サマーバケーション
さて夕食を兼ねた試食の次の日、横島とシロは近くのディスカウントショップに買い物に来ていた
商店街の夏祭りに出す料理はある程度決まったが、それに必要な使う様々な小物などの買い出しの為である
「どうすっかな」
使い捨ての紙皿や紙コップなどはすぐに見つけて大量に買い込んだのだが、悩んでいたのは売り場の事だった
屋台の設備はレンタルであるが、さすがにパスタやピザの看板などはない
一応祭りらしく飾り付けくらいしたいと考えているのだが、どんな風にするか迷っていた
「祭りと言ってもいろいろ違うでござるからな~」
結構重い荷物があるため横島とシロで買い出しに来たのだが、正直シロはどんな風にしたらいいかわかってない
無論シロとタマモも夏祭りなどには行った事がある
しかしそれほど人間の祭りに詳しい訳でもないし、どうすればいいかなどわかるはずもない
「とりあえず作れる物は自分で作った方が早いな」
看板や飾り付けなどは自作がいいと考えた横島は、材料となる板や塗料などを次々に買い込んでいく
デザインなんかは魔鈴がするだろうし、横島はそれを形にすればいいだけなのだ
絵やデザインのセンスはともかく、作るのは割と得意だった
横島の父である大樹も日曜大工などは素人とは思えないほど得意だし、横島もまた幼い頃より手伝いなどした経験上得意な方である
それに昔ミニ四駆の全国大会で三連覇した事からわかるように、繊細な作業なんかも得意だった
つくづく才能を無駄にしてきた男である
そんな横島とシロが大量の荷物と共に帰ると、魔鈴とタマモは少し心配そうに横島を見ていた
まさか看板などを自作するとは二人共思いもしなかったらしい
「私、あんまりデザインとかセンスとかは自信がないんですよね」
看板のデザインを頼まれた魔鈴だったが、正直得意な方ではない
店のインテリアなどは業者に頼んだし、魔鈴自身デザインなど経験がないのだ
「魔鈴さんなら大丈夫ですって、軽く書いてくれれば俺がその通り作りますから」
困ったような魔鈴と対照的に、横島は気楽な感じでなんとかするからと魔鈴にデザインを書くように進めていく
そのまま横島に乗せられる形でデザインを始める魔鈴だが、やはりあまり進まない
そんな中で暇を持て余したタマモが落書き程度に看板のデザインなどを書くと、横島達は目を見開き驚いてしまう
「お前、絵を書くの上手いな……」
サラサラと適当に数分で書いたタマモのデザインは、普通に上手かった
予想外の出来に横島や魔鈴は驚いてしまう
「そうかしら? 適当なんだけど」
「クッ……、先生! 拙者のも見て下され!」
暇つぶしの落書きが評価された事にタマモは珍しく戸惑いを見せ、そんなタマモにシロは対抗心を燃やす
しかしシロにはあまり絵やデザインのセンスはないようである
小学生の絵ならば評価されるかもしれないレベルだった
「それじゃ、看板のデザインはタマモが担当だな」
「ええ、私もそれがいいと思います」
タマモとシロと魔鈴の書きかけのデザインを見た横島と魔鈴は、迷う事なくタマモに任せてしまう
純粋なセンスだけはどうしようもなかった
商店街の夏祭りに出す料理はある程度決まったが、それに必要な使う様々な小物などの買い出しの為である
「どうすっかな」
使い捨ての紙皿や紙コップなどはすぐに見つけて大量に買い込んだのだが、悩んでいたのは売り場の事だった
屋台の設備はレンタルであるが、さすがにパスタやピザの看板などはない
一応祭りらしく飾り付けくらいしたいと考えているのだが、どんな風にするか迷っていた
「祭りと言ってもいろいろ違うでござるからな~」
結構重い荷物があるため横島とシロで買い出しに来たのだが、正直シロはどんな風にしたらいいかわかってない
無論シロとタマモも夏祭りなどには行った事がある
しかしそれほど人間の祭りに詳しい訳でもないし、どうすればいいかなどわかるはずもない
「とりあえず作れる物は自分で作った方が早いな」
看板や飾り付けなどは自作がいいと考えた横島は、材料となる板や塗料などを次々に買い込んでいく
デザインなんかは魔鈴がするだろうし、横島はそれを形にすればいいだけなのだ
絵やデザインのセンスはともかく、作るのは割と得意だった
横島の父である大樹も日曜大工などは素人とは思えないほど得意だし、横島もまた幼い頃より手伝いなどした経験上得意な方である
それに昔ミニ四駆の全国大会で三連覇した事からわかるように、繊細な作業なんかも得意だった
つくづく才能を無駄にしてきた男である
そんな横島とシロが大量の荷物と共に帰ると、魔鈴とタマモは少し心配そうに横島を見ていた
まさか看板などを自作するとは二人共思いもしなかったらしい
「私、あんまりデザインとかセンスとかは自信がないんですよね」
看板のデザインを頼まれた魔鈴だったが、正直得意な方ではない
店のインテリアなどは業者に頼んだし、魔鈴自身デザインなど経験がないのだ
「魔鈴さんなら大丈夫ですって、軽く書いてくれれば俺がその通り作りますから」
困ったような魔鈴と対照的に、横島は気楽な感じでなんとかするからと魔鈴にデザインを書くように進めていく
そのまま横島に乗せられる形でデザインを始める魔鈴だが、やはりあまり進まない
そんな中で暇を持て余したタマモが落書き程度に看板のデザインなどを書くと、横島達は目を見開き驚いてしまう
「お前、絵を書くの上手いな……」
サラサラと適当に数分で書いたタマモのデザインは、普通に上手かった
予想外の出来に横島や魔鈴は驚いてしまう
「そうかしら? 適当なんだけど」
「クッ……、先生! 拙者のも見て下され!」
暇つぶしの落書きが評価された事にタマモは珍しく戸惑いを見せ、そんなタマモにシロは対抗心を燃やす
しかしシロにはあまり絵やデザインのセンスはないようである
小学生の絵ならば評価されるかもしれないレベルだった
「それじゃ、看板のデザインはタマモが担当だな」
「ええ、私もそれがいいと思います」
タマモとシロと魔鈴の書きかけのデザインを見た横島と魔鈴は、迷う事なくタマモに任せてしまう
純粋なセンスだけはどうしようもなかった