過去と現在が交差する時
次の日流れるようにアルバイトが決まった愛子と小鳩だが、小鳩は面接用にあったレディーススーツを着て来ていた
流石に愛子は着替えがないためいつもの制服だったが、こちらは急だったので仕方ないだろう
愛子に関しては一見すると人間と代わらぬ体があるため、一般の服も着れるのだが服がなかったのだ
「最低限の仕事は出来るのね」
アルバイトの契約を交わしたエミは二人の力量を見ようと事務経験を尋ねるが、愛子も小鳩も最低限の経験はあった
愛子はやはり長く生きてるだけあって知識が豊富であり、最低限のマナーなどは熟知している
加えてかつて令子がオカルトGメンに出向した時の実務経験が地味に生きていた
電話での受け答えや最低限の書類の作り方など基礎が出来てるのだ
小鳩に関しては以前に事務補助として働いた経験があり、こちらも最低限の知識と経験があった
無論細かな点まで経験がない二人だけに教えることは必要だったが、エミの予想よりも遥かに使える人材である
「まず貴女達がする事は、私の留守中の事務所の業務なワケ」
最低限の事務活動に支障がないと判断したエミは二人に仕事を説明するが、当面の仕事は電話や来客の対応だった
除霊依頼に関してはエミのスケジュールを見て、客との交渉日時を決める事が仕事となる
今までは客との交渉の為のスケジュールの調整も全て自分で行っていたが、エミは依頼の交渉日時の管理を二人に任せるつもりだった
まあ実際にはエミの重要顧客に関してはエミが携帯で直接連絡を取るので、二人が対応するのは新規や最近増えてる魔鈴絡みの仕事の管理である
「やる事が終わって暇なら空き時間に勉強とかしてもいいけど、仕事はキッチリしてもらうワケ」
八月も中頃に入りお盆も間近な現在、エミは二人に細かな仕事を教える時間はなかった
しばらくは出来る仕事だけをしてもらうつもりであり、そのためにエミにしては安い時給なのだ
その後エミは午前中に二人に対してスケジュール管理や交渉の日時を決める為の注意事項などを教えて、午後には除霊の仕事に向かう事になる
「まさか愛子サン達と一緒に仕事をする事になるとは思わなかったですケン」
一方いつもと同じように出勤して来たタイガーは、突然事務員として見知った二人が来た事に戸惑いを隠せないようだった
今までエミが大変だったのは無論知っていたが、それでもエミは事務員などを雇わなかったのだから
「信頼出来る人間ってなかなか居ないものなのよ。 まして私は大金を扱うしね。 人間誰しも大金を目の前にすると魔がさすなんて珍しくないワケ」
僅かにホッとしたような表情を浮かべるエミに、愛子と小鳩は不思議そうであった
二人ともエミがいい人だとは思っていても、自分達が何故それほど信頼されるのか理解出来ないようである
「まさか妖怪の私が除霊事務所で働くようになるなんてね……」
「私もビックリしてますよ。 まさかこんなバイトをするとは思いませんでした」
「難しく考える必要はないワケ。 普通に仕事してくれればいいのよ」
エミの事務所は実際就職するとしたら、一流企業以上の好待遇だった
愛子も小鳩も自分達には有り得ないほどの環境の変化に驚くばかりである
そんな二人にエミは仕事を教えていくが、やる気と飲み込みの速さは素晴らしいものであった
(これは予想よりも使えそうね)
やる気と誠実な人柄にエミは予想以上の手応えを感じ、これから先が楽しみになっていた
流石に愛子は着替えがないためいつもの制服だったが、こちらは急だったので仕方ないだろう
愛子に関しては一見すると人間と代わらぬ体があるため、一般の服も着れるのだが服がなかったのだ
「最低限の仕事は出来るのね」
アルバイトの契約を交わしたエミは二人の力量を見ようと事務経験を尋ねるが、愛子も小鳩も最低限の経験はあった
愛子はやはり長く生きてるだけあって知識が豊富であり、最低限のマナーなどは熟知している
加えてかつて令子がオカルトGメンに出向した時の実務経験が地味に生きていた
電話での受け答えや最低限の書類の作り方など基礎が出来てるのだ
小鳩に関しては以前に事務補助として働いた経験があり、こちらも最低限の知識と経験があった
無論細かな点まで経験がない二人だけに教えることは必要だったが、エミの予想よりも遥かに使える人材である
「まず貴女達がする事は、私の留守中の事務所の業務なワケ」
最低限の事務活動に支障がないと判断したエミは二人に仕事を説明するが、当面の仕事は電話や来客の対応だった
除霊依頼に関してはエミのスケジュールを見て、客との交渉日時を決める事が仕事となる
今までは客との交渉の為のスケジュールの調整も全て自分で行っていたが、エミは依頼の交渉日時の管理を二人に任せるつもりだった
まあ実際にはエミの重要顧客に関してはエミが携帯で直接連絡を取るので、二人が対応するのは新規や最近増えてる魔鈴絡みの仕事の管理である
「やる事が終わって暇なら空き時間に勉強とかしてもいいけど、仕事はキッチリしてもらうワケ」
八月も中頃に入りお盆も間近な現在、エミは二人に細かな仕事を教える時間はなかった
しばらくは出来る仕事だけをしてもらうつもりであり、そのためにエミにしては安い時給なのだ
その後エミは午前中に二人に対してスケジュール管理や交渉の日時を決める為の注意事項などを教えて、午後には除霊の仕事に向かう事になる
「まさか愛子サン達と一緒に仕事をする事になるとは思わなかったですケン」
一方いつもと同じように出勤して来たタイガーは、突然事務員として見知った二人が来た事に戸惑いを隠せないようだった
今までエミが大変だったのは無論知っていたが、それでもエミは事務員などを雇わなかったのだから
「信頼出来る人間ってなかなか居ないものなのよ。 まして私は大金を扱うしね。 人間誰しも大金を目の前にすると魔がさすなんて珍しくないワケ」
僅かにホッとしたような表情を浮かべるエミに、愛子と小鳩は不思議そうであった
二人ともエミがいい人だとは思っていても、自分達が何故それほど信頼されるのか理解出来ないようである
「まさか妖怪の私が除霊事務所で働くようになるなんてね……」
「私もビックリしてますよ。 まさかこんなバイトをするとは思いませんでした」
「難しく考える必要はないワケ。 普通に仕事してくれればいいのよ」
エミの事務所は実際就職するとしたら、一流企業以上の好待遇だった
愛子も小鳩も自分達には有り得ないほどの環境の変化に驚くばかりである
そんな二人にエミは仕事を教えていくが、やる気と飲み込みの速さは素晴らしいものであった
(これは予想よりも使えそうね)
やる気と誠実な人柄にエミは予想以上の手応えを感じ、これから先が楽しみになっていた