過去と現在が交差する時
(魔鈴さんって、オカルトにはこだわりがあるし結構アツい部分があるんだよな~)
霊障を幽霊だけではなく人間側の責任もあると言い切る魔鈴に、横島はふと出会った頃を思い出してしまう
ただ力任せに除霊するだけではなく、霊障にならないようにと魔鈴が考えるのは昔からだったのだ
あの時は熱心過ぎる魔鈴がやり過ぎて失敗したが、あの後も魔鈴の価値観や考えは変わらなく失敗を生かして進化させているのだから
(霊障に合わないようにする予防とかは金にならないからな……)
魔鈴は顧客に予防的な知識を教えて指導をしているが、これは完全に魔鈴の善意であり料金は貰ってない
基本的にアフターケアの一貫として行ってるが、一般人に知識を教えて指導するのは時間もかかるし決して簡単ではない
しかも顧客が霊障に合わないようにするのだから、下手をするとGS自身の収入にも関わるため普通のGSは積極的にそのような指導をすることはほとんどなかった
まあ昔からある寺社仏閣などが除霊をしてる場合は檀家や近隣住民に霊障に遭わないように教えることはあるが、現代では商業GSが台頭してだいぶ減っている
GSと宗教との分離は現代では必要不可欠なことだが、これはそれの弊害でもあった
(俺は魔鈴さんのやり方好きだけど、他のGSは絶対やらんだろうな)
横島としては魔鈴の方針や考え方が好きだしいいと思うが、現実的に一般のGSが同じことをするかと尋ねられたらしないだろうと思う
魔鈴は霊障に関係ない顧客の悩みや相談まで聞いてることもあるが、そんなGSは唐巣など一部以外は滅多にいないのだ
「私達は帰省して先週墓参りを済ませちゃったのよね。 この時期は混んで大変だから……」
少々アツく語る魔鈴に先週墓参りを済ませたことを話した百合子だが、時期が早くしてまずかったかと僅かに不安を感じてしまう
「時期が多少変わるのは生きてる以上は仕方ないことです。 心から祈れば気持ちは伝わりますし問題はないですよ」
微妙に表情が曇る百合子に魔鈴は細かい時期は問題ないと告げる
無論本来は時期をきちんとするのが筋なのだが、祖先の霊も大切にされてることさえ理解すれば怒ることなどまずなかった
いつの間にか魔鈴によるオカルト相談会のような感じになっているが、やはり百合子はオカルトが疎いのは変わらないようである
「畳の部屋もいいわね。 それに和風の家はなんだか懐かしい気がする」
一方タマモは最近珍しい昔ながらの和風の家と部屋に、僅かな懐かしさを感じていた
タマモにとっては畳や和風の家は珍しい物で、畳はかつての横島のアパートで和風の家は人狼の里くらいでしか経験がない
タマモが暮らした美神事務所も魔鈴宅も、和風とは言い難い家だし畳などなかったのだから
「前世で似たような家に住んでたんじゃねえか? 平安時代も似たような家だったしな」
「さあ? 解らないわ。 正直前世にあんまり興味ないのよね。 思い出したいとも思わないし……」
畳や和風の家に懐かしさを感じるタマモに横島は前世が関係してるのではと尋ねるが、タマモは前世にはあまり興味ないようであった
正直あまり幸せな前世でなかったのはうっすらとした記憶にあり、わざわざ思い出したい記憶ではないようだ
霊障を幽霊だけではなく人間側の責任もあると言い切る魔鈴に、横島はふと出会った頃を思い出してしまう
ただ力任せに除霊するだけではなく、霊障にならないようにと魔鈴が考えるのは昔からだったのだ
あの時は熱心過ぎる魔鈴がやり過ぎて失敗したが、あの後も魔鈴の価値観や考えは変わらなく失敗を生かして進化させているのだから
(霊障に合わないようにする予防とかは金にならないからな……)
魔鈴は顧客に予防的な知識を教えて指導をしているが、これは完全に魔鈴の善意であり料金は貰ってない
基本的にアフターケアの一貫として行ってるが、一般人に知識を教えて指導するのは時間もかかるし決して簡単ではない
しかも顧客が霊障に合わないようにするのだから、下手をするとGS自身の収入にも関わるため普通のGSは積極的にそのような指導をすることはほとんどなかった
まあ昔からある寺社仏閣などが除霊をしてる場合は檀家や近隣住民に霊障に遭わないように教えることはあるが、現代では商業GSが台頭してだいぶ減っている
GSと宗教との分離は現代では必要不可欠なことだが、これはそれの弊害でもあった
(俺は魔鈴さんのやり方好きだけど、他のGSは絶対やらんだろうな)
横島としては魔鈴の方針や考え方が好きだしいいと思うが、現実的に一般のGSが同じことをするかと尋ねられたらしないだろうと思う
魔鈴は霊障に関係ない顧客の悩みや相談まで聞いてることもあるが、そんなGSは唐巣など一部以外は滅多にいないのだ
「私達は帰省して先週墓参りを済ませちゃったのよね。 この時期は混んで大変だから……」
少々アツく語る魔鈴に先週墓参りを済ませたことを話した百合子だが、時期が早くしてまずかったかと僅かに不安を感じてしまう
「時期が多少変わるのは生きてる以上は仕方ないことです。 心から祈れば気持ちは伝わりますし問題はないですよ」
微妙に表情が曇る百合子に魔鈴は細かい時期は問題ないと告げる
無論本来は時期をきちんとするのが筋なのだが、祖先の霊も大切にされてることさえ理解すれば怒ることなどまずなかった
いつの間にか魔鈴によるオカルト相談会のような感じになっているが、やはり百合子はオカルトが疎いのは変わらないようである
「畳の部屋もいいわね。 それに和風の家はなんだか懐かしい気がする」
一方タマモは最近珍しい昔ながらの和風の家と部屋に、僅かな懐かしさを感じていた
タマモにとっては畳や和風の家は珍しい物で、畳はかつての横島のアパートで和風の家は人狼の里くらいでしか経験がない
タマモが暮らした美神事務所も魔鈴宅も、和風とは言い難い家だし畳などなかったのだから
「前世で似たような家に住んでたんじゃねえか? 平安時代も似たような家だったしな」
「さあ? 解らないわ。 正直前世にあんまり興味ないのよね。 思い出したいとも思わないし……」
畳や和風の家に懐かしさを感じるタマモに横島は前世が関係してるのではと尋ねるが、タマモは前世にはあまり興味ないようであった
正直あまり幸せな前世でなかったのはうっすらとした記憶にあり、わざわざ思い出したい記憶ではないようだ