サマーバケーション~2~
海の幸をお腹いっぱい食べた一行は、再びバスで少し走って水族館に到着していた
今日はここの観光をする予定らしい
横島達が旅行を計画する際に一番頭を悩ませたのは、観光する場所だった
観光と言っても寺社仏閣などの神族関連の施設は行くべきでないと魔鈴が判断しており、幼いパピリオや大人組の両方が楽しめる場所というのを探すのが大変なのである
その結果候補にあがったのが水族館だった
「また魚を食べるのか?」
「ここは魚を見る場所でちゅよ。 知らないんでちゅか?」
「ムッ! 余は知ってるぞ!? お前を試しただけじゃ!!」
水族館に到着して中に入る一行だが天龍童子はどうやら水族館を知らないらしく、壁に一面の大きな水槽を見上げてまた魚を食べるのかと思ったらしい
そんな天龍童子にニヤリと笑ったパピリオがからかうように声をかけると、天龍童子は少しムキになったように声を荒げる
「お前らケンカすんなって。 仲良くしないと今度は連れて来れなくなるぞ?」
子供のケンカのように対立する二人に小竜姫はたまらず仲介に乗り出そうするが、小竜姫より一足先に二人をなだめていたのは横島だった
天龍とパピリオがケンカしないか、横島も気を配っていたらしい
「ケンカなんてしてないでちゅよ」
「そうじゃ! 余はケンカなどしておらん」
双方をなだめるような横島に、パピリオも天龍もケンカを否定して笑顔を作りつつ小竜姫にチラリと視線を向ける
次回が無くなるのは嫌だとかお仕置きは嫌だとかそれぞれに思う事はあるのだろうが、二人ともに小竜姫が怖いらしい
「うふふ、二人に答えなくていいの? 小竜姫」
「私は別に二人の保護者ではありません!」
大勢の人前で怯えるというか機嫌を伺うパピリオと天龍童子の姿にヒャクメはからかうように小竜姫に声をかけるが、小竜姫本人は少し不機嫌そうである
まるで自分が二人に厳し過ぎるような反応は、あまり気持ちがいいものではない
その後はゆっくりと水族館を回って見て歩く一行だが、夏休み期間中という事もあり館内は親子連れを中心に混雑している
ちなみに水族館については横島や魔鈴やエミ達人間組は何度も来た事があるが、妖怪組や神魔組は総じて始めてだった
人界への潜入任務などで人界に詳しいワルキューレでさえ、水族館は始めてなのである
「私、生きた魚って始めて見たわ~ 学校には図鑑しかないし……」
「私は小学生の遠足以来ですよ。 貧ちゃんの影響で旅行も始めてなんです」
「家の水槽より大きくていいわ~」
「相変わらず何でもあるのねオタクの家は……」
混雑した館内を見て歩く一行だが、それぞれに横島達の予想以上に楽しそうである
愛子は始めての生きた魚に興味津々だし、小鳩は小学校の行事以来と久しぶりなのだ
冥子の場合は家にある水槽と比べて大きい水族館に嬉しそうだし、エミは相変わらず何でもある冥子の家に微妙に顔が引き攣っている
ちなみに六道家の水槽は壁一面の巨大な物がいくつかあるが、中に泳ぐ魚は金魚だけだったりする
巨大な水槽と魚のバランスが酷くおかしいのだが、六道家の人間は気にならないらしい
今日はここの観光をする予定らしい
横島達が旅行を計画する際に一番頭を悩ませたのは、観光する場所だった
観光と言っても寺社仏閣などの神族関連の施設は行くべきでないと魔鈴が判断しており、幼いパピリオや大人組の両方が楽しめる場所というのを探すのが大変なのである
その結果候補にあがったのが水族館だった
「また魚を食べるのか?」
「ここは魚を見る場所でちゅよ。 知らないんでちゅか?」
「ムッ! 余は知ってるぞ!? お前を試しただけじゃ!!」
水族館に到着して中に入る一行だが天龍童子はどうやら水族館を知らないらしく、壁に一面の大きな水槽を見上げてまた魚を食べるのかと思ったらしい
そんな天龍童子にニヤリと笑ったパピリオがからかうように声をかけると、天龍童子は少しムキになったように声を荒げる
「お前らケンカすんなって。 仲良くしないと今度は連れて来れなくなるぞ?」
子供のケンカのように対立する二人に小竜姫はたまらず仲介に乗り出そうするが、小竜姫より一足先に二人をなだめていたのは横島だった
天龍とパピリオがケンカしないか、横島も気を配っていたらしい
「ケンカなんてしてないでちゅよ」
「そうじゃ! 余はケンカなどしておらん」
双方をなだめるような横島に、パピリオも天龍もケンカを否定して笑顔を作りつつ小竜姫にチラリと視線を向ける
次回が無くなるのは嫌だとかお仕置きは嫌だとかそれぞれに思う事はあるのだろうが、二人ともに小竜姫が怖いらしい
「うふふ、二人に答えなくていいの? 小竜姫」
「私は別に二人の保護者ではありません!」
大勢の人前で怯えるというか機嫌を伺うパピリオと天龍童子の姿にヒャクメはからかうように小竜姫に声をかけるが、小竜姫本人は少し不機嫌そうである
まるで自分が二人に厳し過ぎるような反応は、あまり気持ちがいいものではない
その後はゆっくりと水族館を回って見て歩く一行だが、夏休み期間中という事もあり館内は親子連れを中心に混雑している
ちなみに水族館については横島や魔鈴やエミ達人間組は何度も来た事があるが、妖怪組や神魔組は総じて始めてだった
人界への潜入任務などで人界に詳しいワルキューレでさえ、水族館は始めてなのである
「私、生きた魚って始めて見たわ~ 学校には図鑑しかないし……」
「私は小学生の遠足以来ですよ。 貧ちゃんの影響で旅行も始めてなんです」
「家の水槽より大きくていいわ~」
「相変わらず何でもあるのねオタクの家は……」
混雑した館内を見て歩く一行だが、それぞれに横島達の予想以上に楽しそうである
愛子は始めての生きた魚に興味津々だし、小鳩は小学校の行事以来と久しぶりなのだ
冥子の場合は家にある水槽と比べて大きい水族館に嬉しそうだし、エミは相変わらず何でもある冥子の家に微妙に顔が引き攣っている
ちなみに六道家の水槽は壁一面の巨大な物がいくつかあるが、中に泳ぐ魚は金魚だけだったりする
巨大な水槽と魚のバランスが酷くおかしいのだが、六道家の人間は気にならないらしい