳しいだろうかおりに尋ねる魔理だが、かおりもさすがに小竜姫やワルキューレ達を知るはずはなく
ただベスパに対しては、少しひっかかるものがあったくらいのようである
「どうする?」
魔理は少し悩みながらかおりを見る
とりあえずおキヌは来ないようだし、来たメンバーは見たので最低限の目的は果たしたと言えるだろう
魔理としてはこれ以上具体的に行動を考えて無かったのだ
「せっかくですからもう少し見張ってましょう。 何か手がかりがあるかもしれませんし」
かおりはそう言いつつ、自分達の前を通り過ぎる通行人を無表情で見つめていた
(美神お姉さまの師匠である唐巣神父まで居るのは予想外でしたわ… ピートさんのお祝いに来たのでしょうか?)
来たメンバーを考えて横島との関係を推測していくが、イマイチ掴めない
唐巣やエミは、ピートやタイガーと言った弟子のお祝いに来たのかもしれない
それに魔鈴の知り合いと言う可能性もある
結局、横島と関わりのある人物がわかった以外に成果がなかった
その頃、令子とおキヌは西条に連れられて都内のレストランに居た
「すまないね… もう少しいい店にしたかったんだが、今日は高校の卒業式だから混んでるようだ」
来る前に馴染みの店数件に電話して予約をしようとした西条だったが、すでに予約でいっぱいだと断られている
結局西条はあまり知らない店に令子達を連れて来ていた
「別にいいわよ」
笑顔を作り言葉少なく返事をする令子の姿は、前のような勢いが無い
そんな心ここにあらずと言った令子だが、西条は気にする様子も無く話を続けていく
「おキヌちゃんは来年は3年だね。 そろそろ卒業後の事を考えてるかい?」
「卒業後ですか?」
突然西条に卒業後の事を聞かれたおキヌは、何も浮かばず言葉が続かない
「君はネクロマンサーだからね。 GSをするなら嫌でも注目が集まるし、世界中から依頼が押し寄せるだろう。 君の能力の高さは知ってるが、だからこそ本当にGSをしたいのか考えないといけないよ」
大人としてGSの先輩としてアドバイスする西条だが、おキヌは現時点で将来を考えるなど無理である
「西条さん、おキヌちゃんはその前に横島君に会わなきゃダメなの。 その話はまた今度にして頂戴」
言葉に詰まり考え込むおキヌを見て、令子が西条の言葉を遮っていた
「そうか、済まなかったね。 この業界は霊能力だけでは難しい。 特におキヌちゃんのような優しい人間には辛いかもしれない。 少し心配になってね」
苦笑いを浮かべ謝る西条だが、令子は少し不機嫌そうである
令子にとって西条は兄のような存在だが、事務所の人間ではない
部外者の西条におキヌの将来などをあれこれ口出しして欲しくないのだ
令子と西条
二人の歯車は静かにズレ始めていた